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大宮開成中学校 入試対策

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2021年度「大宮開成中学校の算数」
攻略のための学習方法

[正答率の高さが問われる]

「基本より少し上の問題」を最低でも80%以上の正答率で解く。
これが大宮開成中学特待生選抜に合格するすべてである。
言っておくが、80%は最低ラインであり、出来ればそれ以上-90%程度が望ましい。

もちろん、満点に文句を言うことは出来ない。
難問を解ける力は必ずしも必要ないものの、正しい答えをしっかり出せるという解く側の安定性が最重要である。

[「基本より少し上」とは]

それでは、「基本より少し上」の問題とは具体的にどのようなものか。
2018年度の問題を例にとると、

【大問2】(1)(3)(4)は基本問題である。これはどんなレベルのテストにおいても解けなくてはいけない。しかし(2)(5)はその基本レベルを少し超える、つまりここでいう「基本より少し上」の問題と言うことだ。

(2)が「倍数算」の問題というのは一目瞭然だが、「比をそろえる解き方」は通用せず、比例式を用いて関係をまとめるか、複雑な線分図に条件を書いた上で比の大きさをそろえなければならない。

(5)では「5で割ると3あまる」数と「7で割ると2あまる」数をそれぞれ書いていき、はじめに共通した数をもとにして公倍数を使う、という見た目よりも面倒な解き方を要する。

【大問3】ならば(1)の角度の問題。案外解けない生徒が多いのではないか。

さらに【大問6】の「速さと比」の問題。これは大問自体が「基本より少し上」といえる。

【大問7】(2)も同様だろう。

また、平成28年度問題であれば【大問3】(2)【大問6】【大問7】など…
今挙げた問題がすんなり解けるのであれば合格に何の支障もない。おめでとう。逆にこれらの問いにひっかかっているようであれば、目の色を変えて同レベルの克服に燃えなければいけないだろう。

[正しい答えを出すという心構え]

また、この中学の入試問題は大問の数が7つと多めなので、分野に偏らず広範囲から問題が出されている。つまりは苦手な分野を作ってはいけないと言うこと。どの分野の問題が出されても、効率よく確実に正解する、という力が必要になる

そのためには、「4科のまとめ」などにあるような典型題はすべて克服しておきたい。条件が細かい応用問題に対応する必要はない。とにかく頻出レベルの問題は解き方を正確に身につけること

さらに、問題に接したとき、できるだけ1回で正答を出すという心構えが欲しい。やり直しがきく、と思うとどうしても適当にやってしまうことがある。6年生なら、常日頃から一発で正解する、という癖をつけたい。

もちろん、新傾向の問題が出たときは別であるが。

最後に、大宮開成中学の特待生選抜テストは年を追って問題の質が上がっているように感じる。来年度はもう少し骨のある問題となっていることも考えられるので、油断することなく「基本より少し上」の問題を一つでも多く解いて自力をつけ、本番に臨むことにしよう。

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2021年度「大宮開成中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

テスト時間は50分で大問は7問と少し多めで、設問数も20題となっている。時間と問題数のバランスはとても良く、基本問題が中心ながら学力を見るにはぴったりだ。ただし、「Tクラス」合格ラインは高いので、算数では80点を目指したい。前半は全問正解をめざし、後半の【大問】でも失点を減らしてテストを終わらせたい。
Sクラス合格を狙うのならば70点が目標となるだろう

【大問1】記号問題

  • 難度:
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

(1)から(4)まで、計算の基本能力が試されている。この中では分配のきまりを使って解く(2)と分数の逆算が入る(4)には注意したい。
(2)では、「14.4」「1.44」「0.144」に着目して14.4にそろえ、使用数点の位置をずらして計算をまとめる工夫を行う。合格点の高いテストなので計算問題での取りこぼしは許されない。

【大問2】分配算・仕事算・差集め算・消去算・還元算

  • 難度:
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

本年度も【大問2】は「標準」を通り過ぎて「易」レベルの問題が並ぶ、大変取り組みやすい内容になっている。
(1)は小4レベルの分配算。線分図にまとめて処理をすればよい。
(2)では、A管、B管が1分間に入れる水の量を比で表し、整数で計算が進むようにすると作業が早くなる。いまだ分数タイプの解き方をしている生徒は改めた方が良い。
(3)は「差集め算」で、部屋数を求めてから生徒数を答えるような流れの問題で珍しいものではないが、後半の条件で「また13人ずつにすると14人の部屋が4つできて」は少し変。普通は入れたかった人数より少なくなるものだが…その部分は変わってる。初めて見た。
(4)も典型的消去算。りんごとみかんの式を2つたてて、みかんの数をそろえればりんご1個の値段から求まる。
(5)は線分図でことたりる還元算の問題。
どれも算数の基礎を復習するには格好の問題となっている。全問正解が絶対。

