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巣鴨中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2022年度「巣鴨中学校の理科」
攻略のための学習方法

巣鴨中学の理科を攻略するためには、次の2つの力が同時に内在しなければならない。

1つは,理科における十分な基本的知識。
もう1つは,計算問題への対応力である。

どちらが欠けても将来の合格点は見えてこないので,両輪がそろうようにこれから勉強を積み上げていきたい。

「基本的知識」のレベルは決して高いものではなくてもよい。普段塾や家で学習している参考書や問題集において、「重要」と記されている箇所の項目を徹底的に暗記して身につけることだ。簡単そうに見えるが容易ではない。

この際には、自分への妥協は出来るだけ排除すること。巣鴨中の受験生は理数系が得意な生徒が集まってくるので理科で差をつけられないためにもできるだけ高得点を自らに課したい。

暗記においても「ここまで覚えたからいいや」ではなくて,重要項目はくまなく覚えきる。手を抜いたところが出題されるかもしれないではないか。そのとき,ライバルたちはそこで得点出来るに違いないのだ。意地のぶつかり合いだ。是が非でも巣鴨に合格したい場合は相手に負けない根性をもって項目の暗記に努めたい。

そしてその知識の確認には,過去問H28年の「植物」,H27年の「植物と昆虫」「地球の歴史」などの大問が使える。すらすら解けるようであれば,こちら側の力はもう十分だ。

とにかく,「もうおなかいっぱい」と自分もまわりも(?)満腹を感じられるまで知識量は増やしておこう。
なぜかというと,2つ目の力は「ついた」と自覚してもいささか心許ないからだ。

それは計算問題への対応力。
「生物」や「地学(天体や気象など)」よりも,覚えることが少なくて計算があたれば出来る「てこ」や「滑車」の方が好きな生徒もいるだろう。テストでもそういう分野が出ると俄然張り切る生徒(笑)。そういう生徒にははじめから計算力への対応力はあるので暗記の時間を増やしていけばよい。暗記がイヤでもやり給え。

問題は「計算問題」でつまずいてしまう受験生たちである。
巣鴨の入試問題における計算をふくむ大問は難易度が高い場合がある。まず,与えられた条件が複雑であり,数値も一気にたくさん出てくる。本番では頭がパニックになりそうだ。しかし,ここを乗り越えなければ合格は見えてこない。

今回,一から計算問題をやり直そうと志す者は,本当に基礎的な問題から順に難易度を上げて自分が引っかかった箇所を把握しておこう。物理の大問では,設問は後半に行くほど難易度が上がる仕組みになっていることが多いので,前半の設問はさほど難しくない場合もある。苦手意識のある生徒はその前半だけでの得点でも十分だ。無理してまったくわからないものまで理解しようとしなくてもよい。

計算がからむ大問においてこわいのは,はじめの方の答えを計算ミスしてしまうと,あとの設問で次々と失点を重ねてしまう可能性があることだ。これは暗記分野にはないこと。だからこそ心許ないといえる。

安定した暗記分野での得点力としっかりと身につけた計算問題への対応力,この二つがそろってこそ難関と呼ばれる巣鴨の理科を突破できるのだ。まだ時間は十分にあるので気合いを入れてがんばって欲しい。

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2022年度「巣鴨中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

30分で40問以上の小問に答えなければならず。そのうち、計算を必要とする設問が他校と比べても多く含まれているので、迅速に答えを出していくことが必要だ。

本年度は、どの大問でも計算を要する設問が準備してあり、ここをうまく処理しないとそれ以降の大問は時間が足りなくなった可能性がある。【大問1】【大問3】のような知識分野の設問は短時間でこなし30分という時間をうまく使いたい。

【大問1】生物…植物に関する葉と茎・光合成と呼吸

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

前半部分[Ⅰ]は植物の葉や茎に関する知識問題で、ここで点数を落とすわけには行かない。後半の[Ⅱ]もまた問4・5植物に関する知識問題で、点数に差がつくとすると図3のグラフを使った問題になるだろう。問6AEのときの植物の働きについて問うている。もちろん呼吸は随時行っているのでAは呼吸のみを行っている状態、Eは光合成・呼吸ともに行っている。問7で質問されているのはこの植物の補償点についてで、補償点Bを光の分量がかけると植物は生長できず枯れてしまう。

さて最後の問78は計算を要する問題になっている。問7では、Cの光の強さで行われている光合成(できるデンプン量)は5ではないので間違えなさるな。Cでは、体で使われる5のでんぷん量を見落としかねない。問8ではDの光で出来るでんぷん量は(5+10=)15である。したがって光を消していた8時間分をひいてもデンプン量には余裕がある。
ここは完全解答できただろうか?

