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大宮開成中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2020年度「大宮開成中学校の算数」
攻略のための学習方法

[正答率の高さが問われる]

「基本より少し上の問題」を最低でも80%以上の正答率で解く。
これが大宮開成中学特待生選抜に合格するすべてである。
言っておくが、80%は最低ラインであり、出来ればそれ以上-90%程度が望ましい。

もちろん、満点に文句を言うことは出来ない。
難問を解ける力は必ずしも必要ないものの、正しい答えをしっかり出せるという解く側の安定性が最重要である。

[「基本より少し上」とは]

それでは、「基本より少し上」の問題とは具体的にどのようなものか。
2018年度の問題を例にとると、

【大問2】(1)(3)(4)は基本問題である。これはどんなレベルのテストにおいても解けなくてはいけない。しかし(2)(5)はその基本レベルを少し超える、つまりここでいう「基本より少し上」の問題と言うことだ。

(2)が「倍数算」の問題というのは一目瞭然だが、「比をそろえる解き方」は通用せず、比例式を用いて関係をまとめるか、複雑な線分図に条件を書いた上で比の大きさをそろえなければならない。

(5)では「5で割ると3あまる」数と「7で割ると2あまる」数をそれぞれ書いていき、はじめに共通した数をもとにして公倍数を使う、という見た目よりも面倒な解き方を要する。

【大問3】ならば(1)の角度の問題。案外解けない生徒が多いのではないか。

さらに【大問6】の「速さと比」の問題。これは大問自体が「基本より少し上」といえる。

【大問7】(2)も同様だろう。

また、平成28年度問題であれば【大問3】(2)【大問6】【大問7】など…
今挙げた問題がすんなり解けるのであれば合格に何の支障もない。おめでとう。逆にこれらの問いにひっかかっているようであれば、目の色を変えて同レベルの克服に燃えなければいけないだろう。

[正しい答えを出すという心構え]

また、この中学の入試問題は大問の数が7つと多めなので、分野に偏らず広範囲から問題が出されている。つまりは苦手な分野を作ってはいけないと言うこと。どの分野の問題が出されても、効率よく確実に正解する、という力が必要になる。

そのためには、「4科のまとめ」などにあるような典型題はすべて克服しておきたい。条件が細かい応用問題に対応する必要はない。とにかく頻出レベルの問題は解き方を正確に身につけること。

さらに、問題に接したとき、できるだけ1回で正答を出すという心構えが欲しい。やり直しがきく、と思うとどうしても適当にやってしまうことがある。6年生なら、常日頃から一発で正解する、という癖をつけたい。

もちろん、新傾向の問題が出たときは別であるが。

最後に、大宮開成中学の特待生選抜テストは年を追って問題の質が上がっているように感じる。来年度はもう少し骨のある問題となっていることも考えられるので、油断することなく「基本より少し上」の問題を一つでも多く解いて自力をつけ、本番に臨むことにしよう。

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2020年度「大宮開成中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

テスト時間は50分で大問は7問と少し多めで、設問数も20題となっている。時間と問題数のバランスはとても良く、基本問題が中心ながら学力を見るにはぴったりだ。ただし、「特待生選抜」の合格点(合格ライン)は高いので、算数では80点を目指したい。前半は全問正解をめざし、後半の【大問】でも失点を減らしてテストを終わらせたい。
Tクラス合格を狙うのならば70点が目標となるだろう。

【大問1】計算問題

  • 難度:
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

(1)から(4)まで、計算の基本能力が試されている。この中では分配のきまりを使って解く(2)と分数の逆算が入る(4)には注意したい。
(2)では、どの項にもある「20」に着目して20×(20+19-18-17+16)とすれば計算が容易になる。合格点の高いテストなので計算問題での取りこぼしは許されない。

【大問2】つるかめ算・割合と比・差集め算・仕事算・ニュートン算

  • 難度:
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

本年度の【大問2】は「標準」を通り過ぎて「易」レベルの問題が並ぶ、大変取り組みやすい内容になっている。
(1)は絵に描いたようなつるかめ算で、受験勉強を始めた日々をほうふつさせる。
(2)も基本問題の総数が安易に求まるので手が止まるところはないだろう。
(3)は一風変わった「差集め算」だが、同じ問題数のテストとわかれば全体の差と1つあたりの差が了解される。
(4)は「仕事算」のうち「のべ算」とも呼ばれる内容で、整数で扱える分だけむしろ平易である。
(5)は「ニュートン算」にもならない「ニュー算」レベルの基本問題で、受付口1つあたり1分で何人を処理できるかを求めればこちらもまた容易に答えが求められる。