【大問3】角度・面積・立体の体積

  • 難度:
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

(1)(2)は平易なので、円すい台の体積に時間がかかる(3)に注意しながら全問正解を続けたい。
(1)では、多角形が正方形と正五角形なのでわかる角度を書きちらしていけば答えは求まるかもしれない。しかし求める角度は必要最小限ですむように等しい角は○や×など記号で表し、スマートに処理したい。そういう工夫がいざ角度の難問に立ち向かうときに功を奏するものだ。
(2)は「中の円-小の円」で求めればよい。
(3)の体積では、上部の円すいと下部の円すい台に分けて考える。もちろん計算では3.14が共通するのでまとめてから行う。円すい台では、上に延長して大きな円すいを作るしか手がない。半径・高さとも小さな数値なので落ち着いて式をまとめたい。

【大問4】食塩水

  • 難度:
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

3年連続してここには食塩水の問題が配置されている。問題のレベルはやさしいので、ここも短時間での正解が必須だ。
(1)は減った食塩の重さに注目してそれを0.11で割るだけ。
(2)は8.8%の食塩水1000gから再スタート。250g捨てて750gにし、溶けている食塩の重さを求め、それを水を加えて元に戻った1000で割ればよい。
もう少し難度が上がっても生徒は十分対応できると思うがどうか。

【大問5】条件整理

  • 難度:やや難
  • 時間配分:8分

さてここまで余裕で全問正解を果たして生徒もここからはなかなか手強いので慎重に取り組んでいきたい。一昨年度の【大問5】では「オセロ」、昨年度の【大問5】では「ハノイの塔」と特徴のある大問が出された。本年度のものは作業内容を見るとさほど難しそうには思えないが、思わぬところでミスを犯す可能性がある。
(1)では1回の作業で9になるのだから、「90、81、72、63、54、45、36、27、18」の9個だろ、と答えがち。はじめから9の場合もあってもとの整数のままでよい、も含まれ10個である。
(2)はかなりの難問で完全に正解するのは至難だろう。2回目の作業終了後の数、さらにしぼって1回目の作業終了時の数と調べていくわけだが、この問題の場合「もとの数のまま」という条件がわかりにくさを増長している。たとえば、極端な話、この作業を行う前の数として「5」は、3回作業を行っても「もとの数のまま」5になるのである。部分点をもらえるような記述式の問題ならば救いもあったかもしれないが答えのみ要求されているのはかなり厳しい。失点は覚悟しなくてはならない。
【大問5】では少なくても(1)はていねいに作業を行って求めておきたい。

【大問6】場合の数(道順)

  • 難度:やや難
  • 時間配分:6分

(1)は「場合の数」ではなく速さの問題である。こちらは平易なので特に解説するところはない。
問題なのは(2)で、マス目状の経路に対角線が引かれ、ショーカットの経路が加えられている。そのななめの経路を使って遅れた時間を取り戻しながら速さはそのままでいつも通りに学校に着くようにするのだ。
これだけでも難問と言えるのだがその前に一つ注文が。たて90m、横120mという長方形の経路の対角線を求めなくてはならない。それには直角三角形における「ピタゴラスの定理」を知った上でそれを使わなければ求められないのである。このことを小学生に強要してよいのかどうかという点である。常識ある学校であれば、必ず「直角三角形の3辺の比は3:4:5になることを利用して」とかその図が書いてあったりする。またははじめから150mという数値を与えておくというのもある。塾の教材でも無条件にピタゴラスの定理を使うものはあまりないと思うのでこのような形では問題に出してもらいたくはない。
それが150mとわかったとして問題を進めよう。このななめの道を1本増やすたびにかかる時間は短縮されていくのでいつも通り学校に着くようななめの道の数を調べていこう。すると、予定通りにつく本数が求まる。それをふまえた上で、たてと横の本数の場合の数を調べていくわけなのでやはり手がこんでいる。
(1)をきっちり答えて最終問題に進むのが現実的である。

【大問7】ルーローの三角形

  • 難度:やや難
  • 時間配分:6分

最後にはユニークな問題が待っていた。ルーローの三角形というものでこれに関しては図を持って説明しているので問題はない。
(1)では通過する部分を「大きい円-小さい円」で処理すればよい。既習してきた問題の域を出たものではないのでなんとか正解しておきたい。
(2)は本年度最高水準の難度を持つ設問になっている。また、今後頻出問題となる可能性も低そうなので模範解答の解説を読んで納得しておけばよい。

攻略のポイント

テスト時間は50分で100点満点。
合格者平均点は74.2点なので、Tクラス合格を目指すなら80点、Sクラス合格ならば70点を目標点としておきたい。
大問の内容について言えば全般としてきわめてオーソドックスで取り組みやすい問題が並んでいる。ただし、【大問5】【大問6】【大問7】(2)に関しては難易度が群を抜いて高いので本番では敬遠するのもやむを得ないだろう。他の標準レベル問題をしっかり正解しておけば合格点に手が届くことになる
そのためには、まとめテキストなどで典型的な解き方をする問題をしっかりと身につけるのが一番の早道だ。本年度の問題では設問によって難易の差が大きく出た。本命校が2月にある生徒は難易度の高い問題にも慣れておくと大宮開成の問題がさらに難化したときにもついていけることだろう。

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