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攻玉社中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2022年度「攻玉社中学校の社会」
攻略のための学習方法

形式・分野

2015年度から問題の形式が大幅に変更された。

2014年度までの攻玉社の問題は大問2~3つ、総解答数は35前後で構成され、記号選択と用語記入がほとんどで、100字ほどの記述問題が必ず1問出されていた。また、リード文が長いという特徴があった。

2015年度から、総解答数は25問前後で、単純に記号選択・適語記入と表現できないユニークな問題構成になっている。以前あった長いリード文は無くなった。

特に設問の型が大きく変わっている。3~4つの知識をまとめて問い、合わせて1問の正解になるという形が多い。またクロスワードパズルのように最終的にできあがる4文字の人名・用語を答えさせるものもあった。

そして、2020年度でも設問に変化が見られた。上記の組み合わせ型の設問が減り、一般的な記号選択問題が多くなった。数年ごとに形式に変化が見られるので、過去問でそれぞれのパターンを見ておこう。

ここ数年、長文の記述問題がなかったが、2018年度から100字の記述問題が復活し、2019年度から1000~1500字ほどのリード文が復活した。しかし、2021年度ではどちらも見られなかった。年度により変化があるようなので、過去問でそれぞれのパターンを経験しておかれたい

問われる内容は例年と同じで基本的事項が多いが、難易度としては、合格者平均点が2019年度は7割ほど、2022年度では6割6分ほどであった。

分野別では地理と歴史の比重が大きく、政治分野や時事問題ではまとまった出題はここのところ見られなかったが、2022年度では大問一つが政治経済分野にあてられている。

地理分野

総合問題形式で出題されることが多い。各地の地名・地勢・気候や産業の特色などの基本事項が多く訊かれている。

日本全体について広く問われる場合もあれば、ひとつの地域について少し詳しく答える問題もある。

多少の細かい知識を問われることもあるので、白地図などで地域ごとに関連事項を整理しておくとよい。

地図帳もそばに置いて地名や場所を確認しながら進めること。

歴史分野

3分野の中では、歴史分野の出題が多い傾向があるので、特に念入りに学習しておきたい

内容も、幅広い年代から出題され偏りは無いが、この分野では細かい知識を問われることは少なく、「広い範囲からの浅い」出題が多くなっている。それでも他の分野より難易度が高めである点に注意しておきたい。

人物・年代・政治・文化などについての基本的事項を訊かれる問題と、それを時代の流れに沿って整理させるような設問がよく見られるので、やはり年表の活用が有効となる。

政治・時事問題

憲法や時事関連の設問が「申し訳程度」に1~2問出されるだけの年もあり、地理・歴史と比べてかなり冷遇されている。

しかし、2022年度は大問一つが政治経済分野になっており、全く出されないとも言い切れないので、憲法・三権の仕組みなどテキストに載っていることや直近の時事問題などは一通り頭に入れておきたい。

記述問題

出題傾向が変わって以降、長い記述問題が出題されなくなっていたが、2018年度から復活している。

以前の長文記述問題は、字数は100字前後で、書く際に「3~4つの指定された語句を必ず使い、使ったら下線を引く」「字数制限の下限に達しないものは採点しない」などのきまりで出題されていたが、2020年度では100字以内という条件だけになっている。

記述対策ということではなくても、やはり普段から新聞やニュースで社会的な問題に触れ、その背景を考えたり、自分なりの意見を持ったりと考えを深めておけば一段階上の実力がつけられるので、ぜひ心がけておいて欲しい。

なお、2021年度は記述問題が出されなかったが、2022年度では30字の記述問題が出されている。今後も対策はしておくべきであろう

さいごに

設問の型が年度により変わるので戸惑いを覚える受験生も多いと思うが、問題自体は特別に難しい知識を問われることはないので、テキスト・白地図・資料集で幅広く丁寧な勉強をしていれば恐れることはない。また、長大なリード文が無くなったので、長文を読むのが苦手な人には楽になったかもしれない。

ただ、「4つの質問がまとまって1つの正解になる」形の場合、時間もその分かかるし、4つのうち1つミスがあると正解にたどり着けないという厳しさは出てくる。幅広い正確な知識が求められている。

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2022年度「攻玉社中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

