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栄東中学校 入試対策

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2020年度「栄東中学校の算数」
攻略のための学習方法

1月校の中ではトップクラスの人気を誇る「栄東中学」。
高校での東大合格者数では躍進を続けており、もはや全国トップレベルの進学校であり、中学受験での人気が落ちることはあるまい。

そして何回か設定されている受験機会の中で最難関とされているのが「東大選抜」である。
先んじて行われる「A選抜」に比べると受験者数では劣るものの、東大選抜が試験として設定されたときからその難易度の高さは注目されてきた。
「A選抜」との差別化を図るべく、基本的な問題が主である「A選抜」に対し、難問を惜しみなく出してくるのが「東大選抜」である。
この明確な相違は受験者側からも好意的に受け止められ、両日ともに圧倒的な支持を得て多くの受験者を獲得したのである。

  さて、それではどのように対応していけばよいか…基本的な問題を解ける力をいかにして応用問題に耐えうる学力に上げていくか。
真面目に勉強をやってさえいれば、ここだけが大きな課題として残るのである。
そして、栄東「東大選抜」の算数で得点するには、このハードルをクリアできないといけない。普通の一行問題がいくら出来ても東大選抜の問題は解けないからである。
「平易な問題で高得点を競い合うテスト」と「難易度が高く、低得点ながら合格可能になるテスト」では、後者の方がはるかに対応は難しい、というのはそういうことで、真摯な態度で受験勉強に臨めば、成績も向上するだろうし、当初あった雑さも消えて正答率も高まっていく。

しかし、難度の高い問題を解くための階段だけはなかなか登れないのである。
どうすればよいか?

100%フォローするのはないものねだりになってしまう。
6年生の秋頃までは、難問に挑戦するという心を持って受験勉強に臨むこと。
少々難しくても挫けずに時間をかけて最後まで解く、という経験を積むこと。
反面、基礎固めに時間をさいている時間がなくなるのでそのあたりはバランスよく勉強をすることが大切だ。
過去問に触れ始めてからは、どの設問まで自分は追究できるかというボーダーラインを冷静に判断すること。
大問の設問(3)まで平気で入り込める猛者はさておくとして、合格だけを考えた場合は(2)までで十分である。
その(2)までいけるかどうか…ここが勝負の分かれ目だ。
また、解きやすい大問を見つける「眼」も必要になる。
そこまでの決意と覚悟がどうしても必要だと思う。
よく出されている分野を優先して時間をかけよう。
条件の細かい問題や高度なテクニックが必要な問題でもどんどん進めていこう。
東大選抜のテストは「力の確実な確認」ではなく「自分はどこまでできるのか」という攻撃的な姿勢で臨みたい。
そして納得できる形で1月を迎えられるよう受験生として態勢を整えてもらいたい。

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2020年度「栄東中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

この3年間、テスト形式は同じスタイルを取っている。50分で大問が4、小問が17。
【大問1】は答えのみ解答すればよく設問の数が6、【大問2】~【大問4】は設問の数がそれぞれ3ないし4問で、(3)は考え方をしめす欄を設けてある。配点はまちまちで、形式的には例年とそう大きく変化していないが、大問の中にも基本に近い問いも含まれているのでここを確実に正解したい。
150点満点として50%の得点が得られれば算数に関してはほぼ合格点をあげられる(昨年度は60%が合格点)。
栄東東大選抜を1月校に選ぶ生徒であれば、標準的な設問は効率よく正答し,後半の問題にたっぷり時間を割いたとして50%はちょうどよい具合の「壁」と思われる。

 

【大問1】平均算・数の性質・集合算・速さと比・立体図形・場合の数

  • 難度:標準
  • 時間配分:20分
  • ★必答問題

本年度の【大問1】は、受験生の大半の生徒が正解したと思われる(1)を除くとこの3年間では最も難易度が高いものとなり、ここでどれだけ得点できたかというのも大切ではあるが、どの程度時間を費やしたかも合否の分かれ目となっただろう。

