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立教女学院中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2023年度「立教女学院中学校の理科」
攻略のための学習方法

立教女学院中の理科の満点は60点、今年度の問題はすべて選択肢問題であった。基本的な知識問題も多いが、細かい知識を問う問題や判断に迷う問題も多い。本校受験者はテキスト等で学習した基本知識はもちろんのこと、日頃のニュースや自然・科学の話題にも興味を持ち、知識の吸収を貪欲に行って欲しい。秋以降は演習を通じて知識の運用の練習を行って欲しい。また、30分というテスト時間は長くはないので、過去問等時間を意識した問題演習も十分に行って頂きたい。各分野の学習方法は以下の通り。

<分野毎の学習法>

生物分野 本年はヘチマに関する出題であった。基本知識に加え、やや細かい知識を問う設問も見られた。近年では、生物の成長・人のからだの働き等の出題が見られる。この分野の学習法としては、まずは生物すべての分野について基本知識をしっかり身につけて頂きたい。植物・動物・昆虫については、図鑑や資料集を使って形・色など細かい部分にも注目して欲しい。また、顕微鏡を使った観察方法などについても頭に入れたい。

地学分野 本年度は桜島を題材にした火山をテーマにした出題であった。ここでも、基本知識に加え細かい知識問題が見られた。近年では、月の動きと満ち欠け・気象に関する出題が見られた。今後も天体・気象・地層・岩石など幅広い単元からの出題が予想される。この分野の学習として、テキストに書かれた基本知識に加え、台風による災害・近年起こった地震・火山噴火など時事的な内容にも重点を置いて学習すること。天体については、単なる丸暗記ではなく、動きについての理解をしっかり行うこと。また、月食・日食・金星の満ち欠けなどにも学習の幅を広げて欲しい。

物理分野 本年は「熱」「光電池」をテーマに大問2題での出題であった。力学系の計算問題はなく、知識問題および実験結果の考察問題で構成されていた。近年では、物体の運動・光の反射・浮力等の出題が見られる。この分野の学習として、今年度は計算問題がなかったが今後は力学の計算問題が出題される可能性があることを頭に入れておきたい。てこや滑車のつり合い、浮力、振り子などの計算問題演習はしっかり行っておくこと。また、光や電気について出題される可能性も高いので、これらの単元にも力を入れること。

化学分野 今年度は化学分野からの出題はなかったが、地学分野の出題の中で、指示薬の色の変化についての知識が必要な設問が見られた。近年では水溶液の性質・ものの溶け方についての出題が見られた。この分野の対策としては、まずは気体や水溶液の性質、指示薬の色の変化などについて基本知識を確実に固めたい。今後は今年出題された中和・水溶液と金属の反応等計算が必要な問題も出題される可能性もある。塾のテキストや問題集を使って計算練習をしっかり行って欲しい。

立教女学院中学で合格点を取れる力を身につけるためには、各分野の基本知識の習得に全力を傾けること。さらには、自然や科学・日頃のニュースや天気予報などへの興味の眼を常に持ち続けることが大切になる。そのうえで、秋以降はそれらの知識を運用するための演習にも時間をかけて欲しい。もちろん秋以降でまだ苦手な単元に関してはさらに力を入れて定着させる必要がある。模試や総合的な演習は、まだ仕上がっていない分野を見つける絶好のチャンスでもある。できていない問題については、なぜ間違えたのかの分析をしっかり行い、苦手分野の克服につなげて欲しい。

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2023年度「立教女学院中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

30分で大問は4、小問数は28で、時間に対して問題数はやや多くなっている。今年度の受験者平均点は33.2点、ここ数年の中では最も低い平均点で、受験生にとってはかなり厳しい入試であった。解答方式はすべて記号選択なのが特徴的。「すべて選べ」という設問が多く、かなり正確な知識を持っていないと自信を持って答えることが難しいものが多い。

【大問1】生物 ヘチマについて

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

問1 ヘチマの種子の絵を選択する問題。
 
問2 実験結果の考察問題。側面にやすりで傷をつけたの種子と、酸性の水溶液につけたの種子が多く発芽している。

問3 ヘチマの子葉と根を選択する問題。ヘチマは双子葉類なので、子葉は2枚、根は主根から側根が出ている。

問4 つる植物を選択する問題。ヘチマと同様にウリ科であるゴーヤ・ヒョウタン、さらに、フウセンカズラが該当。

問5 ヘチマの巻きひげの形や特徴を選択する問題。

問6 ヘチマは単性花なので、おしべが5本ある雄花ではめしべは0本になる。

問7 ヘチマが根から吸い上げた水がヘチマ水なので、根に一番近いところで切って集めればよい。
    
ヘチマに関する出題。問4は巻きひげの形、つる植物など細かい知識問題であり、間違える可能性が高い。逆にそれ以外は基本知識や判断しやすい考察問題であり、確実に正答したい。