設問形式が変更されてから総問題数は少なめになり、2022年度は30問であった。

また、例年ではよく出されていた、組み合わせて一つの正解となる問題が減り、通常の選択問題が増えた。

基本的事項を問われる問題が多いのでそれほど迷うことはないだろう。

長文記述問題が2018年度から復活したが、今年度は出されていない。その他の問題は知識を答えるものが多いので40分あれば時間は足りるだろう。

【大問1】歴史分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:14分

災害の歴史を話題に、各時代の出来事や人物について訊かれている。

問1 (ⅰ) 浅間山の噴火により火山灰が関東一円に降って農作物に大きな被害をもたら

し、飢饉の原因ともなった。

   (ⅱ) 豊臣秀吉の子は秀頼。

   (ⅲ) 日米和親条約で開港された伊豆・下田。

問2 徳川慶喜は水戸藩の出身で、一橋家の養子であった。

問3 チンギス=ハンの孫であるフビライ=ハンは元の第五代皇帝で、文永の役・弘安の役

と2回にわたって日本に攻めてきた。

問4 UNCTADは国連貿易開発会議、UNHCRは国連難民高等弁務官事務所、UNICEFは国際児童基金の略である。

問5 ウ. 遣唐使の廃止は894年である。

問6 E. 青木昆陽がさつまいもの栽培を広めたのは享保の改革(1716~45年)のころである。

問7 ア・イ・ウはすべて1989年のことである。

問8 エ. この使節は元号をとって天正遣欧使節と呼ばれている。

問9 イ. 1839年の蛮社の獄のことで、安政の大獄とは関係がない。

問10 沿岸にそって徒歩で測量し、日本地図を作成した伊能忠敬。

問11 ア. 朝鮮で起きた東学党の乱(1894年)

   イ. ロシアの皇太子が切り付けられた(1891年)

   ウ. イギリス船が遭難した(1886年)

   エ. プロイセン(ドイツ)の憲法を参考にした(1889年)

【大問2】地理分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:17分
  • ★必答問題

4つの県を題材にして、産業や地形について訊かれている。

問1 A. 内陸県・桐生・伊勢崎・太田などの語から、群馬県。

   B. 扇状地でのブドウ・ももの栽培、富士五湖などから、山梨県。

   C. さとうきび・泡盛などから、沖縄県。

   D. 日本のほぼ中央・木曽三川・輪中などから、岐阜県。

問2 カイコの餌となる桑の栽培が養蚕業の衰退にともない減少したため、桑畑の記号は使われなくなった。

問3 (1) ガソリン車販売禁止のめどとしているのは2035年である。

   (2) 人件費の安い海外に生産拠点を移し、国内の雇用が減って産業が衰退してしまう状況を「産業の空洞化」という。

問4 イ. 三角州の説明である。

問5 イ. 外国人観光客が増えれば観光収入も増えるのだから、国際観光収支はよくなる。

問6 (1) エ. 雁木は雪が多い地方で通路を確保するための工夫である。

   (2) アは群馬県などで多くみられる強風を防ぐための屋敷森、は沖縄県の台風などに備えた家の様子、は雪から家を守る工夫の合掌造りである。

【大問3】政治経済分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:9分
  • ★必答問題

日本国憲法や経済問題などについて。

問1 A. 国民投票は行われておらず、帝国議会で承認された。

   B. 日本国憲法の公布は1946年11月5日、施行は1947年5月3日である。

問2 ア. 国会の議決と承認ではなく、内閣の助言と承認である。

問3 イ. 「人種、信条、性別、社会的身分または門地により」と、「財産」は出てこない。

問4 選挙で選ばれた首長を解任するための請求は、選挙管理委員会に対して行われる。

問5 ア. 過半数ではなく、すべて文民でなければならない。

   ウ. 特別国会(選挙後に主に総理大臣を選ぶために開かれる)ではなく、臨時国会。

   エ. 条約の締結について、衆議院の先議権はない。

問7 エ. 景気が悪いときには市場に金が回った方がよいので、税金を上げるのは逆効果である。

攻略のポイント

問題の難易度をみると、本校は中学入試の基本的レベルで安定した実力を有する生徒を望んでいると思われる。

マニアックな知識ではなく、幅広い正確な知識を問われている。

まずはテキストレベルでの確かな学力をつけるべきである。難問・奇問の心配をする必要は無い。

その上で

歴史・地理に重点が置かれていること。

特に歴史分野で漢字を書かせる問題が多く、他分野より難しめであること

といった本校の特徴を念頭に置いて学習を進めることである。

出題の形式は変わっても、テキストレベルの十分な実力があれば対処できる試験なので、傾向の変化に気をもむ必要は無い。

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