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芝中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2015年度「芝中学校の理科」
攻略のための学習方法

芝の理科の問題は、必ず正解しなければいけない問題とそうではない問題を見極める必要がある。時間内で75点中55点を取れれば合格圏内にあるだろう。問題を解く時間は40分と限られている。制限時間内で、より早くより正確に解いていくためには、自分の中で解答する分野の順番を決めておくのも一つの方法であろう。また、自分が解ける問題と解けない問題を(弱点)を早い時期に見つけて克服しておかなければいけない。自分が弱点としている問題が「合格決定問題」である場合には致命的である。
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しかし、難問ばかりに時間を取られ過ぎて誰でも解ける問題を軽く見てはいけない。基本的な内容を聞いている問題は、いつも確実に得点できるように、毎日「一問一答問題」のような問題は解いてあたまを鍛える。
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理科は、様々な方面から1つの問題を見る力があるかをみる教科であるともいえる。出題者は、自然界の現象を多角的にみると共通した法則があることに気が付いてほしいのである。中学進学後の理科の学習には暗記では通用しないことを実感してほしいのである。芝の理科では、60点以上を取れたものが出題者の意図に沿った受験者であろう。
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当たり前のことを日々学習していくことが大切である。最初に、(Ⅰ期)基本的事項をテキストで学び、(Ⅱ期)問題演習を行う。演習問題を解くときは、必ず「突合せ」をする。問題を解くためには、テキストのどの部分が理解出来なければいけないかを自分で探し出して欲しい。時間がかかるかも知れないが、これを行わないと問題を上辺だけで解くことになり、ケアレスミスをしてしまう。「突合せ」の際、是非利用して欲しいのが、「資料集」と言われるものである。内容は、中学生や高校生で使用するものだが、中学受験ではどうしてもテキストに載っていないものが出てくる。問題演習を行っていくときに生じる疑問を打ち消してくれるであろう。また、必要であれば(出てくる用語を調べることに深くはまることがなければ)中学校や高校の参考書を活用してもよいであろう。その後、(Ⅲ期)過去問を10回は解いて欲しい。必ず、間違える問題が決まってくるはずである。(Ⅳ期)間違えた問題はテキストや他の学校の類似した問題で繰り返し練習して欲しい。
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11月までに、Ⅲ期までできると余裕を持ってⅣ期に入れるだろう。しかし、受験日まで、油断は禁物である。アンテナを高くして、時事問題にも注意を払っておくこと。合格は1点勝負である。最後まで諦めずに、根気よく受験勉強を継続して欲しい。

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2015年度「芝中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

確実に得点できる問題を落とさないように。予め解く順番を決めておくこと。
小問集合問題→生物関係問題→化学関係問題→地学関係問題→物理関係問題。
本年度の入試問題であれば、
「理科の基礎知識」→「動物の分類とからだのつくりとはたらき」→「塩酸とうすい水酸化ナトリウム水溶液の中和反応」→「地震について」→「浮力について」→「豆電球のつなぎ方と明るさについて」。
40分という短時間に6割以上得点するためには、「早く正確に」解答をしていく必要がある。

【大問1】

  • 時間配分:5分

「理科の基礎知識」からの幅広い出題であった。

(1)海にくらしているカニは普通、初めに「ゾエア」という幼生の時期があり、次いで「メガロパ」という時期にカニらしくなる。そして稚ガニとなって底生生活にはいる。但しサワガニとヤマガニは幼生期を親が抱えた卵の中で過ごす。

(2)石灰水は、水酸化カルシウムの水溶液。水溶液はアルカリ性。二酸化炭素を吹き込むと水に溶けない「炭酸カルシウム」が生じるので白くにごる。身の回りでは、チョークや貝殻、卵の殻、動物の骨、大理石、石灰岩などがある。ちなみに、消石灰は、「水酸化カルシウム」、生石灰は、「酸化カルシウム」の総称。生石灰は水と反応して水酸化カルシウムになり、熱を発生する。

(3)水蒸気と湯気は同一ではない。水蒸気は目に見えない「気体」。目に見える湯気は「液体」である。雲や霧は目に見えるので「液体」。雲は、①空気が上昇→②上空は気圧が低いため、空気が急激に膨張→③空気が断熱膨張したため温度が下がり→④水蒸気の一部が凝結、してできる。

