栄東中学校 入試対策
2025年度「栄東中学校の算数」
攻略のための学習方法
受験教材において基本とされる内容をなるべく早期に学習し終え、基本の内容を応用させるような問題を可能な限り沢山解きたい。その際、可能な限り得意単元を多く作っておき、それらについては積極的に難易度を上げていくような学習をすると良い。また、苦手単元においては定期的に接しておくことで、徐々に理解を深めていき、こちらもやはり徐々に難易度を可能な範囲において上げていくような学習をしたい。
受験教材での学習を一通り行った後は、過去問演習を繰り返して欲しい。その際、時間内に合格点を取れるようになるまで繰り返すとよい。また、過去問を一回分解いた後は必ず解き直しを行い、得意・不得意単元の把握と普段の学習内容の反省を行うとよい。
記述問題が数問出題されるため、普段から、考え方や式、図を書きながら解き進める習慣が欲しい。出来る限り、他人が読んだときに、正しく伝えられているか否かを確認してもらえるような環境に身を置き、人に読んでもらうことを意識した答案作成の練習を心がけたい。
以下、本校入試において頻出単元ごとの学習法を述べる。
【図形】
平面図形・立体図形共に頻出であるから、良く強化しておきたい単元である。特に、比を使う必要があるもの、補助線の描きこみを含め作図を必要とするものは良く訓練しておきたい。両者共に、受験教材において基本事項とされる内容を理解し、標準的とされる難易度の問題までを確実に解ける状態にした上で、発展的な問題や本校の過去問・他校の類似過去問を利用して問題演習しておくと良い。
【文章題】
基本事項への理解が前提とされ、やや長めの文章読解を要求するような様々なジャンルの問題が5問前後出題されるから、入念な対策を講じたい。基本事項への理解の仕方としては、解き方を覚えるという学習では高得点を取りづらいだろう。なぜその解き方になるか、理解するような学習をしておきたい。また、問題文を読んで即座にどの解き方を用いるべきか判断する練習が必要であるから、上のような基本への理解のための学習をし終えたなら、1ページに5~10問程度の文章問題が掲載されている教材を利用し、様々な文章題をランダムにこなす練習をしておくと良い。
【規則性、場合の数】
これらの単元も高頻度と言える。規則性に関するものでは、ある程度文意に沿って調べる作業を行うことで、どのような規則があるか見つけると良い。場合の数においては効率よく調べるために、分類の仕方や着目の仕方などをよく研究しておきたい。本校過去問や他校の類似問題を使った演習が有効だろう。
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2025年度「栄東中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
例年通り、大問1は小問6問、大問2~4は2、3問ずつ、全体では計14問の出題だった。大問3は考え方や式を記述させる問題、大問4(1)(2)は作図をさせる問題で、他12問はいずれも答えのみを書かせる問題で、計算問題のみの出題は無かった。
制限時間は50分であるから、一問あたりに使える時間は平均3分。
【大問1】小問集合
- 難度:標準
- 時間配分:19分
- ★必答問題
文章題、整数に関するこの6問は、いずれも答えのみを書かせるもので、難易度は標準~やや難。小問とはいえ、算数全体の3分の1程度の配点であることが推測され、大きなインパクトを持つ配点と思われるから重要度は高い。(1)~(4)はいずれも定番の内容であり、確実に得点したい。(5)(6)はやや経験値が問われる問題で得点できれば差をつけることができる。いずれも適切な筋道を立てて、着実に正答に辿り着こうとする姿勢が大切だろう。
(1) 約数。差に着目する。
(2) つるかめ算。3種類の食品名が書かれているが、2種類の話に帰着させられると良い。
(3) 場合の数。解法は様々考えられるが、条件の読み違えに注意したい。
(4) ニュートン算。はじめに並んでいた人数や窓口の処理能力などの数値の点検を行ってから解き進めたい。
(5) 濃さ。やりとりの様子を描き、未知の数量を①とおいて解くと良い。
(6) 速さ。着目すべき箇所の見極めが鍵を握る。線分図やダイヤグラムを描くとそれが見つかりやすいだろう。
<時間配分目安:19分>
【大問2】平面図形
- 難度:やや難
- 時間配分:8分
- ★必答問題
相似や面積比に関する問題。(1)と(2)の前半は確実に得点したいところ。(2)の後半は差がつきそうだ。いずれも、数値情報を図の中に書きこみ、情報を整理しながら解き進めることが重要だ。
(1) 定番の平行四辺形に関する面積比の問題。辺の比や面積比の書きこみを正確に行うことが重要だ。
(2) 件の三角形2つを、高さが等しい三角形として捉えることが重要。そのことに気づければ適切な補助線を引くことができるはずだ。
【大問3】規則性
- 難度:標準
- 時間配分:11分
- ★必答問題
九九の表に関する問題。本試験が実施された年度である2025に因んだ問題でもある。会話文の流れに沿って考えることが重要だ。本問には、考え方や式の記述を求める問題が含まれるが、求めるべきものを算出するための適切な式や、式が表すものを説明するための適切な文言を答案に記述できることが高得点を得るために重要だ。
(1)ウ 九九の表の数の和が45×45で求められる理由を記述する問題。設問上部の会話文の内容を大いに参考にすると良い。
(2) 九九の表の数の和が立方数の和でもあることに関する問題。穴埋めおよび記述の両者が必要だが、こちらも会話文からその点を理解し、適切に利用すると良い。
【大問4】立体図形
- 難度:標準
- 時間配分:12分
- ★必答問題
展開図および切断に関する問題。ずばり、適切な図を描けるか否かが重要だ。(1)(2)は確実に正解したい。
(1) 与えられた展開図を元に、見取り図を作図させる問題。頂点の位置に注意を払いながら図を完成させたい。
(2) 切り口を描かせる問題。描き方のルールを適切に運用することが重要だ。
(3) 切断された立体の体積を求める問題。(1)(2)が正しく解けた上で成り立つ問題でもある。求め方が分かる立体の話に持ち込めることが重要だ。
攻略のポイント
1問にかけられる時間はさほど長くないから、解法が思い浮かばない場合は一旦飛ばして、別の解き易い問題から解くと良い。また、難解な問題での正解を目指すより、標準程度の難易度の問題や定番とされる問題で失点しないことを最優先させて解き進めると良い。自信のある問題程、見直しを入念に行うと良いだろう。記述を要求する問題では、式や数値が何を求めたものかを明示すること、図や表を用いる場合は、それ自体も考え方の一部であるから解答欄に書き残しておく、という姿勢を持つと良い。
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