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攻玉社中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2017年度「攻玉社中学校の社会」
攻略のための学習方法

[形式・分野]
27
年度から問題の形式が大幅に変更された。
26
年度までの攻玉社の問題は大問23つ、総解答数は35前後で構成され、記号選択と用語記入がほとんどで、100字ほどの記述問題が必ず1問出されていた。また、リード文が長いという特徴があった。

27年度から、総解答数25問前後で、単純に記号選択・適語記入と表現できないユニークな問題構成になっている。以前あった長いリード文と長文記述問題は無くなった。

特に設問の型が大きく変わっている。34つの知識をまとめて問い、合わせて1問の正解になるという形が多い。またクロスワードパズルのように最終的にできあがる4文字の人名・用語を答えさせるものもある。

もっとも、問われる内容は例年と同じで基本的事項が多く、難易度としては例年と変化は無いと思って良いだろう。合格者平均点は8割近くと高得点の勝負となっている。分野別では地理と歴史の比重が大きく政治分野や時事問題ではまとまった出題はここのところ見られない点も、例年通りである。

[地理分野]
総合問題形式で出題されることが多い。各地の地名・地勢・気候や産業の特色などの基本事項が多く訊かれている。

日本全体について広く問われる場合もあればひとつの地域について少し詳しく答える問題もある。
多少の細かい知識を問われることもあるので、白地図などで地域ごとに関連事項を整理しておくとよい
地図帳もそばに置いて地名や場所を確認しながら進めること。

[歴史分野]
3
分野の中では、歴史分野の出題が多い傾向があるので、特に念入りに学習しておきたい。
内容も、幅広い年代から出題され偏りは無いが、この分野では細かい知識を問われることは少なく、「広い範囲からの浅い」出題が多くなっている。それでも他の分野より難易度が高めである点に注意しておきたい。

人物・年代・政治・文化などについての基本的事項を訊かれる問題と、それを時代の流れに沿って整理させるような設問がよく見られるので、やはり年表の活用が有効となる。

[政治・時事問題]
憲法や時事関連の設問が「申し訳程度」に12問出されるだけの年もあり、地理・歴史と比べてかなり冷遇されている。

しかし、過去に環境をテーマにした設問(平成23年度)も見られ、全く出されないとも言い切れないので、憲法・三権の仕組みなどテキストに載っていることや直近の時事問題などは一通り頭に入れておきたい。

[記述問題]
出題傾向が替わって以降、長い記述問題が出題されなくなった。
それまでは、字数は100字前後で、書く際に「34つの指定された語句を必ず使い、使ったら下線を引く」「字数制限の下限に達しないものは採点しない」などのきまりで出題されていた。最新年度では2行ほどの短文の記述問題が1問出されている。

記述対策ということではなくても、やはり普段から新聞やニュースで社会的な問題に触れ、その背景を考えたり、自分なりの意見を持ったりと考えを深めておけば一段階上の実力がつけられるので、ぜひ心がけておいて欲しい。

[さいごに]
設問の型が大きく変わって戸惑いを覚える受験生も多いと思うが、問題自体は、特別な難しい知識を問われることはないので、テキスト・白地図・資料集で幅広く丁寧な勉強をしてあれば恐れることはない。また、長大なリード文が無くなったので、長文を読むのが苦手な人には楽になったかもしれない。

ただ、「4つの質問がまとまって1つの正解になる」形の場合、時間もその分かかるし、4つのうち1つミスがあると正解にたどり着けないという厳しさは出てくる。幅広い正確な知識が求められている。

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2017年度「攻玉社中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

設問形式が変更されてから、総問題数も25問前後と少なくなった。今年度も25・各2点とシンプルな構成である。
ただし、いくつかの質問を合わせて1つの正解となる形式が多く、その分1問に時間はかかる。基本的事項を問われる問題が多いのでそれほど迷うことはないだろう。記述問題は今年度は1問出題があった。
知識を答える問題が多いので40分で足りるだろう。

【大問1】歴史分野・現代社会分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:24分
  • ★必答問題

