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西武学園文理中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2025年度「西武学園文理中学校の理科」
攻略のための学習方法

[物理・化学の前半と生物・地学の後半]

得意な分野から手をつけて、余裕を持ってテストを終わろう。というのが、西武文理中学の理科に対する合格必勝法だ。
大問4問のうち、【大問1】【大問2】は物理・化学からの出題、【大問3】【大問4】生物・地学からの出題とテストの形式が決まっている。
前半の大問には計算を要する問題も含まれ、手強い気がするものの受験生によって得意・不得意分野はまちまだと思うので、最初に書いたように、計算上等と手ぐすねを引いている受験生は【大問1】から、どうも計算が入るといけない、という受験生は【大問3】から始めるとテスト時間が有効に使えることだろう。
算数は冒頭の計算問題から、国語は漢字の書き取りからのような基礎からテストに入っていくというルートがある程度見込めるものの、理科の場合ははじめに一行問題でもない限りどの大問が易しくどの大問が難しいとは解いてみないとわからない。【大問1】がもっとも難しく最後の大問がもっとも解きやすいことも往々にしてある。少なくとも当校の場合、2018年度・2017年度とも後半の方が解きやすいと感じた。
分野の好き嫌いは別とすれば、後半から手をつけた方が精神的に余裕が持てるのは間違いない。

[じっくりと、正確さを大切に]

またこの学校の場合、テスト時間が社会と合わせて60分となっており、その半分が理科に使えるとすると30分、その間に大問4つと小問20前後を解いていけば良いことになる。これは単純に比較して他校の問題よりは時間にゆとりが持てる作りになっている。
時間に追われて焦ることはないと言うことだ。
おそらく公開模試と比べても問題文をじっくり読み、よく考えて答えることが出来るはずだ。しかも問題文自体が長くなく、知識問題もシンプルに問われている問題が多いので、30分以内にすべて終えることができる可能性が高いと思う。
しかしそれは他の受験生でも同じことで、解きやすいテストは誰にも解きやすいものだ。そこで正確さが大事になる。理科は分量も少なく問題もあまり難しくない。合格を考えるとき、できれば理科で得点を重ねておきたい。それには、早く解くより正確に解くことを第一義に考えてテストに臨みたい。

[前半計算問題の難易度]

たまにユニークな出題(2018年度【大問4】問2・問4・問5、2017年度【大問1】問5など)があるとはいえ、知識問題はおおよそが過去勉強してきたテキストの域を出ない、履修済みの内容である。ここはしっかりと正解できるのが受験生の義務だろう。
そうなると、ポイントは計算問題の難易度になるわけで、どの程度までおさえておけば良いか、ということだ。
2018年度の問題には、正直これといった設問は一つも存在しない。計算が苦手、という受験生でもこれならば解ける、と愁眉を開かせる問題がほとんどだ。
ところが2017年度になると【大問1】問3・問4【大問2】問3、さらに【大問4】問5、と標準またはそれ以上の難度を持つ問題が結構出ている。
これらの設問にすべて答えなくてはいけないと言うことはもちろんないが理科で点数を積み上げておきたい受験生は、うすくてよいので計算問題に特化した問題集を1冊くらい仕上げておくと良いだろう。本年度のように空振りという可能性もあるが、例年のようなテスト内容であれば必ず得点のアシストをしてくれるはずである。
基本的知識を定着させた上で計算問題への対応力も身につけておけば合格はおのずから手に入るものと確信させられる。

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2025年度「西武学園文理中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

テスト時間は社会と合わせて60分。2教科の時間配分がポイントとなるが、例年のレベルと問題量であれば、30分あれば十分に解くことが出来ると思われる。
大問数は4で小問数は20。適語を答える問題・記号選択問題・計算問題が中心で、記述問題は見られなかった。過去にはかなり長めのリード文を読んで答える問題やユニークな内容をテーマにした出題も見られたが、ここ数年はオーソドックな出題が続いている

