大宮開成中学校 入試対策
2025年度「大宮開成中学校の理科」
攻略のための学習方法
受験テキストにおいて標準的とされる問題を解けるようにすることに心血を注ぐことが最重要だろう。それが達成されれば合格点に届くと思われるが、さらに上の得点を目指したければ、発展的とされる問題に着手すると良い。テキスト学習時は、「物理、化学、生物、地学」の4分野をまんべんなく学習して欲しいが、計算問題、実験結果から考察させる思考型問題が多く出題されるので、これらの対策の時間を長めに設けるのが良い。
以下、分野別に学習法を述べる。
【物理・化学】
計算問題をなるべく多く経験しておきたい。物理ではつり合いの法則や電流についての法則など、法則の知識が必要な問題が出題されるので、これらを使う練習を積みたい。化学では表やグラフの数値から比例関係を見抜く練習を積みたい。これらの分野は苦手意識を強く持っていた人でも、法則やグラフの読み取り方を知ればすんなり納得できる場合があるから諦める前に解決の道を探って欲しい。丁寧に図解されている参考書を読んだり、先生に図解してもらったりして解決すると良い。難易度としては標準的な問題で確実に正解できることを目指せば合格点に手が届くが、やや難易度の高いものも出題されるため、標準的な問題が安定的に得点できるようになった人は、難易度を上げて学習すると良い。
【生物・地学】
生物・地学分野においては思考型の問題が出題されるため、図・表の見方を理解することや文章を正しく読解することが重要である。この部分においても、自分一人では納得できない場合、丁寧な図解がある参考書を読んだり、先生に教えてもらったりして早期解決しておきたい。
暗記が必要な分野については、一通りインプット(読む、聞く)を行ったのであれば、アウトプット(話す、書く)に重きを置いて学習すると良い。お家の人や先生にクイズ形式で出題してもらったり、テストをして実力を試したりするとよい。その際、受験テキストの一問一答形式の問題や基礎を確認するような問題、語句の穴埋め問題などを活用すると良い。なお、内容的には、マニアックな知識は不要で、各分野の基本とされるものを正しく覚えられている状態になれれば良い。
上記のポイントを意識しながら、一通りテキスト学習を終えたのであれば、過去問演習をメインとした学習に切り替え、実戦経験を積むと良い。ミスをした問題については受験テキストに戻って、知識確認をしたり、過去問で出てきた計算問題と類似した問題の反復練習をしたりすると効率が良い。また、過去問演習を通じて問題を解く順序や一つの大問にかける時間の感覚を身につけておきたい。
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2025年度「大宮開成中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問数は4題で、それぞれ生物、物理、地学、化学に関する問題が6~9問ずつ出題され、全体では計30問と、昨年と同様の構成・分量だった。内訳は、数値記入が7問で、他23問は全て選択問題だった。制限時間は30分であるから、1題あたりに使える時間は平均7,8分であり、分量を考えるとスピーディに解き進める必要がある。
【大問1】微生物のはたらき/生物
- 難度:標準
- 時間配分:8分
- ★必答問題
土の中の微生物のはたらきを調べる実験についての考察問題と、水中の微生物と自然環境のつながりについて考えさせる問題の二部構成。両者共に与えられた文章読解が鍵となる問題が大半を占め、それらは高得点を狙いたい。後者の一部は環境問題への知識を有していた方が有利な内容となっていた。
問2,3
土の中の微生物を使った実験に関する問題。文章をよく読み、実験の目的、実験結果が示すことがらについて正しく把握することが重要。
問4,5
川に流入した生活排水と、水中の微生物量の関係について考えさせる問題。与えられた文章中に書かれている微生物のふるまいについて正しく把握できれば正答を選びやすいだろう。
問8
下水処理場における排水処理についての問題。問4,5で考えた内容と関連付けられると良い。
<時間配分目安:7分>
【大問2】密度、浮力/物理
- 難度:標準
- 時間配分:7分
- ★必答問題
密度と浮力に関する基本知識の確認とデータ処理、およびガリレオ温度計に関する問題。必要な情報を計算によって求め、明確な根拠を元に解き進めたい。
問2,3
与えられた物体の、水に対する浮き沈みに関する問題。物体の密度を求め、水の密度と水中に入れたときの状況を関連付けて考えると良い。
問4~6
ガリレオ温度計に関する問題。前問までで考えた内容を活用することが重要。
<時間配分目安:8分>
【大問3】太陽の動き/地学
- 難度:標準
- 時間配分:7分
- ★必答問題
太陽の一日の動きに関する問題。定番の内容と言えるため高得点を狙いたいが、適切な図を元に思考できる能力が問われた。
問1~3
透明半球に関する問題。点、線、角の表すものを正しく把握できることが重要。
問4,5
南中高度および太陽の通り道に関する問題。緯度による変化、季節による変化についての理解が必要。
問6,7
アナログ時計を使った方角推定法に関する問題。知識として知っている方が有利だが、与えられた説明の穴埋めを適切に行えれば、それを元に正答に辿り着ける。
<時間配分目安:7分>
【大問4】中和/化学
- 難度:易
- 時間配分:8分
- ★必答問題
酢酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和に関する問題。物質名は異なるが、塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和と本質的には等しい。定番の内容のため高得点を狙いたい。
問2~5
実験結果の数値を良く見ること、比例関係について見極めることが重要。
問4,5
適宜、考えるべき物質の重さを計算してから考えたい。
<時間配分目安:8分>
攻略のポイント
合格点を取るために最も重要なことは、標準的な問題で失点しないことだろう。知識が無いと答えられない問題や解法が全く思い浮かばない問題は後回しにしておき、確実に解けそうな問題や少し考えれば答えが得られそうな問題から優先的に取り組むというのが基本姿勢としてふさわしい。大半を占める、資料を元に思考させる問題で得点するためには、文をよく読み、データから言えることを適切に整理することだ。初見の内容が出題される可能性も十分あるが、そのような場合こそ、文やデータにヒントが隠されていると思って丁寧に解き進めて欲しい。
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