(1)は典型的な「面積図を使う平均算」であり、栄東志望者であればまったく問題にしないレベルである。

(2)は、西暦「2020」を用いた数の性質に関する問題で、素因数分解を使って答えを推察する仕組みになっている。ここは早めに切り抜けたい。

(3)は問題のさばき方によって時間差がついた問題である。3種類の集合算なので解き方はベン図が主流となる。式を上手にたてて無駄なく正解を出したい。

(4)は「速さと比」の問題だが、(1)の次に易しい問題。追い越したところまでにかかった時間から速さの比を求めて、あとはそれを旅人算に使って答えを求めていく。

(5)【大問1】では最も難易度が高い問題となっている。3点D、P、Qを通る平面によって切られた立体は角すい台となるので、AB、DPなどを延長して三角すいとしてから体積に当たっていく。補助線を用いて作った三角すいはもとの角すい台の体積の7分の8倍になる(なぜそうなるかは考えてみよう)ので、三角形ADQを底面としてもとの立体の体積と比べることによってAQの長さが求まる、というもの。ここは失点してもやむを得ない箇所ではある。

(6)はラグビーのルールを知っていると若干正答率が上がりそうな問題。得点の入り方が(5+2=)7点・5点・3点とまとめてしまうと調べやすい。

【大問2】割合

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

消費税を使った割合の問題で、じっくりと調べれば解ける問題である。したがって(2)までは「標準」、(3)のみ「難」レベルになっていて、(1)(2)はぜひ正解して先に進めたい。

(1)では、消費税が1円ずつ変わるところ、すなわち10円ごとに調べていけば良い。といっても答えが「10円、20円、30円、40円」と単純に出るわけではないので、10円・20円・30円・40円の周辺を調べると良い。

(2)では、消費税が1円ずつ変わるところ、すなわち12.5円ごとに調べていけば良い。こちらも単純な決まりにはなっていないが5分程度時間を費やせばていねいな作業は出来ると思う。

(3)は相当しんどい問題である。捨て問として処理していこう。

【大問3】面積・体積

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分

平面図形なのは(1)だけで、残りの設問は立体の体積を求める問題となっている。(1)は「易」、(2)は「やや難」、(3)は「難」というランクづけである。
(1)はこのテストダントツに易しい問題なので間違えるわけにはいかない。
(2)(3)は今回最もオリジナリティに富んだ設問になっていて、できあがる立体のイメージをつかめるかどうかにかかっている。つかめれば計算は難しくないので意外と差がついた問題だったと思われる。(1)で出した答えが立体図形の高さとして使われるとはなかなか予想できないところだ。
できれば(2)までは正解しておきたい。

【大問4】通過算

  • 難度:
  • 時間配分:10分

最後は条件の複雑な通過算で、(1)が出るまでが難しいので大問としてのランクは「難」としたが(1)(2)は連動して求まる設問になっているので、算数で点を稼ぎたい生徒は(2)までは正解しておきたい。
(1)(2)を解きほぐしていくには、あまたある条件をうまく整理しながら使っていく技術が必要になる。さいわい図は与えられているので、ていねいに数値などを書き込んでいくこと。ただし、肝心のトンネルはどこにも見当たらないのでそこは自分で別に作図しないといけない。図1は列車がスタートするところ、図2はトンネル(書かれていないが)の中でちょうどとなりに並んだところなので、もう一つ東くんの列車がトンネルに入るところの図を加えておくと答えへの出口が見つかることだろう。(1)の答えが正解できていると(2)はスムーズに入っていきやすくなっている。
(3)は本年度最大の難問なので、「捨て問」として処理してもいいだろう。

攻略のポイント

テスト時間は50分で150点満点。
受験者平均点は68.4点(ちなみに昨年度の受験者平均点は89.5点、一昨年度は受験者平均点が99.3点、さらに3年前は受験者平均点62.5点となっていてあまり安定していない)。
本年度は易化傾向にあったテスト問題の反動からか往年の「難問ぞろいの栄東東大選抜」に逆行したところがあり、前半の問題をしっかり正解しないと後半での得点は期待できないものとなった。
しかし学校自体の持つ難易度が急激に高くなったわけではないので、難度高めの典型的な問題の解法をたくさん身につけておければ合格ラインはクリアできることになる。
ただし、合格するためにはその標準レベルの問題は100%正解できなくてはならない。時間は十分に与えられる学校なので、解ける問題は完璧に正解できるよう腕を磨こう。

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