(4)火山噴出物には、「火山ガス」「火山砕せつ物」「溶岩」がある。こうらの噴出物が交互に積み重なってできた火山が成層火山といわれる。富士山、浅間山、桜島などがある。

(5)鉄線の温度と伸びとの間には、グラフから比例関係が成り立つことがわかる。それを利用して計算すればよい。

(6)植物が生育するのは、光合成・吸水ができ、ある程度の肥料のある土(すなわち土壌)が必要である。
光合成や吸水に影響を与える条件といえば、光・温度・二酸化炭素濃度・降水量がある。高緯度地域で光量が弱くなるとはいえ、太陽は地球上のどこに対しても1年の半分は光を与えてくれるので植物の生育に大差はない。
二酸化炭素濃度は若干の差こそあれ、地球上で極端に濃度が異なって分布はしていないので気候を決める要因と同様に、温度や降水量が大きな環境要因となる。
森林限界より上部では森林は形成できなくても高木は生えるが、さらに高くなると、一切の高木が生育できなくなる。そこが高木限界である。

【大問2】

  • 時間配分:5分

「地震」に関する内容からの出題であった。

(1)「マグニチュード」は地震そのもののエネルギーの大きさのこと。「震度」はそれぞれの場所のゆれ方の度合いのこと。震度は、0、1、2、3、4、5弱、5強、6弱、6強、7の「10段階」に分けられている。マグニチュードの値が同じであっても、震源が遠ければ震度は小さく、震源が近ければ震度は大きくなる。

(2)、(3)初期微動継続時間」とは、地震波のP波の到着時刻とS波の到着時刻の差をいう。P波とS波が同じ経路を伝わったとすると、 初期微動継続時間は 震源からの距離に比例する。

(4)、(5)通常の波は、波の山頂と山頂の間(波長)は、数m位である。数mですぐに波が引き返してしまうので、海岸に水が留ることない。
しかし、津波の波長ははるかに大きく、数百km程度。そのため、押し寄せる水の量は膨大で、津波に襲われた海岸付近はしばらくの間完全に水没した状態になってしまう。
さらに押し寄せた水はすべて引き上げていくので、津波に襲われた海岸は大きく被害を被る。

津波には次のような特徴がある。
海底下で大きな地震が発生した時、海底が隆起もしくは沈降する場合し、これに伴って海面が変動し、大きな波となって伝播するもの。
普通の波は風力などによる海面付近での変動であるが、津波は海底地形が変形することで発生するので、変形した地域の海底から海面までのすべての海水が巨大な水の塊となって押し寄せてくるくらい、津波のエネルギーはたいへん大きい。
津波の速度は水深と関係があり、深いところでは速く浅いところでは遅くなる。
津波の高さは、速度とは反対に、深いところでは低く浅いところでは高くなる。
沖合いで津波が発生しても陸地からはほとんどわからない。
津波は1回ではなく繰り返し押し寄せ、後からくる波の方が大きい場合もある。
津波の速度は時速800kmにも達する。そのため、地震発生後すぐに津波に備えないと間に合わない場合もある。1960年(昭和35年)5月23日午前4時(日本時間)に南米チリの沖合いで発生した地震(Mw9.5)による津波は、発生後22時間あまりでおよそ17,000km離れた日本にまで到達し、大きな被害を引き起こした。

【大問3】

  • 時間配分:5分

「動物の分類とからだのつくりとはたらき」からの出題であった。

(1)「赤黒い色の心臓」から甲殻類(アメリカザリガニ)は除外。無脊椎動物(軟体動物や節足動物、環形動物等)は、海産動物以外は、基本的に赤血球をもたない。従って、イカ、タコ、昆虫やエビ・カニ、またミミズなどは、血漿中に酸素運搬物質であるヘモグロビンやヘモシアニンがある。「軟体動物や節足動物ではヘモシアニン」が、また「ミミズ(環形動物)はヘモグロビン」をもっている。

