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芝中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2023年度「芝中学校の社会」
攻略のための学習方法

例年、大問4つに総解答数40~45程度で作られている。試験の最後に100~150字ほどの論述問題が1問出される以外は、記号選択と用語記入だけ、というのもここしばらくの定型となっている。

大問1・2が地理と歴史、大問3が政治中心だが時に国際社会など他分野も含む、大問4が時事問題と論述文…と、一応の区分けがされている。政治分野が少なめの学校も多いが、本校では3分野の問題数はほぼ等しくなっている。

長文記述は本文から要旨を読み取り、キーワードを使ってまとめる読解力や構成力という、いわば「国語力」が必要となる

また、リード文の総計が4000~5000字にも及ぶことがあり、読むスピードも要求される点に留意が必要である。

 

地理分野

日本の国土・地形・気候・産業など幅広い範囲から出題される。

主な川の流域の特色など、あるテーマに沿った出題がよく見られるが、日本各地・さまざまな項目について訊かれる形もある。

地図を使って位置や大きさを比べさせるような問題、産業・人口などの統計から各地の特徴を考えさせる問題など、単純に用語を答えれば済むような問題は少ない。地図や白地図で位置や面積、主な鉄道や道路の路線などをしっかり確認しておかないとわからない問題も出されていて、難度は高めである。

基本事項をマスターしているのは当然として、日本全体どの地域についても、地名・地勢・産業や交通まで地図上でイメージできるくらい的確な知識が必要となる

 

歴史分野

各時代の歴史について、幅広く出題されている。

年表をもとに歴史の流れをたどるものや、それぞれの時代についての短い説明文を読んで答えるものなど、いろいろな形が見られる。

基本的事項は用語記入で書けるかどうかを確かめ、出来事や制度の理解については選択式で選ばせるなど、やはり用語をただ覚えています・・・では通用しない問題である。物事の背景やその後の影響まで考えられないと選択肢の細かな違いを選びきれないようになっている

また、時代順の並べ替え問題もよく出される。年表で流れをつかむとともに関連事項もまとめて覚えてすぐに引き出せるようにしておかないと、迷って無駄に時間を失うはめになる

 

政治分野

日本国憲法・三権の仕組み・財政の問題がよく出されている。

また、この分野と合わせて、国際連合のように国際関係や時事問題も出題されており、政治分野ばかりとは限らない。政治については上記の頻出分野を確実に押さえ、時事問題集などにもしっかり目を通しておきたい

 

記述問題

3~5つのキーワードを必ず使い、100~150字ほどで答えさせる問題。ここは、社会的なことがらがテーマにはなっているが、国語の問題と思った方が良いかも知れない。

まずキーワードを確認する。本文を読みながら大事な言葉や文に線を引くなり欄外に抜き出すなりしてしまう。その際、指定されたキーワードが文中にあるその周辺は使える部分が多いので、目をつけておく。そして設問に合うように指定された字数でまとめる。答えは本文の要旨に近いものになる場合が多いのである。

それにしても、話題は現代社会で問題とされる内容が多いので、普段からニュースや新聞に目を通し、自分なりに考えるようにしておけば、このような記述にも対応しやすいであろう。国語力と社会に対する関心の度合いが試される問題である。

 

以上、記述が大きなポイントにはなるが、基本的事項を細かい部分までしっかり身につけていることが大前提なので、全ての分野で高い実力をつけることが第一である。テキスト・地図・白地図・資料集で、地域ごと・年代ごとの重要事項と統計データなどかなり詳しく見ておく。

そして、なぜそのようなデータになるのかまで考えるようにすれば、単なる数字の暗記を超えた、「使える」データを身につけられるのである。

また、本文の長さにも対応できるよう、読解のスピードをつけておくことも忘れないで欲しい

 

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2023年度「芝中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

総解答数は42問。記号選択が組み合わせの正解を選ぶタイプであること、リード文も多めであることなどを考えると、40分という試験時間は長いとは言えない。

長文記述に5~7分みておいて、4つの大問に各10分かけるとすると、記述問題以外の各問いに1問1分弱ほどかけられるがリード文がつく大問もあり、特に記述問題のリード文は量も多いので、あまり余裕は無さそうである。

【大問1】地理分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

日本地図を参照して、各地の特徴や産業などについて答える問題。

 

問1  . 有明  . 吉野  . 紀伊  . 津軽

問2 は日本南部の特徴がみられるので☆3の屋久島。は1993年の北海道南西沖地震のことなので☆1の奥尻島で、☆2の佐渡島となる。

問3 . 宮古島は亜熱帯(あるいは熱帯雨林)気候に属し一年中温暖で気温の年較差は少ないと考えられる。周囲を海に囲まれて台風の進路にもあたるため、降水量も多い。

問4 は千葉県。千葉県は首都圏に出荷するための近郊農業が盛んであり、選択肢イは内水面養殖の多さからの広島県と考えられるので、が千葉県と推測できる。林業の多さからの秋田県、残るの鹿児島県となる。