【大問2】物理 熱

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分

問1・問2 一日も置いておくと、室内の空気に接しているコップ、コップの中の水、いずれもコップの材質に関係なく同じ温度に収束する。

問3 最も熱を伝えやすい鉄のコップの中の氷が最も速くとけ、最も熱を伝えにくい発泡スチロールの中の氷が一番おそくとける。
 
問4 料理に使う鉄のフライパンは熱を伝えやすく、羽毛布団は熱を伝えにくい。発泡スチロールブロックは軽くて強度が強いというメリットを利用したもので、熱を伝えにくいという性質とは関係ないことに注意。

問5 伝道による熱の伝わりを選択すればよい。

問6 実験結果から発泡スチロールは木よりも熱を伝えにくいことがわかる。

熱に関する出題。すべて選択肢問題だが、問1から問3は1つ選択、問4から問6はすべて選択となっている。すべてがいくつなのかわからないので、判断に迷う。問4では発泡スチロールブロックを選択してはいけないことに注意。問6は1つしか正答がなく、冷静な判断力が必要である。

【大問3】物理 光電池

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

問1 実験結果をグラフに表した時のグラフの形状を選択する問題。
 
問2 コンデンサーへの充電時間が100秒以上になると、豆電球の点灯時間は53秒で一定になっている。
 
問3 太陽光の当たる角度がより小さくなるので、点灯時間は18秒より短くなる。
 
問4 太陽が南中したとき、南に向いた壁面よりも屋上の方が太陽光の当たる角度が大きくなる。
 
問5 発光ダイオードについての選択問題。発光ダイオード(LED)は豆電球より消費電力が小さく、電気は一方向にしか流れない。青色発光ダイオードを発明した日本人3氏はノーベル賞を受賞した。手回し発電機につなぐと、消費電力の大きな豆電球につないだ時の方が、ハンドルが重くなる。
 
問6 実験結果についての考察問題。迷うことなく選択できるであろう。
 
問7 光電池を並列につないだ時が最も明るく点灯する。乾電池とは違うことに注意。
    
光電池についての出題。知識と実験結果の考察問題だが、問5と問7を除いた問は易問。逆に問5でと問7は正確な知識が要求され、間違いやすい。

【大問4】地学 火山(桜島)

  • 難度:標準
  • 時間配分:

問1 桜島と同じような形状の火山は富士山。

問2 桜島から噴出された火山灰で埋まったと考えられる。
 
問3 鹿児島湾の北部での大噴火により大型のカルデラができた。
 
問4 アの地域に見られる高木がの地域には見られないことから、の溶岩が最も新しいと考えられる。
 
問5 桜島の東側にあたる地域では桜島と夕日が重なって見える可能性がある。
 
問6 11月~12月は9月に比べて太陽の沈む方角が南寄りになるので、ダイヤモンド富士の見える場所は北にずれる。
 
問7 水に溶けると濃い酸性となる塩化水素が該当する。二酸化炭素は水に溶けると弱い酸性を示す。
 
問8 二酸化硫黄は酸性雨の原因となる。コンクリートや金属を溶かすことが考えられる。
   
桜島を題材にした火山についての出題。問われている内容は、火山について以外にダイヤモンド桜島・酸性雨など幅広く、ここでも正確な知識とその知識に基づいた判断力が求められる。

攻略のポイント

テスト時間は30分で60点満点。合格者平均点は「33.2点」大幅に難化、近年では最も低い数値となった。計算問題や記述問題は一切なく、すべての設問が選択式という特徴的な入試であった。選択肢の中から「すべて答えよ」とあり正解が複数ある問題が多かったことと、細かい知識を必要とする問題が多かったことが昨年以上に平均点を下げた要因であろう。

本校理科の攻略の最大のポイントは確実で幅広い知識を身につけることに尽きる。選択肢問題で迷わずに自信を持って答えることができるようにするためにも、分野や単元にこだわることなく、知識を確実に身につけることが本校受験者にとっての最低条件である。その上で、その知識を運用するための演習にも力を入れて欲しい。なお、本年見られなかった化学分野の出題や力学・化学の計算問題について、来年以降は復活する可能性もあることも念頭において学習して欲しい。

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