(2)A脊椎動物は心臓のつくりで分類すると、
魚類は1心房1心室(心臓は、心房と心室が1つずつの最も単純なつくり)、
両生類は2心房1心室(心房が左右2つに分かれ、心臓は3つの部屋から構成)、
は虫類は2心房1心室(両生類の心臓と似ていまするが、心室を2つに分ける壁がある)、
鳥類と哺乳類は2心房2心室(心房、心室とも左右に完全に2つに分かれており、心臓は4つの部屋から構成)。
心臓は第二の脳と呼ばれるように、普通の筋肉とは違い、脳から直接命令を受けているわけではなく、右心房の上の「洞房結節」というところにある「ペースメーカー細胞」が心臓全体に指令を出している。
心臓や消化管の働き、発汗など、体の維持に必要であり、自分の意思とは無関係に、必要に応じて自動的に調節される臓器の動きを支配している神経(自律神経)により調節されている。
B大循環は、「全身→大静脈→右心房→右心室→肺動脈→肺→肺静脈→左心房→左心室→大動脈→全身」。
C肺そのものには肺を動かす骨格筋がない。そのため、呼吸は横隔膜、肋骨の間にある筋肉、頸部や腹部の筋肉によって行われる。

(3)カエルの胃の特徴は押さえておく。

(4)なかまをふやすときの卵生と胎生の特徴はテキストで確認しておくこと。

【大問4】

  • 時間配分:5分

「豆電球のつなぎ方と明るさについて」からの出題であった。
(1)~(3)電圧の高い方から低い方にむかって電流は流れる。流れる電流の大きさによって豆電球の明るさが変化する。

【大問5】

  • 時間配分:5分

「浮力について」からの出題であった。
(1)~(5)物体が水に入ると、入った物体の重さの分だけ水が押し出される(アルキメデスの原理)。
押し出した水の重さに等しい浮力を受けることになる。押し出せば押し出したほど、大きな浮力を受ける。浮力を大きくするためには、重さと浮力を受ける面積が大きいということが必要。
これは水中だけではなく、空気中でも起こる現象。

【大問6】

  • 時間配分:5分

「塩酸とうすい水酸化ナトリウム水溶液の中和反応」からの出題であった。

(1)~(3)、(5)~(7)塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の反応する割合を問題文から読み取れば容易に解答できた。

(4)上皿天びんで一定量の薬品を量りとるとき。
・上皿てんびんが水平につり合っているかどうか確かめる。このとき、つり合っていないときには調整ねじを回してつり合わせる。
・薬包紙を両方の皿にのせる。利き手が右手の場合には、左の皿に量り取る質量の分銅をのせる。・右の皿の薬包紙の上に薬品をのせる。利き手が左手の場合には逆。また、物質の質量を量るとき。
・上皿てんびんが水平につり合っているかどうか確かめる。このとき、つり合っていないときには調整ねじを回してつり合わせる。
・一方の皿(右利きの場合は左側)に質量を量るものをせる。利き手が左手の場合には逆。
・もう一方の皿(右利きの場合は右側)に同じくらいの質量の分銅をのせる。分銅の方が軽ければ、次に重い分銅に替える。取り替えた時に、分銅側が重くなれば、前の重さの分銅にもどす。分銅の方が重ければ、次に軽い分銅に替える。
・のせてある分銅はそのままにして、最初にのせた分銅と同じかそれよりも軽い分銅をのせる。新しい分銅をのせた時、分銅側が重くなったら、最後にのせた分銅だけを皿からとりのぞき、軽い分銅に取り替える。
・つり合ったら、分銅の重さを合計する。注意点は、①分銅は直接手でつかまずにピンセットを使う。
・上皿てんびんを持ち運ぶときやしまっておくときには皿を一方に2枚重ねておく。
・薬品や水がついているときには布などできれいにふきとる。
・皿は少しずつ質量が違うので、必ずうでの同じ場所にのせて使用する。
・皿を別の上皿てんびんの皿と取り替えたりすることは絶対にしない。
昆虫のからだのつくりは、どの学校の問題で出題されてもおかしくないし、必ず得点したい。大学入試の生物系でも出題されるほど易しいようで難しい問題。時間をかけて、学習してほしい。昆虫の典型的なからだのつくりを、「アリ」の図を描いて理解するとよい。

(8)アルミニウム、亜鉛、スズ、鉛は酸性の水溶液ともアルカリ性の水溶液とも反応し、水素を発生させるので、「両性金属」といわれる。

攻略のポイント

合格ラインに乗るには、複雑な計算問題やグラフ作成問題を早い時期に慣れておく必要がある。
「習うより慣れろ」でテキストや同様の内容が出題されている学校の過去問を数多く解くことで苦手意識を克服して欲しい。
じっくり考えて解く時間を夏休み中につくること。その後、より早くより正確に問題を解く問題演習の時間を取ること。
ただし、難しい問題ばかりを解くのに時間を取られ、誰でも解ける問題をおろそかにしない。

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