【大問1】物理分野 電流と発熱

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

問1 グラフの傾きの大きい導線Aの方が、電流が流れやすい。

問2 ガラス・天然ゴムは不導体、金属(アルミニウム・銅・金)は導体。

問3 導線を電池の両極につなぐと「ショート回路」になる。

問4 CとDを並列につないでも、CおよびDに流れる電流は、Cだけのとき・Dだけのときと変わらない。一方CとDを直列につないだときは、回路に流れる電流が最も小さくなる。

問5 太くて短い導線が最も電気抵抗が小さくなり、流れる電流は大きくなる。

電流と発熱に関する出題。導体と不導体、並列回路と直列回路等に関する基本的な知識が求められる内容。間違えた問題があれば、電気回路の基本からしっかり学習して欲しい。

【大問2】化学分野 アルコールの燃焼

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

問1 物が酸素と結びついて燃える性質を「助燃性」という。

問2 23gのアルコールが燃えると27gの水ができるので、92gのアルコールが燃えると、92÷23×27より、108gの水ができる。

問3 23gのアルコールが燃えると44gの二酸化炭素ができるので、二酸化炭素が22gできるとき、22÷44×23より、11.5gのアルコールが燃えている。

問4 23gのアルコールが燃焼するときに48gの酸素が使われるので、50gの酸素では50gアルコールすべてを燃焼させることはできない。

問5 8gの酸素が結びつかずに残ったので、燃えた後の方が軽い。

アルコールの燃焼についての出題。計算問題が中心だが、難度の高い計算はなく、中学入試における典型題が並んでいる。化学変化において物質同士が結びつく比が一定であることと、化学変化の前後で重さの合計は変わらないことが基本的な考え方であることを、今一度確認して欲しい。

【大問3】生物分野 植物の分類

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

問1・問3 あ:サクラ(離弁花) い:アサガオ(合弁花) う:トウモロコシ(花びらはなく、単性花) え:イネ(花びらはなく、両性花)

問2 昆虫が運んだ花粉で受粉する花を「虫媒花」という。

問4 マツやスギなどの裸子植物は単性花である。

問5 イネは有胚乳種子で、胚乳に養分を蓄えている。カキは有胚乳種子、ヒマワリ・ソラマメ・インゲンマメは無胚乳種子。

植物の分類に関する出題。正確な知識が求められる内容だが、選択肢に登場する植物はいずれも、テキスト等で取り上げられているなじみの深いものである。昨年は動物の分類について出題されている。ヒトのからだの働きも含めて、生物分野の基本知識をしっかり固めよう。

【大問4】地学分野 月の見え方

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

問1 地球から見ると、月の左側に太陽の光が当たっているので、下弦の月である。

問2 地球の影に月が入り、月が欠けて見える現象を「月食」という。

問3 地球の自転により月が動いて見える。1時間に15度自転するので、60度動いて見えるのにかかる時間は、4時間。

問4 沈むときの様子が、弓の弦を上に向けているように見えるので、「上弦の月」と呼ばれる。

問5 上弦の月が東から上るのは12時頃、西に沈むのは0時頃。従って、見える可能性があるのは午後である。

月の見え方に関する出題。基本的な知識に基づいて考えると解答可能な問題が並んでいる。月の見え方や動きに関しては、地球の自転や公転および月の公転と結びつけて、理屈を確認しながら学習して欲しい。なお、昨年は星に関して出題されており、天体に関しては特に力を入れて学習すること。

攻略のポイント

今年度の出題は例年通り物理・化学・生物・地学の各分野から大問1題、計4題の構成であった。過去の出題を見ると、問題文が非常に長くテーマがユニークなど特徴のある問題も見られたが、ここ数年は知識問題中心であり、オーソドックスで基本重視の出題が続いている
本校の理科を攻略するためには、各単元をまんべんなく学習し、知識を確実に身につけることが最も大切である。
その上で、計算問題やグラフや表を読み取って解く問題の練習も行って欲しい。社会と合わせて60分という時間の使い方が大切になるが、本年度の問題量・レベルであれば、30分あれば十分に解答可能であり、特別意識することはないであろう。過去問を解く際には、社会と組み合わせて60分で取り組んで欲しい。

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