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大宮開成中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2020年度「大宮開成中学校の理科」
攻略のための学習方法

まんべんなく基本を身につけよう

大宮開成の理科では、なによりもまず基本的な力が試される。分野ごとの偏りもなく、【大問1】の小問集以外は4つの分野から1問ずつ大問が構成されている。どこに強い、ではなくまんべんなく基本的な問題が解ける力が試される。
本番の理科においては、少なくても70%以上の得点はとれるように仕上げておきたい。そのためには、難易度の高い問題を追及するのではなく、暗記用のテキストと基本的な問題集を併用しながら、どこも穴のある分野がないような勉強をしていきたい。

自分をテスト問題に合わせる

先に大宮開成の理科は基本中心と書いたように、テストにもいろいろなタイプがある。同じように、受験生にもいろいろなタイプの生徒がいると思う。
志望校対策として、どの分野が出やすいかを研究することも大切だが、それ以上に学校がまとめている水準を知っておくことも大切である。
それほど偏差値が高くなくても問題が難しい学校がある。そういった学校の場合、点数が半分でも合格することがある。その逆に当校の場合、偏差値が水準以上であっても問題の難易度はかなり平易である。
受ける側はその指向をふまえた上で、どの分野も基本問題もしっかりと身につけ、しかも正確に解くことが出来る安定性を自分の持ち味にしたい。「難問は出来るけど基礎で間違えちゃった~」では取り返しがつかなくなる場合がある。ミスを犯さない、百発百中の正答率をめざしていこう。

問題難化の傾向あり

とは言うものの、必ずしも全部の問題が平易とは限らない。
例えば、本年度2020年度【大問2】問4や【大問5】問4~問6、2019年度【大問5】問3~問7まで本格的な計算を必要とする設問だったり(特に2019年度の【大問5】問5・問6・問7は難問)、2016年度の【大問3】では棒に重さがあるつりあいの問題を出しているし、同年【大問4】の熱量の問題も聞かれている内容は基本的であっても、あまり解いたことのないタイプの大問になっている。2018年度の最後に見られた計算問題も難易度の高いものだった。これらの問題では、適時それらの問題に対応できる力も必要となっている。
それに加えて、理科に限らず大宮開成中学のテストは年を追って問題の質が上がっているように感じる。受験生の出来に学校側が手応えを感じた場合、来年度はもう難度を上げてその上で高得点を競わせるという可能性もある。
したがって基本的な知識の確認だけではなく、標準またはもう少し上の問題にもかたよることなく手を出して理科の総合的な力を構築することが、この学校の基本的ではあるがハードルの高い問題を克服し合格につながることになると思う。

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2020年度「大宮開成中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

テスト時間は30分で大問は5問、設問数は30以上あってやや分量は多めであるがその多くは選択肢で答えるものなので知識がスムーズに引き出せれば余裕は持てるので、時間と問題数のバランスはとても良い。本年度は最後の【大問5】まで標準レベルの問題だったので取り組みやすかったことと思われる。ただし、今後は難易度の高い計算問題の出題に気をつけたい。

【大問1】小問集

  • 難度:
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

例年通りどの設問も基本の域を出ないものばかりだが、百発百中で次の大問に進むためには分野に偏らない基本的知識が必要である。
それぞれ「葉のつくり」「タンポポの冬越し」「かっ車」「レンズに映った像」「気象用語」「流水のはたらき」「塩酸の性質」「ドライアイス」に関するもので、この中では問8の「ドライアイスを室温で放置したとき、まわりにみえる白いけむりは何か」という問いには思わず「二酸化炭素」と答えてしまいそうになる。二酸化炭素は目には見えないので…と考えていくと答えはおのずから決まっていくのだが、一度解いたことがないと間違えてしまう問いかもしれない。

【大問2】血液の循環

  • 難度:
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

人体の器官に関する問題では、「消化器官」や「呼吸器官」よりも「循環器官」が難しいのだが、本年度の設問は終始基礎レベルでまとめられているので、あまり苦にはしなかっただろう。というか、この水準で間違えを連発しているようでは困る。
唯一問6の計算だけが手がかかる作業と言えるが計算問題としては平易なもので、吸う息とはく息の酸素の割合の差に450cm3をかけるだけだ。
全問正解を望みたい。