【大問3】角度・面積比・立体の体積

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

見た目で難しそうなのは(3)かな、と思われるものの意外に(1)が手強い。なんとか3問とも正解したい。
(1)の場合、あまり出題されない形式ということで少しだけとまどうかもしれない。125度がふくまれる2つの三角形の、他の2角をそれぞれ○、×、△、▲とおくと、それぞれの和は(180-125=)55度になる。あとは全体の三角形を使って、180-(55×2+33)で答えが求められる。
(2)は外側の円と内側の円の半径の比が2:1とわかれば簡単だ。それには、30度、60度、90度の三角定規における一番長い辺と一番短い辺の比が2:1とわかっている必要がある。
(3)では、できあがった立体をF,M,N方向に延長して大きな三角すいを作ることによって体積が求められる。標準以上のテクニックではあるが何度となく使ってきたことはあるだろう。ここでしっかりと確認しておきたい。

【大問4】食塩水

  • 難度:
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

昨年度出題されたやさしい食塩水の問題よりもさらにやさしくなっており、ここも短時間での正解が必須だ。
(1)は与えられた割合でまぜるだけ。%を整数のまま計算しても答えは同じになる。
(2)は水を蒸発させても溶けている食塩の重さは変わらないので、(1)の結果から溶けている食塩の重さを求め、それを0.15でわると蒸発させた後の食塩水の重さが出る。あとは落ち着いて差をとるだけ。
ここまではあまり苦しむことなく問題に答えを与えられていることだろう。

【大問5】ハノイの塔

  • 難度:やや難
  • 時間配分:8分

昨年度の【大問5】では、「オセロ」というゲームのルールにのっとった問題が出題された。「オセロ」というゲームを知っていた受験生にはいささか有利な問題と言えた。本年度の大問は「ハノイの塔」と呼ばれる有名な問題であり(紹介しているWEBサイトも多数ある)、今までも中学受験の問題として何度か出題されたことがある。しかし、ひんぱんに出題されているわけではないので、今年もまた前もって知っていた生徒にはかなり有利な問題だったことは間違いない。初見の生徒には「やや難」でも、解いた経験のある生徒には「易」または「標準」という難度づけが出来る。
(1)は3枚の場合を聞かれているが、もっと少ない枚数-1枚だと移動回数は「1回」、2枚だと移動回数は「3回」と調べておく。3枚ならば実際に移動させても「7回」という回数はわかるのでここはそれでよい。
(2)(1)の結果から、1枚、2枚、3枚の時の移動回数は1回、3回、7回…と増えているので、これを1,1+2,1+2+4とわけると、4枚の時は1+2+4+8=15回、求められている5枚の時は、1+2+4+8+16=31回と計算で求めることが出来る。
少なくても(1)はていねいに作業を行って求めておきたい。

【大問6】速さ(流水算)

  • 難度:
  • 時間配分:4分
  • ★必答問題

後半の速さの問題である割にはなんと基本的なことか!一応比は使うもののそれを除くと基礎的なレベルの問題になっている。
(1)では、かかった時間の比を逆比にして速さの比を求め、あとは流水算の公式にあてはめるだけ。
(2)は10kmの距離を60分っておい!せめて40分とか45分にして欲しいところ。上りの時速が出る。(1)の比から下りの時速も出る。静水時の時速はその2つをたして2で割るだけ。
受験生たちには力が満ちあふれているわけだから、もっと手応えのある速さの問題を与えたいただきたい、と思う…

【大問7】立体図形の影の面積

  • 難度:
  • 時間配分:8分

最後の最後はずっしりと重い問題になっている。立体図形の影の面積をそれぞれ求めるというもので、一気に難易度が上がっているので捨て問の類いと考えてもいいが時間は余っていると思うので図2に影の作図を施してからじっくりと問題に取り組もう。立体の頂点を通すときの線がポイントになる。
(1)(2)ともに創意・工夫にとんだ設問ではあるが今度は少し難しすぎる。【大問6】までと【大問7】の間あたりがちょうど良い加減なのであるが…

攻略のポイント

テスト時間は50分で100点満点。
合格者平均点は69.0点なので、特待生合格を目指すなら80点以上、Tクラス合格ならば70点を目標点としておきたい。
大問の内容について言えば全般としてきわめてオーソドックスで取り組みやすい問題が並んでいる。難問と言えるのは【大問5】・【大問7】のみなので他の標準的な問題をしっかり正解していければ目標に手が届くだろう。
そのためには、まとめテキストなどで典型的な解き方をする問題をしっかりと身につけるのが一番の早道だ。本年度の問題はやや難化傾向に歯止めがかかったものの、本命校が2月にある生徒は難易度の高い問題にも慣れておくと大宮開成の問題がさらに難化したときにもついていけることだろう。 

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