歴史分野を中心に現代社会の問題も数問混じっている。いくつかの質問を組み合わせて一つの正解になる形式が多く見られる。

問一
()加曾利貝塚は千葉県。吉田茂は日米安全保障条約の時の首相。日向かぼちゃは宮崎県の特産品。ジュネーブにあったのは国際連盟。
()ハリスはペリーの後に来日した初代駐日総領事。小村寿太郎は関税自主権の回復に成功。徳川家光は3代将軍。吉田松陰が処刑されたのは安政の大獄。
()1月からの通常国会で予算が話し合われ、4月から施行される。歳入の半分以上が税収である。相続税の割合はわずか数パーセントである。地方税は主に、市民税や固定資産税など、その場所に住むことで課せられる税。
()国庫支出金は国から使い道を指定される。知事のリコールや議会の解散には有権者の三分の一の署名が必要。
()前年度の時事問題ばかりがまとめて出されている。今年度の試験でも同じパターンは考えられるので、2017年の重大ニュース集などでしっかりみておこう。

問二
()源義家・志賀潔・大塩平八郎・内村鑑三から、平賀源内。
()佐藤栄作・大友皇子・小泉純一郎・菅原道真から、藤原純友。
()黒船・清少納言・真田幸村・西郷隆盛で、黒田清隆。
()石川啄木・関白・井伊直弼・新古今和歌集から、新井白石。

問三
()永仁の徳政令・薩英戦争・永世中立国・集団的自衛権・栄西・墾田永年私財法・高野長英・狩野永徳。
()三国同盟・首相の指名・明治維新・東名高速道路・天明の飢饉・鹿鳴館・文明開化・国政連盟。
()欧化政策・犬追物・王政復古の大号令・慶應義塾・森鴎外・平等院鳳凰堂・中央アルプス・奥羽山脈・倭王武・高句麗好太王碑。
()骨角器・閣議決定・核兵器拡散防止条約・所得倍増計画・農地改革・産業革命・五稜郭・格差社会・尖閣諸島・天守閣・内閣総理大臣・三角州。

問四 表のBは江戸時代初期~明治時代中期までだが、選択肢エは安土桃山時代でBの少し前になり、その他にも当てはまる表が無いので、Bを選ぶ。

問五 参議院議員は3年毎に半数の改選なので、121人ということになる。議員数は変更になる場合があるので、最新の人数を正確におぼえておこう。

【大問2】地理分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:16分

食料自給率を話題に、食をめぐる問題などについて訊かれている。

問三 1年だけ自給率が大きく下がったのは、多く消費されていて自給率も高い食物が不足したせいと考えられる。この年は天候不順で米が不作になり、タイ米などを緊急に輸入する事態となった。

問四 鶏卵・野菜・いも類などは自給率が高い食品である。一方、大豆や小麦は自給率の低い食物の代表である。

問五 地図アは北海道・新潟・秋田などから米、イは北海道・岩手・鹿児島・宮崎など畜産が盛んな地域、ウは北海道と茨城・千葉などの近郊農業が盛んな場所で野菜、エは青森・山梨・長野・和歌山で果実ということになる。

問七 家畜のエサとなる大豆・とうもろこし・干し草などは輸入がほとんどで、それを考えると国内で育てた家畜でも本当の「自給」とはいえないことになる。

問八 ①・②は東京と北海道ですぐ見分けがつく。③と④は、耕地面積・作物の種類・米作の少なさを考えると④が沖縄で、残る③は富山ということになる。

問九 農地は住宅地・商業地などより税率は低いものの課税はされている。

攻略のポイント

問題の難易度をみると、本校は中学入試の基本的レベルで安定した実力を有する生徒を望んでいると思われる。
マニアックな知識ではなく、幅広い正確な知識を問われている
まずはテキストレベルでの確かな学力をつけるべきである。難問・奇問の心配をする必要は無い。

その上で
歴史・地理に重点が置かれていること
・特に歴史分野で漢字を書かせる問題が多く、他分野より難しめであること。
・設問の形式により、小さなミスが失点につながりやすいこと
といった本校の特徴を念頭に置いて学習を進めることである。

出題の形式は変わっても、テキストレベルの十分な実力があれば対処できる試験なので、傾向の変化に気をもむ必要は無い。パズルのような試験問題を楽しみながら解くくらいの心構えで臨んでほしい。

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