【大問3】ものの運動

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分

理科の知識を要すると言うよりは、算数的に頭を働かせて表の数値に決まりを見つけそれをもとにして設問に答えていくという形式の問題なので、逆に得意・不得意の差がつきやすいところであり、注意したい。
問1は180cmを1.8秒でころがっているところから求める。
問2問1の後を受けて、それぞれ実験②・③・④のときの速さを求めて規則を見つける。速さは2倍、3倍、4倍となっていくことがわかり、誤った選択肢もわかるだろう。
問3は上の結果を使ってていねいに求めていく。
問4は別の実験結果を分析するものだが、先の実験結果が使えるのでそれをうまく用いて答えを出したい。
1問程度の失点にとどめたい。

【大問4】太陽の動き

  • 難度:
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

冬至の日の太陽の動きを天球図とグラフを使って求めていくもの。この大問もやさしい設問でうめつくされている。
問1・2・4は小学4年生クラスの知識を聞かれている。
問3では、1時間をしめす長さが3cmであることから、1cmが20分を表していることがかわれば12時から20分をひいて求めることが出来る。
問5はグラフの目盛りをていねいに読み、時間差を求める。
問6問5で求めた時間差から、冬至と夏至で太陽が出ている時間のおおよその割合を求めて計算すれば良い。
この大問も物足りなさを感じる。全問正解で進みたい。

【大問5】中和の実験

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分

テストのラストに「中和」の問題とくれば、複雑な実験に過酷な計算問題…と予想されるが本年度の【大問5】はそこまでの要求はしてこない。表中に「緑色=中性=完全中和」のビーカーCがあるのが問題を非常に平易なものにしている。
問1~問3は中和の勉強を始めてすぐの授業で習うレベル。水溶液の色からその性質は「アルカリ性→中性→酸性」と変わっていき、Dは酸性なので、もはや残った固体の重さが増えることはない。もちろんDに残った固体は食塩だけなので、水を加えた食塩水の性質は中性である。
問4では、塩酸が0cm3のとき、水酸化ナトリウム水溶液140cm3に溶けている水酸化ナトリウムの重さを表から追跡していく。この作業は少しだけやっかい。
問5がこのテストの白眉であり、やりがいのある設問である。ビーカーEはアルカリ性の水溶液になっているので、残った固体は「食塩」と「水酸化ナトリウム」であり、それぞれ求めて最後に加えるというスタイルを取る。ビーカーCの結果から、ここで使われている水酸化ナトリウム水溶液と塩酸は1:1の割合で完全中和しているので、ビーカーEの塩酸160cm3は水酸化ナトリウム水溶液160cm3と完全中和する。ただし、できる食塩の重さはビーカーCのときの160/140倍つまり8/7倍の重さとなる。さらに残った水酸化ナトリウム水溶液40cm3に溶けている水酸化ナトリウムの重さは問4の結果から求められるのであとから加えれば答えとなる。
問6もまた問4の結果が使える設問である。0.9gを問4で求めた割合で割れば水酸化ナトリウム水溶液の体積が求まるので完全中和に必要な塩酸の体積も答えることが出来る。
問5が出来れば全問正解も見えてくるだろう。

攻略のポイント

テスト時間は30分で50点満点。
合格者平均点は「30.7点」と例年並みで、とりたてて難問が見当たらなかった本年度の問題構成からすれば妥当なものと言える。目標点は35点~40点におきたい。
やはり合格点をとるためには「基本重視」という姿勢が大切だ。ただ、難度の高い問題が出題される可能性がなくなったわけではなくそのための難問対策も必要となる。
ただしそういった一部の問題を除けば分野に偏りがなく問題も基本的で、まぎらわしい選択肢が少ないという大変解きやすいテストである。不得意分野や未習分野を極力なくし、総合的な基礎力のある受験生としてテストに立ち向かっていこう。

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