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立教女学院中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2014年度「立教女学院中学校の理科」
攻略のための学習方法

[出題分析]
立教女学院の理科を取り上げる場合、まず頭に浮かぶのは、その題材のユニークさである。いや、あったというべきか(近年はその傾向が薄らいでいるようだ)。
ここ数年のものだけでも、「冬季オリンピックの滑走競技」を通しての出題があったり、「看護師の仕事」からいろいろな質問が出されたり、光の問題では「パラボラアンテナ」が登場したりと、生徒にとっては試験会場で初めて見る内容に、面食らったに受験生も多かったに違いない。
そして、長文の内容を理解したとしても、設問もなかなか骨が折れるものが多く、立女の理科はまさに厄介な代物なのである。
しかも、手が込んでいる割にテスト時間は短く、設問数が多い。
さらに、合格点は70%程度と意外と高め。
困難ばかりが目につく感じで、はたしてどこから手をつけていけば合格点まで到達することができるのだろうか。

[基本的な知識を身につける]
やはり、受験勉強の王道を貫くべし。
「基本的な知識を着実に身につけること」。これがなければ、先には進めない。
ただし、生半可に覚えただけでは立女の理科には通用ない。
知識を蓄えた上で、過去問をはじめ、いろいろな問題をやりながらその中で知識の出し方を練習しておこう。

[個性的な問題文]
しかしもう一つの、個性的な問題文については、この学校ならではの対策が必要となる。
近年、社会で「時事問題」がよく出題されるようになり、秋も深まるころ「時事問題」を並べた中学入試問題集がいくつも本屋に並ぶ。その中に、「理科の時事問題」を取り上げる本もあり、「異常気象」や「地球温暖化」「宇宙開発」などがこと細かに書かれており、それはそれで非常に役に立つので、目を通しておくのは大変良いことである。
しかし、立教女学院の理科は、「今流行っているから出題する」という感じではない。
日常生活の中に点在している理科的な現象に焦点を当ててくる。
それがバーベキューだったり看護師だったりパラボラアンテナだったりするわけだ。
昔、生徒に「星座の動き」を教えた後で夜空を一緒に見上げたことがある。そこにオリオン座を見つけた生徒は「オリオン座って、本当にあるんだね!」と興奮していたが、本来は順番が逆でなくてはいけないはずだ。まず空の星を眺める機会があり、あとからテキストで「あれはオリオン座だったんだ」と確認するのが本当の順番である。だが、実際にはこれと類したことが少なくないのである。まずテキストで知識を習う機会が最初に来る。
テレビで衛星放送を見る機会は今では一般的である。そのときのアンテナが、パラボラアンテナだと何人の受験生が言えるだろうか。まして、なぜアンテナが丸い形状をしているのかまで興味を持つ生徒がどれほどいるだろう。バーベキューもしかりで、どうやって火をおこすかよりも、美味しかった食材の記憶しか残っていないなんてことはないだろうか。
まずは、過去問をがんばって解き、その過程で身近な知識に慣れていくことから始めよう。
同時に、「何が出てくるかわからない」という意識を併せ持っておこう。男子校にたまに見られる少し毛色の変わった理科の問題に触れて、免疫の度合いを高めておくのも手である。
さいわい、ここ数年は以前ほど突拍子のない話題は見られない。直近の問題でも一風変っているようには見えるが、あれでもかなりオーソドックスなものになってきている。その分、合格点が高めに出ているので、ますます基本的な知識をもらさない努力が強く求められる。

[時間配分]
時間とスピードについては、過去問にあたりながらその分量に対して必要な時間を配分していこう。
その所要時間に対して自分の解くスピードが遅いときは、徐々にスピードを上げていこう。
6年生も後半になればだいぶ問題を解く速さが増してくるものだ。それでも足りない場合は自分のほうから問題に合わせていくしかない。
そして、最後までエネルギーを切らさないで解ききるパワーが必要だ。
テストに仕掛けられたさまざまなポイントを乗り切り、合格点が取れるようがんばってもらいたい。

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2014年度「立教女学院中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

30分で大問は4、小問は25と、標準的な分量だと思われるかもしれないが、なかなか手ごわい内容になっている。
持っている知識をそのまま引き出せば正解になるという設問が少なく、選択肢問題でも複数回答ありなど、1問を解くのに手がかかる仕組みになっている。

また、出題されている単元も受験生にとってあまりうれしくないもの(苦手としやすいもの)が多く、設問文も長いので短時間で読み解いていくのはなかなか厳しいと考えて欲しい。
女子校としてはレベルが高く、十分に学力を身につけて臨まないと合格点に到達するのは困難だろう。

[大問Ⅰ]ものの解け方

  • 時間配分:7分

「4種類の物質が100gの水にどれだけ溶けるか」という表とグラフが与えられ、そこから設問に答えていくという、今までに何回かは解いたことがあるような内容になっている。
しかし、簡単に解けるのは「問1・2・3・6」くらいで、あとは正解するまでに少々時間がかかる。

問4は、基本的な問いではあるが、正しいものを「すべて選びなさい」という条件なので、全選択肢に目を通さなくてはいけないし、計算も少し使う。もちろん正解しておかなければならない設問には違いない。
問5は、それまでの受験勉強の水準が問われる内容で、「水溶液170g」というところを正確に判断できたかどうか。170gを水の重さとかんちがいする間違い例が多いので注意したい。
問7は、計算がやや面倒だ。食塩の重さを100倍してから、食塩水の重さで割ると四捨五入の問題では誤りが減る。
問8は、問題文が長く辟易するところだが、正解するためのヒントは非常に基本的なことになっている。そのあたりが逆にいやらしい。
この単元が得意な生徒はほぼ解けたかも知れない。ただし、その逆もあったと想像できる。全体としては「ものの解け方」を復習するには最適なレベルである。

