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海城中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2021年度「海城中学校の理科」
攻略のための学習方法

海城中の満点は80点、例年、標準レベルおよびそれ以上のレベルの問題が並んでいる。問題の形式としては、長めのリード文・実験や観察のデータ・図・グラフなどをもとに答える問題が中心であり、計算問題や記述問題も含まれる。知識を確実に固めることは当然のこととして、レベルを高めに設定した問題演習をしっかり積んでおくことが必要である。化学・力学を中心とした計算問題の練習と記述問題を含む総合問題の演習には時間をかけたい。

分野毎の学習法は以下の通り。

 <分野毎の学習法>

生物分野 本年度は魚のからだのつくりと働きに関する出題であった。ここ数年を見ると、植物に関する出題がやや多い傾向が見られる。この分野の学習法としては、植物の分類・つくり・はたらき、昆虫や動物のからだのつくりや分類など基本知識を確実に覚えることが第一である。特に、出題される可能性のやや高い植物に関する知識は早めにしっかり固めておきたい。また、知識の丸暗記で終わることなく、実験や観察に関する問題の演習にも時間をかけたい。

地学分野 本年度は台風と河川の水位上昇に関する出題であった。台風を中心とした知識が必要であるのはもちろんのこと、河川の水位上昇については、分析力が必要な上、記述問題も含まれていた。ここ数年では、地層・岩石・日食等についての出題が見られた。この分野の学習方法としてまずは、台風・四季の天気の特徴・星の名前と動き・月の動き・岩石の分類・地層のでき方・地震・火山などテキストに書かれている基本事項は確実に理解し覚えて頂きたい。金星の見え方・日食や月食など細かい知識も学習しておきたい。さらに、地層のボーリング調査・地震波の伝わり・天体の軌道など計算を必要とする問題の演習にも時間をかけたい。

物理分野 本年は音の性質についての出題であった。ピアノやギターの音の高さについての出題であったが、楽器の知識がなくても解きやすいように説明文があり、その説明文の読み取りがポイントとなる出題であった。過去の出題を見ると、力のつり合いに関する出題頻度が高く、レベルの高い計算問題も頻繁に出題されている。この分野の学習方法としては、ばね・てこ・滑車・振り子・浮力など力のつり合いに関する計算問題の練習にしっかり時間をかけたい。レベルの高い問題にも取り組んで欲しい。その他、今回出題された音・光・電気についての学習も怠りないように。

化学分野 今年度はものの判別と溶け方に関する出題であった。ここ数年では、中和反応など化学変化に関する出題が多い。この分野の学習方法としてまずは、水溶液や気体の性質、指示薬の色の変化など基本知識を固め、中和・溶解度などの計算問題演習をしっかり行って欲しい。レベルの高い問題にも挑戦して学習して欲しい。

過去問演習は時間も意識して取り組んで欲しい。その上で、できなかった問題についてはしっかりその原因分析を行い、同じ間違いをしないように対策して欲しい。分析や対策については、プロの家庭教師を是非活用しよう。

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2021年度「海城中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問数は4題、小問数は30題程度で80点満点(算数・国語は120点満点)。試験時間は45分であった。適語を答える問題、記号選択問題、計算問題、記述問題が中心で、図を描く問題も見られた。問題文や図・データの読み取りに時間がかかる問題が多く、前半で時間を使いすぎると後半の問題を慌てて解くといった状況になりかねない。過去問等で時間を意識した演習をしっかり行うことが不可欠である。できる問題、特に知識問題をミスなく正答していくことが重要なポイントとなるであろう。

【大問1】物理 音の性質

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

問1 音の3要素は「高さ」「大きさ」「音色」

問2 の鍵盤はの鍵盤の3つとなり。問題文中の指示に従って計算すると、440×1.06×1.06×1.06 四捨五入して524Hz

問3 よりも1オクターブ低いので、524÷2より」、262Hz

問4 モノコードの弦を強く張るまたは弦の長さを短くすると高い音に、強くはじくと大きな音になる。

問5 記述問題。細い弦にすればよい。

問6 ギターの弦に関する問い。問題文を読み取ると、最も高い音が出るのは第1弦を押さえた時とわかる。

問7 1319÷2÷2 の計算結果を四捨五入して、330Hz。

音の性質に関する出題。基本知識は絶対に必要。後半のギターの弦と音の高さに関する問題は、問題文の読解力が試される内容となっている。今回の4つの大問の中ではしっかり得点しておきたい大問の一つ。

【大問2】化学 ものの判別と溶け方

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

問1 水酸化カルシウムは別名は消石灰。これを水に溶かすと石灰水になる。

問2 炭酸水素ナトリウムを加熱すると二酸化炭素が発生する。

問3 (1)①炭酸水素ナトリウムと水酸化カルシウムが水に溶かしたときにアルカリ性になる。フェノールフタレインを加えるとうすい赤色になることから炭酸水素ナトリウムを選択。水酸化カルシウムでは濃い赤色になる。

