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大宮開成中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2019年度「大宮開成中学校の理科」
攻略のための学習方法

[まんべんなく基本を身につけよう]

大宮開成英数特科テストでは、なによりもまず基本的な力が試される。分野ごとの偏りもなく、【大問1】の小問集以外は4つの分野から1問ずつ大問が構成されている。どこに強い、ではなくまんべんなく基本的な問題が解ける力が試される。
本番の理科においては、少なくても70%以上の得点はとれるように仕上げておきたい。そのためには、難易度の高い問題を追及するのではなく、暗記用のテキストと基本的な問題集を併用しながら、どこも穴のある分野がないような勉強をしていきたい。

[自分をテスト問題に合わせる]

先に大宮英数特科クラスのテストは基本中心と書いたように、テストにもいろいろなタイプがある。同じように、受験生にもいろいろなタイプの生徒がいると思う。
志望校対策として、どの分野が出やすいかを研究することも大切だが、それ以上に学校がまとめている水準を知っておくことも大切である。
それほど偏差値が高くなくても問題が難しい学校がある。そういった学校の場合、点数が半分でも合格することがある。その逆に当校の場合、偏差値が水準以上であっても問題の難易度はかなり平易である。
受ける側はその指向をふまえた上で、どの分野も基本問題もしっかりと身につけ、しかも正確に解くことが出来る安定性を自分の持ち味にしたい。「難問は出来るけど基礎で間違えちゃった~」では取り返しがつかなくなる場合がある。ミスを犯さない、百発百中の正答率をめざしていこう。

[問題難化の傾向あり]

とは言うものの、必ずしも全部の問題が平易とは限らない。
例えば、本年度2019年度【大問5】問3から問7まで本格的な計算を必要とする設問だったり(特に問5問6問7は難問)、2016年度の【大問3】では棒に重さがあるつりあいの問題を出しているし、同年【大問4】の熱量の問題も聞かれている内容は基本的であっても、あまり解いたことのないタイプの大問になっている。2018年度の最後に見られた計算問題も難易度の高いものだった。
これらの問題では、適時それらの問題に対応できる力も必要となっている。
それに加えて、理科に限らず大宮開成中学のテストは年を追って問題の質が上がっているように感じる。受験生の出来に学校側が手応えを感じた場合、来年度はもう難度を上げてその上で高得点を競わせるという可能性もある。
したがって基本的な知識の確認だけではなく、標準またはもう少し上の問題にもかたよることなく手を出して理科の総合的な力を構築することが、この学校の基本的ではあるがハードルの高い問題を克服し合格につながることになると思う。

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2019年度「大宮開成中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

テスト時間は30分で大問は5問、設問数は30以上あってやや分量は多めであるがその多くは選択肢で答えるものなので知識がスムーズに引き出せれば余裕は持てるので、時間と問題数のバランスはとても良い。
本年度は【大問4】まで標準問題で確実に点を取りたかった。
【大問5】は時間がかかる上に問題の水準が高く解けきれなかった生徒も多くいたのではあるまいか。来年度も難易度の高い計算問題に気をつけたい。

【大問1】小問集

  • 難度:
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

例年通りどの設問も基本の域を出ないものばかりだが、百発百中で次の大問に進むためには分野に偏らない基本的知識が必要である。
それぞれ「実験器具」「花びら」「発光ダイオード」「ふりこ」「星の運動」「化石」「指示薬の変化」「酸素の実験」に関するもので、この中では問3の「発光ダイオード」の性質が少し難しかった。
基礎的な知識を増やしてテストにあたろう。できれば全問正解で進みたい。

【大問2】ミツバチ

  • 難度:
  • 時間配分:4分
  • ★必答問題

いわゆる「8の字ダンス」に関する問いで、問1から問3は昆虫に関する一般的な設問、問4問5のみ「8の字ダンス」の内容が問われている。

問1問3は間違いなく正解できるものと思われる。

問4は「太陽の出ている方角」が真上にあたるではなく、右斜め上のなのでそこに注意したい。A・Bの図では矢印が真上の方向を指しているからだ。くれぐれも45度ずれないように。

問5は「8の字ダンス」の問題というより、60度で時間がどれだけ経ったかを問われているもの。360度を(1日の)24時間で割ると15度になるので、1時間で15度、60度では4時間経っていることを表している。

