中学受験プロ家庭教師 弱点克服・志望校入試傾向対策
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雙葉中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2019年度「雙葉中学校の算数」
攻略のための学習方法

本校の入試は、答えを求めるまでの計算が複雑なことが多い(特に小数の計算)。
したがって、素早く正確な計算力を身につけるためにも、日々の計算演習は欠かせない。

また、試験時間の割に、問題の量的負担が大きい年度がある。
本校は、問題によって処理量に大きな差が見られる場合があるので注意したい。
多くの年度の過去問に取り組むことで、本校で要求される処理スピードに慣れる必要がある。

もちろん、日頃の学習においても処理量が多そうか判断する習慣をつけておくとよい。

さて、本校の入試問題は、特色が比較的はっきりしているので、分野ごとの対策は立てやすい。

 

規則性

本校での規則性の問題は、工夫が必要であったり、手を動かして調べなければならなかったりと、単純には解決できない問題がよく見られる。
他の分野でも、規則性の考え方が必要になる場合もあるので、苦手意識があれば早めに克服しておきたい。
秋以降の本格的な志望校対策のためにも、標準的な問題は夏前までに解けるようにしておく必要がある。

 

平面図形の対策

面積の和や差に注目したり、等積移動したりなどの工夫をしながら、長さや面積を求める問題が多い。
逆に、比をメインとした問題や角度に関する問題は、あまり出題されていない。
過去の問題と似たような問題も少なくないので、過去問にはしっかり取り組むとよい。

本校では、考え方によっては答えが2通り出てしまう問題もある。
これは近似値の使い方によって起こる現象なので、途中式が正しければ正解となるので、心配にはおよばない。

また、数年に一度程度だが作図をさせる問題が出題されている。
個々の図形の性質を理解したうえで、定規とコンパスが使えれば、特別の対策は不要であろう。
ただし、コンパスを使っての作業がスムーズにできるようにはしておく必要がある。なお、作図問題以外では、コンパスなどを使わなくてもよい。

 

文章題の対策

食塩水、売買算、仕事算、相当算、つるかめ算などいろいろ出題されている。
やや難しい問題も出題されるが、標準的な内容をしっかりおさえておけば対応できる。
ただし、不定方程式(いもづる算)については、ある程度高度な問題まで演習しておくとよい。

 

速さの対策

グラフなどに図示して考える問題、図示せずに地道に手を動かしていく問題の両方が出題されている。
グラフを活用する問題では、やや難しい問題も出題されている。しかし、演習を重ねれば対応できるので、数多くの問題に取り組んでおきたい。手を動かしていく問題では、注意力・正確さ・粘り強さが求められる。過去問などを利用して、練習を積み重ねるのがよいだろう。

なお、図形を一定の速さで移動させる問題は、意外と手間がかかることが多い。
普段はじっくり時間をかけて演習することになるが、入試本番では後回しにするなどの判断が必要になることがある。

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2019年度「雙葉中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

例年通り、途中式を必要とする問題ばかりである。
今年度は、【大問1】~【大問4】は考えやすく、【大問5】のみ考えにくい問題という構成。
最後まで解ききるには、【大問4】までを素早く終わらせる必要がある。
しかし、まずは【大問4】までを正確に解くことを優先した方がよいだろう。

【大問1】小問集合

  • 難度:標準
  • 時間配分:4分

(1)は計算問題。

(2)は数の性質の問題。本校受験生であれば、正解できて当たり前のレベル。

いずれも基本的な問題なので、素早く正確に処理したい。

【大問2】平面図形

  • 難度:標準
  • 時間配分:4分
  • ★必答問題

正方形と正三角形を組み合わせた図形から、正三角形の面積、高さを考える問題。

(1)は、正三角形1つの面積を求める問題。特に悩む必要はないだろう。

(2)は、正方形の辺の長さと、正三角形の高さの和を求めればよい。正三角形の一辺の長さと面積から、高さを求める操作は、本校では定番である。

【大問3】規則性

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

解法自体は難しくないが、計算が面倒である。

(1)は、分母が4けたの分数を小数第8位まで計算する問題。途中で周期が見つかるが、面倒である。

(2)(3)は小数の周期に注目して考える問題。考え方は難しくないが、(1)の計算を誤ると全滅してしまう怖さがある。(3)では、一の位にも1があることに注意したい。

【大問4】割合と比

  • 難度:標準
  • 時間配分:9分

異なる面積の畑から収穫した作物の量と、1平方メートルあたりの収穫量を考える問題。

(1)は1平方メートルあたりの収穫量を求める問題。2つの畑の収穫量が同じなので、面積比の逆比を考えればよい。

(2)では、収穫量の比、1平方メートルあたりの収穫量の比、面積比の関係に注目すればよい。

【大問5】食塩水

  • 難度:やや難
  • 時間配分:20~25分

食塩水のやりとりに関する問題である。
この問題は重たい問題で、かなり時間がかかることだろう。
最初に、やりとりの状況を図に整理しておくとよい。

(1)は、作業①の後のAの濃さを求める問題。しかし、作業②を行う前の濃さを求めると考えた方がよいだろう。

(2)は、2つの容器の濃さが等しくなったことに注目する問題。難関校では比較的見かけるタイプの問題で、面積図などを書いてみれば解決できる。

(3)は作業前の各容器の濃さを求める問題。(1)の結果を利用しつつ、(2)と同様の考え方で解いていけばよい。

攻略のポイント

【大問1】~【大問4】の得点が極めて重要で、正確な処理能力が結果を大きく左右することになる。
しかし、本校受験生のレベルを考えると、【大問5】でもある程度の得点は必要であろう。
少なくとも(1)は正解しておきたい。

算数が得意でない場合は、【大問5】(2)(3)を捨てて、【大問1】~【大問4】の見直しに専念する作戦も考えられる。

なお、【大問3】は確実に正解しなければならない問題だが、計算ミスをすると大失点に直結する。
したがって、見直しは必須。【大問5】を犠牲にしてでも、見直しを優先したい。

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