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青山学院中等部 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2017年度「青山学院中等部の国語」
攻略のための学習方法

問題構成

本校の試験は大問が5~6問と多めである。漢字1題・長文読解3題・詩1題といったパターンがここ数年続いている。長文は文学的文章1問と説明的文章2問という組み合わせが多い。

文章量は文学的文章が多めで4000~5000字、説明的文章が1500字ほどで2問あるので、計8000字ほど、多い年だと9000字超にもなる。

総解答数は40問程度。2017年度では38問中、記号選択19問・書き抜き9問・記述2問・その他といった設問の割合になっている。書き抜きは字数指定のあるものが多い。

長文読解

本校の高い偏差値からすると、素材文や設問の難易度は比較的低いと言える。難解・長大な問題で受験生をふるいにかけるのではなく、小学校6年間で培った適正な国語力を測ろうとしている印象を受ける。

説明的文章は1問が1500字ほどと軽めの文章で、選択肢問題もいたずらに迷わせるような意地悪な内容にはなっていない。
文学的文章も5000~6000字と文量は多いが、内容は小学6年生にも理解しやすい設定やストーリーのものが多く、読みやすい。

設問形式は記号選択と書き抜きが大半を占めるので、解答にさほど時間は取られない。
全体として、文章・設問ともに難し過ぎない設定で、適正な実力でテンポよく解いてゆく試験と言えるだろう。簡単過ぎず、難し過ぎず、中学入試としてよく練られた問題である。ただし、文章量・問題数は決して少なくはないので、スピードは十分につけておく必要がある。

以上のような点をふまえて、長文読解の基本に沿って演習に取り組む。段落・要旨・要約や場面・情景・人物の心情とテーマなど、文学的文章・説明的文章の読解テクニックを身に付ける。

記述問題も30字程度の軽めのものが出題されるが、全体の要約が必要なものやあまりに難しい心理を説明するような重い記述問題ではないので、同程度の字数の記述問題で練習して慣れておけば、それほど手間取らないだろう。

必ず詩の問題が1問出されるのが本校の特徴である。他校ではまったく見られない場合も多いので対策がおろそかになりがちだが、配点でも2割ほどを占めるので、大きく失点するわけにはいかない。

特別に難解な問題が出されるわけではない。中学入試レベルの教材で良いので、詩に特有の表現や技法に慣れておくこと。詩に多く触れて想像力を養うことは、長文読解にも大きく資するところがある。

漢字・その他

漢字は5~6問出題される。難しい漢字ではないので、標準的な漢字教材を1冊仕上げておけば対応できるだろう。
その他、接続詞・ことわざ・慣用句などの言語事項が2~3問合わせて出題される。全般的な国語の学習や読書を通じて覚えられるレベルであろう。

まとめ

選択肢問題と書き抜き問題が多いので、類似問題で慣れておく必要はある。全体の文章量と問題数の多さから、スピードも必要とされる。その他の点は、中学入試として適切な難易度で整えられているので、普段の学習で手を抜かず、読書にもできるだけ親しむ習慣も持てば、自信を持って試験に臨めるであろう。

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2017年度「青山学院中等部の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

今年度の読解問題は詩・物語(寓話)・論説文・小説という構成であった。物語900字・論説文2500字・小説7500字の計11000字ほどと、小説の文量が特に多くなっている。ことばの知識は漢字5問と接続詞だけである。

詩~論説文までは解ける問題をてきぱきこなし、最後の長い小説になるべく急いで目を通して、設問にはひととおり手をつけたい。100点を目指す必要はないので、答えられそうな問題を解く時間が無かったという事態は避けたい。

【大問1】漢字の書き取り

  • 難度:標準
  • 時間配分:1分

特別な難問は見られないので、全問正解を狙いたい。

【大問2】詩の鑑賞

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分

問一 「妹」という言葉を使ってはいるが、女の子限定だと思ってはいけない。戦争で犠牲になった全ての幼い命を表象しているはずだからである。

問三 ①「すべて挙げなさい」と言われると複数選んでしまいたくなるが、ここは冷静に対処したい。第三連は「語りかけ」てはいないが、「生活を語る」部分ではないので選ばない。

【大問3】物語の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:11分
  • ★必答問題

動物に見立てて、人間社会を風刺した物語。こうした形を寓話といい、人間の愚かさやそれに対する教訓などを言外に含めて、読者に考えさせるような話になっている。

問二 どちらも本心を隠してニワトリたちをだまそうとしている場面である。

問三 直前でネコやイタチのような攻撃手段を持たないと言っていることから考える。

問四 直前の「迷っている」がヒントになる。ニワトリが小屋に入る可能性を感じての行動である。

問五 スパイの疑いを受けたニワトリは、「人間が自分たちをだまそうとしていること」と「自分がスパイでないこと」を証明したいはずである。訊かれているのが「そう」の部分だけなので、少しややこしい問題になっている。よく考える。

問六 良識は普通なら認めるべきものだが、この寓話では「良識派」の意見に従った結果
どうなったか? 

問七 結局ニワトリたちは家畜化されてしまうのだが、訊かれているのはそれが「暗示されて」いる部分なので、ニワトリが人間を信じかかっている最初の場面を探す。

問八 選択肢アとオは後半に、選択肢ウは前半に本文と合わない部分がある。ほんの一言や一部分にも注意を払う。

【大問4】論説文の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:12分
  • ★必答問題

箸の歴史や特性、日本の食文化との関わりなどを述べている。

問一 汎用性のある箸と異なり、ナイフやフォークは切る・刺すといったひとつの機能に特化している。

問六 ② 同じ段落の中で、調理・盛り付け・食事と多くの場面でいろいろな箸が役立っていると述べられている。そこから考える。

【大問5】小説の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:20分
  • ★必答問題

好意を持っていた女の子を傷つけてしまい、後悔していた主人公の前に現れた不思議なコンビニ。助けたネコの恩返しという話にもなっているようである。

問一 女の子の心を傷つけてしまい、そのまま離れ離れになってしまった主人公。「自分を殴りたい」気持ちとは?

問二 「漢」はもともと「おとこ」の意で使われるが、「門外漢」「熱血漢」など、「~な人」という使われ方もある。

問六 女子からネコの表紙のメモ帳を受け取るのは、硬派を気取っている主人公からするとカッコ悪いのである。文量が多いので探すのが大変だが、ちょうど硬派の逆の意味の言葉を使った十二字の部分がある。

問八 夢かとも思える不思議な状況だが、メモ帳という現実の存在を手にしてしまって、かなり混乱していると考えられる。

問九 普段は硬派な態度を表に出して人に見せないようにしている主人公の「内面」である。

問十一 この不思議なコンビニには訪れるのにある条件が必要である。主人公はその条件から外れてしまったので、もう行けなくなってしまったのだ。ストーリーに関わる重要な部分なので、本文を読んでいる時にこういう大事な要素に気づいてマークしておきたい。

攻略ポイント

記述問題も含めて極端な難問は無いので、手を付けさえすれば得点できる可能性は高くなる。まずはスピードをつけて、最後までやり通す手際の良さを身に付ける。とはいえ、今年度のように文量が多いと時間切れの恐れは出てくる。無理そうな問題には早めに見切りを付けて、できる問題を確実に答えるのも作戦である。

記号選択・書き抜き問題の多さを考慮して、類似の問題を多くこなすことも重要である。詩の鑑賞に慣れておくことも忘れずに。

こつこつと手を抜かずに身につけた実力があれば合格圏に到達できる試験である。文学的文章・説明的文章の両方とも、苦手意識を持たずに地道に勉強に取り組んで欲しい。

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