【大問2】物理…ばね・てんびん・浮力

  • 難度:やや難
  • 時間配分:8分

もはや恒例となっている、【大問2】=「計算問題」だが、問1から問2までは安易な左右のつり合いを見る問題になっていて、巣鴨受験者あるいは男子進学校の併願者ではものの数ではないだろう。

問1は左右のばねののびた長さ重さに変えて加えれば良い。太さが一様ではない棒の場合「重心」に真ん中にはないので、図2を利用して重心の位置を確認しておこう。左はしを仮の支点として求めるか図1の左右にかかる重さの逆比を使うか、いずれにしても出たことだろう。

問3では棒の真ん中をつるしてのつりあいなので、問2で答えた重心の位置に仮のおもりぶら下げておもりAの左回りと、おもりBと棒の重心を右回りのモーメントとして答えを出しておこう。問4図3のばねののびからトータルで1000gの重さがかかっていて、棒の右端にかかる重さは250+150+200=600gなので上下のつり合いから1000-(600+200)=200gと分かる。問5問34で答えた数値を使い、左右のつり合いからもとめることができる。
ここから以降難問が始まる。おもりABCをそれぞれ水または食塩水につけて浮力の件もからんでくる。

問6では、おもりAが90gの浮力を受けているのでばねPには160gの重さがかかる。ばねPののびは160を25でわればよい。まだまだイケるぞ!

問7ではばねQとおもりBを扱うわけだが、水槽に入っているのが食塩水なだけに難度が上がる。ばねQののびは19.6-16=3.6cmなのでQには90gの重さがかかっている。問3よりおもりBの重さは150gなのでBにかかる浮力は(150-90=)60gである。おもりBの体積が50cm3しかないのに60gの浮力を受けると言うことは食塩水の方が普通の水よりも重いからである。あとは、60÷50でヨロシク。

さすがにラストは結構難しい。図4左上の棒には160+90+200=450gの力で右回りの力がかかっている。棒をつるしている部分を支点として、右回りは450×20、左回りは棒200gが支点の左側にあるので200×5=1000とあとはおもりCの左回りの力がつり合えば良い。おもりCには浮力が働いているので最後は慎重に計算しよう。

問78までできれば上出来だ。

【大問3】地学…太陽の年周運動

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

2つの月の日影曲線を使う問題で、問6以外はぜひとも正解したい。

問1では(2)のみ注意で、夏至は6月なので8月は7月よりも影の伸びが大きくなる。

問2では棒の長さは30cm、影の長さが40cmということから左から2番目の直角三角形を使えそうだ。

問3問4はボーナスポイントになっている。

問5では図5のグラフから春分・秋分のところの数値がほぼ同じことを使う。問6は基本的な公式「90-その年の緯度=55」から出しておこう。(3)はユニークな設問で、グラフから南中時刻が最も太陽が西側に移るのは秋分と冬至の間である。選択肢としては11月を選ぶ。

問6はなおもユニークで地球と太陽の位置、地軸の傾きを変えるなどして受験生の頭の柔らかさを試している。(1)地球と太陽の距離が一定の時はより正確な「8」の時を描く。(2)地軸の傾きがゼロだと四季はなくなり8の字は●となって変化しない。(3)は地軸の傾きがゼロで太陽との距離が変化するので太い横棒のような形になる。

【大問4】化学…500円硬貨の合金

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分

最後の合金問題も面白いが、途中の計算問題以外はあまり難しくはない。

問1は銅75%使っている時点でだが青銅がもろいものであることは承知である。

問2問3も基本的な知識を問うている。

問4は銅を熱して酸化銅をつくり、それを巡っての計算問題が3つほど。
(1)は比例の関係を用いてさらっと解く。
(2)問題文から、銅:酸素は4:1の割合で結びつくことが分かっている。(9.9-8.4=)1.5gの酸素と結びつく銅の重さは1.5×4である。
(3)酸化銅4gは炭素0.3gと反応するとあるので酸化銅6gと反応する炭素は0.3×1.5となり、1gのうち0.3×1.5の炭素は使われ、残ったのは0.55gとなる。できる酸化銅の重さは4.8gなのでそれを加えれば良い。

問5はまたも基本的知識の確認だ。

問6は算数で言うところの「つるかめ算」を利用したい。

問7はさすがに常識の範疇に入る設問だろう。

攻略のポイント

テスト時間は30分で50点満点。

本年度は【大問2】に浮力を使った難度高い計算問題や【大問1】における補償点の計算、【大問4】も本格的な計算問題を多々含んでいたので全体のレベルは上がっている。【大問2】を含めても60%以上、できれば70%の得点を要求したい。

合格点をとるためには、設問の過半数を占める知識問題で地道に得点を重ねつつ、そこかしこに存在する計算問題を理科の自力に合わせて消化していければ大丈夫だ。

また、「生物」「地学」のほか「気体の性質」「水溶液の性質」「燃焼」「電磁石」など、頻出分野での暗記項目には強くなって万全を期そう。

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