[大問Ⅱ]太陽光に関する問題

  • 時間配分:8分

問1はまだしも、そこからあとは、頭をひねりながら先に進んだことであろう。
問2・3では、いつものように「多くなる・少なくなる」ではなくて、数量を選ばなくてはならないのが厄介だ。
もちろん、発電量は光が当たる面積に比例するということがわかっていなくては答えを出せない。
問4・5は、新たに実験結果が与えられ、少し面倒な計算によって答えを導き出さなくてはならない。どちらも時間を食う設問である。ここをスルーすると言う手もあるが、練習ではしっかりと解いて解けなければ復習しておこう。
問4では、水の量が60倍、上昇温度は2分の1倍ということから、かかる時間は30倍とわかる。
問5は、【実験1】では、水の量が75倍なのでかかる時間は75倍、【実験2】では、容器を100個並べればよいのでかかる時間は1時間で変らない、ということから答えを選び出せる。しかし、1つの設問にかけられる時間が1分程度とすると、正解を出すことはおそらく不可能に近い。他の設問で時間を稼いでおく必要がある。

[大問Ⅲ]月の動き

  • 時間配分:7分

これも頻出範囲である「月」の問題である。
しかし、ただ形を見て「月の名前」を聞かれるとか、単純な位置に関する設問ではないので、慎重に解き進めたい。

問1のように、「明け方、西の空に見える月」と質問されたときに受験生のレベルが問われる。南中時の月の形しか覚えていない場合が多いのだ。主要な形の月に関しては、「方角、時刻、形」を3点セット×3(東・南・西)で覚えておこう。
問2~問5も、ミスが出やすい設問だ。選択肢も多い問題なので、慎重に、ただしあまり時間をかけずに選べるよう力をつけておきたい。逆にこのあたりの問題がすいすい解けていれば、「月」に関してはかなり力があると自信を持ってよい。
問6も、細かい問題である。「すい星は、太陽と反対側に明るい光の尾ができる」というヒントを使ってうまく答えを選び出したい。すい星の位置は、問4の月の位置と同じであるとわかればしめたものだ。あとは光の尾の方向に注意すること。

【大問Ⅲ】は、かなりの慎重さが要求される標準以上の問題と言える。

[大問Ⅳ]光合成について

  • 時間配分:8分

問1以外は、即答できる設問ではない。しかも、後半には計算問題もあり、最後まで一息つかせる余裕をもたせないテストになっている。
問2は、正しくないものをすべて選ぶというもの。3種類のグラフのうち、よく見かけるのは左のものだけだが、すべての選択肢をよく読んで答えなければならない。
問3以降は、考察と計算が必要になる問題であり、解くのは容易ではない。
計算自体は複雑ではないが、短時間で必要な数値だけを選び出し、正解を見つけなければならないという点で、決して楽な問題とは言えない。

攻略のポイント

テスト時間は30分で60点満点。
合格者平均点は「43.7点」で、合格最低点から割り出すと、合格点は「40点強」と考えられる。割合だと70%弱というところである。
この時間で、この設問数で、この得点は、なかなか厳しい入試問題と言える。
与えられた時間をフルに使い、今まで覚えてきた知識をフルに動員して、最後まで集中力を切らさずにテストを終えたとして、ようやく手に入る得点ではなかろうか。

立女の場合、総じて入試問題の質が高く、速読即解を要求されるが、それは理科においても同じである。
受験生の中で得点差はさほどつかず、きわめて狭い範囲での得点で合否が決まっているのは間違いない。ゆえにミスも禁物である。

そのための対策としては、まずは理科の基本的知識を十分に蓄えておきたい。これは、どの学校を受ける場合でも同じである。
ただし同校の場合、ただ一問一答形式で答えられるというだけでは不十分である。大問にある長文を読んで、その問題を解くのに必要な知識をすぐにスタンバイできるようにしておきたい。そのためには長文問題を多く解いて慣れておくことが大切だ。女子校に見られる「知識の確認」的な問題ではなくて、男子校ばりの難易度とコクのある問題がいいだろう。

また、最近は影を潜めてはいるものの、与えられる長文の内容が実にユニークなことがある。過去には、「滑走競技」や「バーベキュー」、古くは「ゴジラ」や「リニアモーターカー」が取り上げられたこともある。
理科に興味がある生徒にはたまらない出題かもしれないが、理科とあまり相性が良くなく、理科の得点に愛されてこなかった生徒にとっては、読むだけでもかなりつらそうだ。「普段から理科的なものに関心を持とう」というのは簡単だが、そんな時間も興味もあるまい。
そこで、オーソドックスではあるが、まずは理科の基本的知識を身につけ、過去問を通して立教女学院の問題に対する免疫をつけておくことにしよう。ただ、ここ2~3年は、これでも普通っぽい出題にはなっている。
一筋縄ではいかない理科のテストではあるが、合格するための苦労ならばいとわないはずである。練習の時には問題文を読むのを楽しみ、その切り口に感心しながら解いていこう。少なくとも、いやな気持ちは薄らぐはずである。

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