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芝中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2018年度「芝中学校の理科」
攻略のための学習方法

芝中理科の満点は75点、合格者平均点は例年6割~7割程度である。塾などのテキストで学習してきたことを使えば解くことができる標準レベルの問題が中心であるが、思考力や計算力を必要とするレベルの高い問題も含まれる。今年度はてこのつり合いについての難問が出題された。物理・化学の計算問題については、ややレベルの高いものまでしっかり練習しておくべきであろう。

芝中学合格へ向けての理科の学習法としては、まず各分野の基本事項を早い段階でしっかり固めることが第一である。夏休み中までを目途に、テキストに書かれてある基礎知識をしっかり身につけて頂きたい。覚えたかどうかのチェックもしっかりと行って欲しい。塾やご家庭でこれまでに解いたことのある問題集でもよいので取り組んで欲しい。その際、過去問に出ている単元だけに的を絞って覚えることは危険であり、どの単元が出題されても大丈夫なように、まんべんなく学習して欲しい

実験や観察の進め方、実験器具の使い方なども過去に何度か出題されており、覚えておくべき重要なポイントとなる。化学分野の実験、光合成など植物に関する実験、上皿天秤・顕微鏡等の使い方なども理解し、覚えて頂きたい。どの分野の出題についても言えることとして、実験や観察の結果(表・グラフなど)をもとに考察させる問題の比率が高い。同様のタイプの問題演習をしっかり行いたい。

計算問題については、化学分野では中和反応・水溶液と金属の反応・燃焼など、特に比を用いて解く問題、物理分野ではてこ・滑車・浮力など力のつりあいに関する計算問題は演習を積み重ねることにより早めに定着させておきたい。また、化学分野では反応の様子をグラフで表すとどうなるかもしっかり押さえておきたい。

その他の単元では、やや出題頻度の高い「電気」「天体」については問題演習に時間をかけて頂きたい。

9月以降は総合的な問題の演習を通じて、実戦力を上げていく時期になる。(そのためにも夏休みまでの基本の定着が必要)芝中過去問の演習はもちろんのこと、他校の過去問であっても同じような傾向の問題には取り組んで欲しい。取り組むべき問題の選択に関しては、家庭教師も有効に利用して欲しい。

過去問・模試・その他の問題演習で大切なことは間違えた問題に対しての取り組みである。間違えた問題のやり直しはもちろんのこと、なぜ間違えたのかを分析し、その後の学習にしっかりつなげて欲しい。苦手分野の分析やその対策については家庭教師を有効的に使って欲しい。

最後に時間の使い方だが、40分で大6つ小問35程度は決して楽ではない。しかし、実験や観察に関する問題文を読んで答える問題が中心となるので、「問題文をしっかり読む」という時間はしっかり確保したい。わからない問題はいったん後回し、できる問題は確実に、計算問題は冷静で丁寧にという気持ちで。空欄が一つ二つあっても慌てることは禁物である。日頃も問題演習、模試、過去問においても落ち着いて取り組んで頂きたい。 

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2018年度「芝中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問数は6題、小問数は35程度、試験時間は40分で例年通りであった。

簡単な記述問題もあったが、ほとんどが記号選択問題・用語を答える問題・計算問題といったオーソドックスな問題形式であるのも例年通り。出題単元も例年と比べて大きな変化はなかった。

問題数はやや多く、長めの文章や読んで答える問題もあるので、過去問などを使って時間を意識した問題演習をしっかり行って欲しい。

【大問1】総合問題 理科の基礎知識

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分

大問1は例年通り、芝太郎が登場する総合問題であった。今年は熱気球を題材にした出題であった。

(1)グラフの読み取り問題。空気1Lの重さが0.7gと1.2gでは、空気の温度が約210℃違う。

(2)560㎥=560000L 0.5g×560000=280kgより、280kg未満にすればよい。

(3)風の力で種子を飛ばすものとしては、タンポポが考えられる。

(4)ツバメは夏鳥で、春から夏にかけて日本で子育てをする。

(5)川が下流部で曲がりくねって流れている様子は「だこう」という。

(6)川の流れの堆積作用で河口付近にできる地形は「三角州」である。

(7)自分自身は変化しないが、反応を助ける働きがある物質は「しょくばい」である。

(8)酸素とオゾンは酸素原子だけからできている。同様に、ダイヤモンドと黒鉛はともに炭素原子だけからできている。

熱気球が題材だが、全体としては地学や生物などの基本知識を問う問題。やや細かい知識問題も含まれる。(2)の計算問題は浮力がらみでやや難しい。

<時間配分目安:6分>

【大問2】物理 電気回路

  • 難度:やや難
  • 時間配分:6分

(1)(あ)、(い)、(う)、(え) は同じ明るさで点灯し、(お)には電気が流れない。

(2)(え)が最も明るく、次に明るいのは(う)、(い)(お)は同じ明るさで最も暗い。

(3)最も明るいのは(い)、次に(う)、(え)と(お)が同じ明るさで最も暗い。

電気回路に関する問題。直列と並列が混ざっているやや複雑な回路になっている。計算は不要だが、電気の流れる道筋を落ち着いて考える必要がある。

<時間配分目安:6分>

【大問3】物理 てこのつり合い

  • 難度:
  • 時間配分:10分

(1)机を支点として、3個のおもりそれぞれの回転力(支点からの距離×重さ)の合計と、ばねばかりによる回転力(支点からの距離×ばねばかりの表示)が等しくなればよい。

