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海城中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2015年度「海城中学校の社会」
攻略のための学習方法

[出題構成]
海城中学校の社会の入試問題は、他校に類を見ないユニークな形式となっている。
大問は一つで、あるテーマにもとづく1000文字を超える長い本文の中に、
① 選択問題や用語記入などの基本的問題7~8問
② 写真や統計・グラフなどを読み取って50字あるいは150~200字程度の記述にまとめる問題1~2問
が含まれていて、総問題数10問程度の総合問題形式で出題される。

[基本的問題]
上記①の基本問題については問題数も少なく、難易度も海城中学の高い偏差値を考えれば特別に難しい問題ではない。
出題範囲に偏りはなく、歴史・地理・政治経済すべての分野からひろく選ばれている。
受験勉強はともすると、覚えることの多い歴史分野に時間をかけがちだが、海城対策としては各分野の基本事項をまんべんなく学習し、それらのことがらの背景・原因や、もたらした結果・他のできごととの関連など、少し掘り下げてまとめて覚える必要がある。
ヨーロッパ・アジア・中東の地理なども出題されているので、白地図や資料集に普段から親しんで、使われている写真や図表に慣れて、歴史・政治のできごとと絡めて覚えれば得点源となるはずである。
一問の配点が大きいので取りこぼしを少なくし、速やかに答えて長文記述に時間を多く配分できるよう、過去問で練習しておきたい。

[長文記述]
上記②の長文記述については、テキストの単純な暗記では対処できない点がやはりやっかいなところである。
テーマとなる話題はユニークでバラエティ豊かだ。海城中学校の所在地の街の変遷〈平成23年度・第一回〉や社会の変化と温泉の利用目的〈平成27年度・第一回〉など、普段あまり考えたことのないようなテーマが取り上げられ、最初は面食らうかもしれないが、新しい物語を読むような気持ちで、楽しんで本文を読み進めるくらいの心構えが欲しいところである。
そして、テーマに沿った資料やグラフが示されるのだが、注意したいのは資料を通り一遍に読み取っただけでは不十分だということである。資料Aと資料Bのこの数値に差がある、といった程度の指摘にとどまらず、その差から推測できるCという結論を導き出す分析力こそが海城中学校が受験生に求めている能力なのだ。
だからといって、資料・データの分析ばかりに気を取られて、本文の読み取りをおろそかにしてはいけない。
1000文字超と量が多いので、慌てて読んでしまいがちだが、実際の設問を見てみると、「本文と資料1・資料2を参考にして・・・・・・」といった表現がよく見られる。
実は、この長い本文の中に解答に使える重要なデータや出来事が多く説明されているのが、海城の社会の一大特徴なのである。
先ほど例として挙げた「Cという結論」も、本文に手がかりがある場合が多い。
本文をよく読んで重要点をまとめ、指定された資料と合わせて読み取れば適切な解答を構成できるように問題が作られていて、難解な知識や細か過ぎる情報を求められているわけではないのだ。
簡潔にまとめると、海城中学校の社会の記述問題に向けては、以下のような力をつける訓練が必要となる。
●1000文字を超える長文を読み、解答に必要な部分を抜き出してまとめる読解力。本文を読みながら線を引いたり、余白に書き出したりしておけば最後にまとめる時に作業がはかどる。
●与えられた資料・データを読み取りその一歩先まで考える分析力。よく資料が引用される『日本国勢図会』などに目を通し、データの特徴やその背景なども考えるようにしよう。
●上記2点の内容を100字や200字でまとめる構成力。
そして、実際に試験に臨んだ時には、設問で指定された条件を必ず守り、示された資料をしっかり活用することが良い解答を得る一番の近道であることを意識して欲しい。
他校の社会の問題には見られない長い本文や200字あまりも要求される解答に、気後れしてしまう人もいるかもしれないが、先にも述べたとおり、テキストにも載っていないような難しい知識や細部にこだわった情報は必要ないのである。「自由に自分の考えを述べなさい」といった問題とも異なっている。あくまで、本文を正確に読み、資料と比べて簡潔にまとめる「論理的」な思考力を期待されているのだ。
普段の学習において、「なぜそうなったのか」とか「この先どうなるのか」というように論理的に考える癖をつけておくことが大事である。また、過去問に積極的に取り組み、本校の特殊な出題形式に慣れておくことも大切であることはいうまでもない。

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2015年度「海城中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

約1800字の本文に、長文記述2・短文記述2・用語記入1・記号選択5問と、例年と変わらない構成である。長文記述2問が160字と200字で多めとなっているので、知識問題8問は10分程度で済ませ、残りの時間は本文と資料の読み取り・長文記述に使うといった配分となろうか。

【大問】

  • 時間配分:

問1:湯治目的の利用が減った理由を問う160字の記述問題
問題文と資料から、農閑期を利用した長期の湯治→高度経済成長で兼業農家が増加→兼業で農閑期が減り湯治利用も減少・・・という流れが読み取れる。長文記述問題ははだいたいにおいて、Aである・Bである・だからCである、と三段構えでまとめられる形が多いので、常に意識しておくと良い。

<時間配分目安:10~15分>

問2:大化の改新の説明
用語や出来事を1~2文で説明する問題もよく出されている。どんな事項も簡単な説明はできるようにしておくこと。

問3~問5:知識問題
基本的な内容だが、出題分野は予測がつかない。配点も大きいので、取りこぼしのないようにしたい。

<時間配分目安:問2~問5まとめて 6分>

問6:温泉発電の特長を考えさせる200字の長文記述問題
耳慣れない話題かも知れないが、この問題は比較的答え易かったのではなかろうか。
「本文中の波線部A・Bと資料4を参考にして」「指定された問題点①・②にふれて」答えるという条件なのだが、問題点①は資料4に、問題点②は波線部Bにヒント(答え)が示されており、合わせて考えれば解答が導き出せるようになっている。熱すぎる源泉を適温にするのにも経費がかかるという点に気づけるかどうか。資料4のまとめ方で点数に差が出たかも知れない。

<時間配分目安:20~25分>

問7~9:知識問題
選択式であり難問でもないので、サービス問題と言ってしまいたくなるが、じつはそうとも言えず、ふだんから細かい部分までよく考えながら勉強しておかないと正解できない問題も含まれている。記述問題に特徴のある本校ではあるが、知識問題でも確かな実力を要求されていることを忘れてはいけない。

<時間配分目安:問7~9まとめて 4分>

攻略のポイント

計8問の知識問題を速やかに解き、記述問題に多く時間を回したい。過去問を解いてみて、この知識問題部分でてこずるようなら、テキストレベルの実力が足りないので、徹底した復習を。
記述問題は慣れる事が気持ちの余裕にもつながるので、過去問の第2回分まで繰り返し練習しておくこと。模範解答を覚えるくらいやり込むのも、解答の形式・パターンが身について良いだろう。綺麗な解答が書けなくても、部分点は必ずもらうつもりで、臆せず試験に向かって欲しい。
また、読解力が大きな武器になるテストでもあるので、国語の学習にも力を入れてもらいたい。

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