【大問3】レンズ

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分

【大問3】は、内容はとりたてて難しくないものの、レンズの問題は作図するものを含めて受験生が苦手としやすいところなので、ここでどの程度得点できるかは大切だ。

問1では、ろうそくを焦点距離の2倍のところに置いているのでレンズの反対側同じ距離のところに同じ大きさのろうそくの像ができる。倒立実像である。

問2は、実際に作図をして確かめることもできるし、もともとの知識として知っている可能性もある。ろうそくをレンズから遠ざけると像の写っているスクリーンは近づき、実像の大きさも小さくなる。問3もかねて答えている。

問4から問題のレベルが上がり、得点差がつきやすくなりそうだ。から順番に作図を試みていくとの時のみスクリーン上に像が写ることがわかる。その図が書ければおのずと問5も解答できる。

問6は作図・解答ともここまでの設問では最も難しい。レンズが2枚あるので気をつけて作図を行おう。

問5まで正解できると合格が見えてくる。甘く見て、問3までは確実に正解したい。

【大問4】天気図

  • 難度:
  • 時間配分:4分
  • ★必答問題

またもや基礎レベルの設問からなる大問に戻る。ここも全問正解といきたい。
迷う問題があるとすれば勉強量していない可能性がある「天気記号」の問2か…あとは図を見ただけで解けていくだろう。

【大問5】物質と酸素の反応

  • 難度:やや難
  • 時間配分:8分

本年度最大の難所はここ。この大問でどこまで正解を重ねることができるか。もちろん全問正解できれば「神」だが、半分程度の正解でもゆうに合格ラインは超えるだろう。

問1は「二酸化炭素の性質」を答えるだけの基本的な設問。計算問題は問2から始まる。

問2では、表1から「黒鉛と酸素」が「3:8」の比率で結びつくことをつかむ。
問2はそのまま8gである。

問3では、1.5gの黒鉛と反応する二酸化炭素が4gであることを計算し、そのまま加える。
さて、ここまではできただろうか。次からが本番。

問4では、「黒鉛:酸素」が3:8で結びつくことから、黒鉛132gは44倍、酸素400gは50倍の量を反応させたことより、酸素があまることがわかる。

問5は難問中の難問。算数で言うところの「つるかめ算」や「差集め算」を応用して解くのだが、ここでは「差集め算」の解き方を紹介する。
黒鉛3gと酸素8gが反応すると二酸化炭素が11gできることから、「黒鉛3gと酸素8g」を反応させると、気体の重さが(11-8=)3g増えることがわかる。この実験では気体の重さが(50-44=)6g増えているので、6÷3=2(倍)の反応をしたことがわかる。
したがって、できた二酸化炭素は11×2=22gであることが求められる。22÷50×100=44%と答えられる。
ここは答えられなくても仕方がない…

問67では、「プロパン+酸素→二酸化炭素+水」の等式から考える。「→」はここでは「=」と同じと考えて良い。表2の値を使って、
11+40-18=33より、プロパン11gと酸素40gを反応させると、二酸化炭素が33g発生することが計算で出る。プロパン33gならば、33gの3倍の99gだ。

問7は黒鉛とプロパンの合体問題だ。超人同様、問題も合体すると難しくなる。なんとか倒したい。
水が108g生じたと言うことは、表2の真ん中の結果を使って、使われたプロパンは(108÷36=)3倍の66gであることがわかる。プロパン66gからは二酸化炭素が198g発生する。
黒鉛の量は(132-66=)66gだ。このとき発生する二酸化炭素は(問4まで結果から)242gである。最後にこれを加えてテストの終わりとしたい。

攻略のポイント

テスト時間は30分で50点満点。
合格者平均点は「27.7点」と昨年度よりも10%程度低くなっている。これはひとえに【大問5】のレベルの高さを反映したもので、「攻略のための学習法」に[問題難化の可能性も]と書いたことがはからずもあたってしまったことになる。
ただしそれ以外の問題は例年のものとあまり変わりがないので、合格点をとるためには「基本重視」という姿勢を曲げる必要はない。ただ、難度の高い問題が今後も出題される可能性は高い。
そういった一部の問題を除けば分野に偏りがなく問題も基本的で、まぎらわしい選択肢が少ないという大変解きやすいテストではある。
不得意分野や未習分野を極力なくし、総合的な基礎力のある受験生としてテストに立ち向かっていこう。 

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