問5 「溶岩が造った複雑な地形」「温泉」などからの伊豆半島。「フォッサマグナの西端」「天然ガス」などからの糸魚川周辺、の室戸岬周辺となる。

問6 かきの生産第2位が福岡県であるのがわかり易いかもしれない。福岡県は他にも麦類・水菜・いちご・キウイなど、全国でも上位の作物が多くある。

問7 の輸出品目は航空機での輸送が適しているので関西国際空港。はやはりトヨタ自動車を有する名古屋港で、が横浜港であろう。

問8 他の地域への乗り継ぎなど、中心となるような空港をハブ空港という。

問9 沖縄地域を除いた北海道から九州までが約2000㎞なので、線の間隔は1200~1300㎞ほどと思われる。

【大問2】歴史分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

主に弥生時代~昭和時代の略年表を題材に、各時代の出来事や時代順などが訊かれている。

 

問1 法然上人が開いた浄土宗では、「南無阿弥陀仏」と唱えればだれでも極楽浄土へ行けるとされる専修念仏という教えが広められた。

問2 鳥羽伏見の戦い(1868年1月)→江戸城の無血開城(1868年3~4月)→五稜郭の戦い(1668年10月~)

問3 . 首里城は沖縄戦において焼失している。また、2019年にも火災により大損害を受けている。

問4 . 大宰府の南方ではなく、西方。

問5 . 院政を始めたのは後白河天皇ではなく、白河上皇である。

問6 御成敗式目が定められたのは3代執権北条泰時の時代。平家物語は琵琶法師による語りで伝承された軍記物である。

問7 . 日本からは銅や硫黄などが輸出された。

問8 青木昆陽のさつまいも研究(18世紀前半)→『解体新書』の出版(18世紀後半)→鳴滝塾の開設(19世紀前半)。

問9 三・一独立運動は1919年、原敬内閣成立はシベリア出兵の後である。

問10 日本の国際連盟脱退(1933年)→二・二六事件(1936年)→日独伊三国同盟(1940年)→警察予備隊の発足(1950年)→日ソ共同宣言(1956年)→東海道新幹線開通(1964年)の順。

【大問3】政治経済分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:11分

会を題材に、政治のしくみや選挙制度などについて訊かれている。

 

問1  . 本会議  . ④

    Ⅱ ① 総理大臣に選ばれた国務大臣で構成される内閣が提出した法律案が国会で否決されることは理屈としてありえないので、このような結果になる。 

問2 現在の参議院は衆議院と同じく党派による統制が強く、衆議院での決定をそのまま繰り返すような判断が多くみられることから、「コピー」に例えられる。

問3 (1) 帝国  (2) 天皇  (3) 30  (4) 政党

問4  憲法第14条では「法の下の平等」が規定されている。

    Ⅱ (エ) 18  (オ) 男女雇用機会均等法

問5 ④ 小選挙区制は1つの選挙区から1人が当選となる仕組みである。 

問6 ② 有権者の3分の1以上の署名が必要である。

     ③ 市民の推薦や議会の承認で選ばれる。

     ④ 知事の任期は4年である。

問7 「じっくり話し合い、ルールを決めていく」姿勢は「民主主義」の根幹である。

【大問4】現代社会分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:9分

消費行動の考察を話題とした問題。

 

問1 ウ. 1972年の石油ショックは日本社会にも大きな混乱をもたらした。

問2 水素は燃焼しても水が発生するだけであり、クリーンエネルギーとして普及が期待されている。

問3 社会主義者の幸徳秋水らが処刑された大逆事件。冤罪であったことが判明している。

問4 (1) 高い値段で購入することで生産者が十分な収入を得られ、生産を継続できるような例がふさわしい。

     (2) 「古本」が売れても作者は一円も儲からない。読まれた分だけ収入になるのが本来であり、作者の創作意欲にも影響を与えかねない。例え定価で値段が高くても、新品を購入することで「お気に入り」の作者の収入が増え安定した「創作活動」が続けられるのであれば、そのほうが読者にとっても幸せというものであろう。

攻略のポイント

多く出題されてよく見かけるような統計から少し外れたデータで問題が作られている印象である。

たとえ見知らぬ統計データが出されたとしても、その今見ている見知らぬデータと自分の知っている知識とを結びつけて正解につなげられるかという、知識と思考の結びつきの問題となってくる。

普段からいろいろな物事の背景・理由・周囲への影響などを考えて、思考力をつけられるよう、訓練しておこう。付け焼き刃の浅い勉強では厳しいテストである。

そして大問4は、やはり国語力のある人に有利な設問だと言わざるを得ないだろう。

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