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芝中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2018年度「芝中学校の社会」
攻略のための学習方法

例年、大問4つに総解答数40~45程度で作られている。試験の最後に100~150字ほどの論述問題が1問出される以外は、記号選択と用語記入だけ、というのもここしばらくの定型となっている。

大問1・2が地理と歴史、大問3が政治中心だが時に国際社会など他分野も含む、大問4が時事問題と論述文・・・・・・と、一応の区分けがされている。政治分野が少なめの学校も多いが、本校では3分野の問題数はほぼ等しくなっている。

長文記述は本文から要旨を読み取り、キーワードを使ってまとめる読解力や構成力という、いわば「国語力」が必要となる。
また、リード文の総計が4000~5000字にも及ぶことがあり、読むスピードも要求される点に留意が必要である。

地理分野

日本の国土・地形・気候・産業など幅広い範囲から出題される。
主な川の流域の特色(平成27年・第一回)など、あるテーマに沿った出題がよく見られる。

地図を使って位置や大きさを比べさせるような問題、産業・人口などの統計から各地の特徴を考えさせる問題など、単純に用語を答えれば済むような問題は少ない。地図や白地図で位置や面積、主な鉄道や道路の路線などをしっかり確認しておかないとわからない問題も出されていて、難度は高めである。

基本事項をマスターしているのは当然として、日本全体どの地域についても、地名・地勢・産業や交通まで地図上でイメージできるくらい的確な知識が必要となる。

歴史分野

各時代の歴史について、幅広く出題されている。

年表をもとに歴史の流れをたどるものや、それぞれの時代についての短い説明文を読んで答えるものなど、いろいろな形が見られる。

基本的事項は用語記入で書けるかどうかを確かめ、出来事や制度の理解については選択式で選ばせるなど、やはり用語をただ覚えています・・・では通用しない問題である。物事の背景やその後の影響まで考えられないと選択肢の細かな違いを選びきれないようになっている。

また、時代順の並べ替え問題もよく出される。年表で流れをつかむとともに関連事項もまとめて覚えてすぐに引き出せるようにしておかないと、迷って無駄に時間を失うはめになる。

 政治分野

日本国憲法・三権の仕組み・財政の問題がよく出されている。
また、この分野と合わせて、国際連合(平成27年度・第一回)のように国際関係や時事問題も出題されており、政治分野ばかりとは限らない。政治については上記の頻出分野を確実に押さえ、時事問題集などにもしっかり目を通しておきたい。

記述問題

3~5つのキーワードを必ず使い、100~150字ほどで答えさせる問題。ここは、社会的なことがらがテーマにはなっているが、国語の問題と思った方が良いかも知れない。

まずキーワードを確認する。本文を読みながら大事な言葉や文に線を引くなり欄外に抜き出すなりしてしまう。その際、指定されたキーワードが文中にあるその周辺は使える部分が多いので、目をつけておく。そして設問に合うように指定された字数でまとめる。答えは本文の要旨に近いものになる場合が多いのである。

それにしても、話題は現代社会で問題とされる内容が多いので、普段からニュースや新聞に目を通し、自分なりに考えるようにしておけば、このような記述にも対応しやすいであろう。国語力と社会に対する関心の度合いが試される問題である。

以上、記述が大きなポイントにはなるが、基本的事項を細かい部分までしっかり身につけていることが大前提なので、全ての分野で高い実力をつけることが第一である。テキスト・地図・白地図・資料集で、地域ごと・年代ごとの重要事項と統計データなどかなり詳しく見ておく。

そして、なぜそのようなデータになるのかまで考えるようにすれば、単なる数字の暗記を超えた、「使える」データを身につけられるのである。また、本文の長さにも対応できるよう、読解のスピードをつけておくことも忘れないで欲しい。

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2018年度「芝中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

総解答数45で用語記入が多めであること、リード文が計2200字ほどあることなどを考えると、40分という試験時間は長いとは言えない。
4つの大問に各10分かけるとすると、記述問題以外の各問に1問40秒ほどかけられるが、大問4には約1400字の本文がつくので、あまり余裕は無さそうである。