(2)同様に回転力の計算を行う。L字型にまがっているが、支点からの距離は机からの水平距離を用いること。

(3)同様に回転力の計算を行う。支点の位置は針金の端のD、支点にかかる重さは3個のおもりの合計の126g、L字型に曲がっているが、針金の端Dからの水平距離を用いること。

(4)(3)で求めた点から真下への延長線と(4)で求めた点から真下への延長線の交点をL字型針金の重心とする。さらに、三角形の相似形を用いて針金と糸との交点を求める。かなりの難問。

(5)AB間のおもりとBとを1:2に分ける点に糸をつける。

(6)(4)と同様の処理を行う。従ってこれも難問。

L字に曲がった針金のつり合いを考える問題で全体的に難しい。特に(4)以降は非常に難しい。

<時間配分目安:10分>

【大問4】化学 二酸化炭素の発生

  • 難度:やや難
  • 時間配分:7分

(1)塩化コバルト紙は水に反応して青から赤に色が変化する。

(2)二酸化炭素を石灰水に通すと、白く濁る。この白い濁りの正体は、炭酸カルシウムである。

(3)火を消す前に、ガラス管を試験管から抜く必要がある。これは、石灰水の逆流を防ぐためである。

(4)問題文に書かれてあるヒントにもあるように、炭酸水素ナトリウムに酸性の水溶液を加えると、二酸化炭素が発生する。

(5)表より、二酸化炭素が発生している時はビーカー内の物質の重さは0.6gしか増えないが、二酸化炭素の発生が止まると、1.0g増えている。1-0.6 より、1gの炭酸水素ナトリウムが十分に塩酸と反応すると、0.4gの二酸化炭素が発生していることがわかる。

(6)表より、炭酸水素ナトリウムが3gから4gに増えると、二酸化炭素が0.2g発生していることがわかる。これより、この塩酸20gは最大で3.5gの炭酸水素ナトリウムと反応することがわかる。

(7)塩酸の濃さが2倍になっても、1gの炭酸水素ナトリウムから発生する二酸化炭素は0.4gであることに変わりはない。ただし、3.5×1.5=5.25より、最大で5.25gの炭酸水素ナトリウムと反応する。

化学変化(二酸化炭素の発生)に関する出題。(6)(7)は表のデータで示された数値の間が変化点となるタイプの問題で、難関校でよく出題される。演習をしっかり行ってきたかどうかが問われる。

<時間配分目安:7分>

【大問5】生物 植物

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

(1)コスモスが咲いているなどから、季節は秋であると考えられる。

(2)イネ科の植物は単子葉類である。根はひげ根、葉脈は平行脈である。

(3)図より、区画⑧の被度は3になる。平均被度は(2+3+3)÷10より、0.8。

(4)平均被度2.8のシロツメクサは被度100%なので、平均被度0.8のオオバコの被度は100×0.8÷2.8を四捨五入して29。カタバミは1区画でしか見られなかったので頻度は10、優占度は(4+10)÷2より7。

(1)(2)に関する基本知識問題。また(3)(4)では被度、優占度といった耳慣れない言葉が出てくるが、問題文に書かれてある解説をしっかり読み、それに従って計算すればよい。ここはしっかり得点したい。ここで得点できなかった場合は、植物のつくり、分類などの基本をもう一度復習するとともに、データを分析して解答するタイプの問題演習量を増やすなどの対策が必要であろう。

<時間配分目安:7分>

【大問6】地学 星、月の動き

  • 難度:標準
  • 時間配分:4分
  • ★必答問題

問1(1)北極星のまわりのカシオペヤ座、北斗七星については、その位置関係をしっかり確認して欲しい。

  (2)月の満ち欠けについても、確実に理解し覚えて頂きたい。午後8時は三日月が西の空に沈む頃であ
     る。

  (3)北極星の見える高度はその土地の緯度と等しい。従って、北極星が真上に見える場所は北緯90度の
     北極点である。

問2(1)北極星のまわりの星の年周運動は、1日に約1度反時計回りである。

  (2)北極星のまわりの星の日周運動は、1時間に約45度反時計回りである。

  (3)日周運動と年周運動の2つを組み合わせて考えること。まず、この日の午後9時の位置を考え、そこ
     から日周運動による動きを考えればよい。

  (4)地球が太陽の周りを公転していることにより、星の年周運動が見られる。

すべての大問の中で最も基本的で正答しやすい。ここで得点できなかった場合は、星の動き、月の動きと満ち欠けについて、テキスト等を用いて基本から復習して欲しい。その際、単なる丸覚えではなく、なぜそう動いて見えるかの理屈を理解すること。

<時間配分目安:4分>

攻略のポイント

例年通り各分野からからの出題であった。大問5、6が知識問題中心の得点しやすい出題であったのに対し、大問3のてこのつり合いはかなりの難問であった。

40分という時間を有効に使うためにも、解答する順番の選択も大きなポイントとなったと言えよう。

出題単元については、ここ数年の傾向で出題頻度が高い単元もあるが、過度の固定観念は危険であり、どの分野から出題されても大丈夫なように、しっかり準備をして頂きたい。まずは。

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