    4つの物質の中で最も水に溶けにくいのは水酸化カルシウム。

   (2)Aの実験では炭酸水素ナトリウムのみが気体(二酸化炭素)を発生、Bの実験で水酸化カルシウムが赤色に変わり、Cの実験で塩化ナトリウムを溶かした食塩水が電気を通す。よって、Cの実験まで行えば4種類の判別が可能。

   (3)上記(1)(2)より、BCの2つの実験を行えば判別が可能。  

問4 (1)水が100gだとすると、Xの溶解度は80℃で34g、25℃で4gなので、80℃から25℃まで冷やすと結晶が30g増えるはず。実験では、結晶が45g増えているので、水の重さは100×1.5 より150g。

     (2)150g25℃の水にXは6g溶けている。したがって混合粉末に含まれるXは45+6 より51g。割合は51÷60×100 より、85%。

ものの判別と溶け方に関する出題。前半の判別に関する問題では、物質の性質に関する基本知識が絶対に必要。その上で、いろいろな可能性を考えながら解き進めること。問4は溶解度に関する問題としてはややレベルが高い。日頃の練習の成果をしっかり発揮して欲しい。

【大問3】生物 魚のからだのつくりと働き

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分

問1 1:「酸素を取り入れるつくり」よりえら 2:「ヘモグロビン」より赤血球 3:「肝臓でつくられた消化液がたくわえられている」よりたんのう。

問2 対になっているのは胸びれと腹びれ。

問3 開いたアジの絵に背骨のある部分とはらわたがあった部分を描く問題。

問4 塩をまぶすことによって魚の体内の水分を外に出し、腐りにくくできる。梅干し・漬物は同様の現象を利用したもの。

問5 問題文中の「ヘモグロビンが運んできた酸素を筋肉内にたくわえる」より、筋肉内のミオグロビンの方がヘモグロビンよりも酸素と結びつきやすいと考えられる。

問6 赤身の魚にはミオグロビンが多く含まれる。問題文中の「筋肉内の酸素の濃度を維持することができる」より、長い距離を泳ぐ能力があると考えられる。

問7 肝臓にはアンモニアなどの有害な物質を無害化する働きや、栄養分一時的に蓄える働きがある。

魚のからだのつくりや働きに関する出題。細かい知識問題も含まれる。問題文中にヒントが隠されている問題もあり、しっかりした知識とそれに基ずく問題文読解能力が試される出題となっている。日頃からの生物や食に関する興味も問われている。

【大問4】地学 台風と河川の水位上昇

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分

問1 1959年の伊勢湾台風では、主に高潮の影響で甚大な災害となった。

問2 伊勢湾台風は伊勢湾のすぐ西側を通過した。このため、伊勢湾では陸地に向かって強い風が吹きこみ、「吹き寄せ効果」が非常に大きく働いた。

問3 気圧の変化と降水量のグラフから、台風の進行方向の前方で多くの雨が降ったことがわかる。

問4 多摩川の水位の変化は、測定地点よりも上流で降った雨の影響も大きく受けている。

問5 河口付近では海の潮位の変化により川の水位も変化する。残り2地点のうち下流のY地点の方が水位の変化がより大きくなる。

問6 (1)等高線を見て、図を描く問題。河川Aと河川Bがあり、尾根になっている部分より西側では河川Aに降った雨水が流れる。

   (2)記述問題。日本は降水量が世界の2倍という説明より、平常時と降水時の水位の差が大きく、上流と下流の高低差が大きいことから、水位の変化が急激に起こると考えられる。

問7 河川の水位上昇を抑える対策についての記述問題。河川の幅を調整するなどが考えられる。

台風と河川の水位上昇に関する出題。後半は考察力や記述力が求められるが、考えるための前提となる台風などに関する知識が必要になる。知識不足による失点がないよう、台風を中心とした気象に関する知識を確実に身につけておきたい。

攻略のポイント

本校理科の入試問題は、知識問題も見られるが、知識の丸暗記だけで対応できる問題は少ない。長めのリード文・実験や観察に関する説明やデータ・図やグラフを読み取った上で分析・検討して答える問題が中心である。計算を必要とする問題も毎年難度の高いものが出題されるが、今年度に関しては複雑な計算問題は見られなかった。また、記述問題が出題されることも特徴。

よく出題される単元としては「植物」「力のつり合い」「化学変化」などがあげられる。

攻略ポイントとして、まずはかたよりなく幅広く正確な知識を身につけることが必要となる。その上で、計算問題や実験・観察問題の練習にも時間をかけたい。問題のレベルは高めに設定し、記述問題や計算問題の練習を十分に行いたい。

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