【大問1】地理分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:11分

日本の地形・気候・産業など地理全般についてひろく訊かれている。

問一 日本アルプスは北から順番に飛騨山脈・木曽山脈・赤石山脈。②は南アルプスの赤石山脈である。

         神奈川県東部に突き出た三浦半島は東京湾に面している。

問二 日本標準時子午線・東経135度である。日本のちょうど裏側にはブラジルが位置する。

問三 熊本市は梅雨前線の影響で雨が多いのでC。松山市と仙台市では夏の降水量の少なさから松山市は、残る仙台市がBとなる。

問四 は茨城県日立市の日立製作所、は群馬県桐生市で盛んな絹織物、は栃木県の伝統工芸・益子焼の説明である。

問五 北海道は冬の暖房の燃料として軽油を多く使うので、千葉県は石油化学工業が盛んなので原料のナフサが多い、残るが埼玉県となる。

問六 A.国としての歴史が古く価値のある建造物などが多い中国には文化遺産が多い。
   B.複合遺産はまだ数が少ない。アメリカではハワイ諸島周辺の海洋保護区が複合遺産になっている。
   C.日本は2017年に宗像・沖ノ島の関連遺跡群が文化遺産に指定されたので、全部で21件となっている。

問七 にがうりはゴーヤのことであるからBが沖縄であることがわかる。キウイ           は、ミカンの栽培とも重なるAが選べる。

問八 指標が高いのは東京・静岡・愛知と3大都市圏周辺である。また、低いのは人口減少の大きい地域なので、イが選べる。

【大問2】歴史分野

  • 難度:
  • 時間配分:11分
  • ★必答問題

 各時代の史料をもとにひろい時代について訊かれている。

問一 は『魏志』倭人伝の卑弥呼に関する記述。「親魏倭王」の称号や金印を授けたと記されている。仏教の伝来は538年とされているので、ウは時代が違う。

問二 Bは鎌倉幕府3代執権・北条泰時の定めた御成敗式目(貞永式目)。後の武家法の手本とされた。駿河・遠江一帯を支配していたのは今川氏。

問三 Cは民本主義を唱えた吉野作蔵の発言。治安維持法は1925年、大逆事件は1910年、第一回メーデーは1920年の出来事。

問四 Dは1945年2月にクリミア半島のヤルタで結ばれたヤルタ協定。日露戦争の講和条約・ポーツマス条約では日本の韓国における優越性が認められたのでウが合っている。

問五 Eは平安時代の荘園の寄進について書かれた文章。は地頭が鎌倉時代の役人であるので×。は荘園の形成された経緯についての説明なので×。税を免除されるのが「不輸の権」、役人の立ち入りを拒否できるのが「不入の権」。

問六 Fは大化の改新後に政治の方針を示した改新の詔。調・庸は特産物や布を都まで運んで納めるものなのでウは誤り。

問七 Gは徳川吉宗の享保の改革のうちの上げ米の制についての記述。公事方御定書についても定められているのでが合っている。

問八 Hは明治天皇が神に誓うという形で政治の方針を示した五箇条の誓文。内閣が発足し憲法が制定され議会が開かれる、という流れなのでが合っている。

【大問3】政治経済分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分

裁判制度について詳しく訊かれている。

問一 ③司法権の独立。裁判官は己の良心に従い、憲法と法律にのみ拘束されることが憲法で規定されている。

問二 エは平等権の範疇。

問三 裁判を要求できる権利は請求権。

問五 簡易裁判所は438ヵ所に設置され、市町村区に1ヵ所ずつではないのでは間違い。

問六 捜索令状や逮捕令状は裁判所または裁判官が発行する。

問九 刑事事件では被害者の代わりに検察官が原告となり裁判が行われる。

【大問4】総合問題

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

問一 イ. 組み立て工場は群馬県など内陸部にも多く作られているので×。

問二 牛肉はオーストラリアからの輸入が多い。

問四 AIの発達で職業の一部がコンピューターに肩代わりされ「わたしたちが仕事をうばわれるという心配」がある。他方、「新しい技術によって効率がよくなり、活動の質が高くなる」という良い面もあり、また「現在にはない新しい職業が登場する可能性」もある。「新しい技術をめぐって新しい生き方があらわれてくる」ことにも注目し、「前向きにかかわっていくことが大切ではないか」と述べている。

攻略のポイント

多く出題されてよく見かけるような統計から、少し外れたデータで問題が作られている印象である。

たとえ見知らぬ統計データが出されたとしても、その今見ている見知らぬデータと自分の知っている知識とを結びつけて正解につなげられるかという、知識と思考の結びつきの問題となってくる。

普段からいろいろな物事の背景・理由・周囲への影響などを考えて、思考力をつけられるよう、訓練しておこう。付け焼き刃の浅い勉強では厳しいテストである。
そして大問4は、やはり国語力のある人に有利な設問だと言わざるを得ないだろう。

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