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早稲田中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2022年度「早稲田中学校の理科」
攻略のための学習方法

早稲田中の理科の得点は、40点満点(算数・国語は60点満点)で、今年度の合格者平均点は約8割となり、昨年よりやや易化した。知識を中心とした標準レベルの問題も多いが、考察力・計算力を問う問題も見られる。実験や観察に関する説明文やグラフ・表・図をしっかり読み取らないと解けない問題も出題される。基本知識の定着はもちろんのこと、秋以降には、過去問や出題傾向に近いタイプの問題の演習も十分に行っておこう。多少レベルの高い問題も想定して演習に取り組んで欲しい。

 <分野毎の学習法>

生物分野 本年はコロナウイルスについての出題であった。近年では、植物の光合成・食物連鎖・花と遺伝子等の出題が見られた。この分野の学習法としては、まずは生物すべての分野について基本知識をしっかり身につけよう。ウイルスと感染症・環境問題など生活に関連した内容の出題にも注意が必要である。光合成・蒸散などの植物の働き・だ液など人のからだの働きに関しては、実験や観察を通して考えさせる問題の演習をしっかりおこなって欲しい。

地学分野 本年度は地層に関する出題であった。地質図の読み取り問題は難度の高いものであった。近年では、プレートと地震、化石とプレート、天体に関する出題が見られた。今後も地層・岩石・天体・気象など幅広い単元からの出題が予想されるが、プレート・地層・地震に関する出題が近年相次いでいることには注意が必要である。台風・フェーン現象・日食や月食・金星の見え方なども出題の可能性があり力を入れて学習すること。

物理分野 本年は音・光についての出題であった。近年では、LEDと手回し発電機、滑車などの力のつり合いについての出題が見られた。今後も力のつり合い、電気、光を中心とした出題が予想される。この分野の学習としてまずはてこ・滑車・浮力など力のつり合いに関する計算問題練習に時間をかけたい。多少難しめの問題にもチャレンジするとよいだろう。電気に関しては、豆電球の明るさはもちろんのこと、LED、手回し発電機、電磁石、電熱線の発熱などの演習もしっかり行うこと。光については、鏡による像を中心に学習すること。

化学分野 今年度は中和に関しての出題が見られた。難度の高い計算問題が含まれていた。近年の出題を見ると、溶解度、中和反応と熱などの出題が見られた。計算問題を含む出題になることが多い。この分野の対策としては、気体や水溶液の性質、指示薬の色の変化などについて基本知識を確実に固めた上で、計算問題の練習に時間をかけたい。溶解度・燃焼・水溶液と金属の反応・中和、いずれもレベルの高い問題を含めて演習をしっかり行って欲しい。

早稲田中で合格点を取れる力を身につけるためには、まずは夏休み中までに各分野の基本の学習を終えておきたい。そのうえで、9月以降は入試問題と同タイプの総合的な問題演習にも時間をかけて欲しい。もちろん9月以降でまだ苦手な単元に関してはさらに力を入れて定着させる必要がある。9月以降の模試や総合的な演習は、まだ仕上がっていない分野を見つける絶好のチャンスでもある。できていない問題については、なぜ間違えたのかの分析をしっかり行い、苦手分野の克服につなげて欲しい

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2022年度「早稲田中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問数は4題、小問数は22題で40点満点。試験時間は例年通り30分であった。記号選択問題、計算問題が中心で、簡単な記述問題、図を描く問題も見られた。実験・観察の説明やリード文を読んだ上で考えるタイプの問題が中心。30分という時間は短く感じられるであろう。問題・グラフ・図の読み取りをあせらず落ち着いて行えるかどうかが1つのポイントとなろう。

【大問1】物理 コロナウイルス

  • 難度:標準
  • 時間配分:5分
  • ★必答問題

問1 肺胞では表面積を広くすることにより、酸素・二酸化炭素のやり取りを効率的に行うことができる。

問2 肺の表面が正常に働かなくなると、酸素を血管に取り込むことに障害が生じる。

問3 問題文より、肺炎の状態が悪化すると、動脈血の鮮紅色が暗くなり、酸素飽和度が低下する。

問4 コロナウイルス感染症の拡大防止のために、ワクチン接種が行われている。

問5 問4の問題文が重要なヒント。ワクチン接種後ウイルスに感染すると、血液中の抗体の量が増える。

問6 記述問題。ウイルスは生物同様に「仲間を増やすことができる」

コロナウイルスに関する出題。知識も当然必要になるが、問題文に書かれてある内容を読み取る力も必要となる。今年度の各大問の難度を考えると、この大問では得点を伸ばしたい。

【大問2】物理 音と光

  • 難度:やや難
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

問1 空気中および水中での音速の計算問題

   2000÷340-2000÷340 より四捨五入して、4.5秒

問2 音は空気中より水中の方が速く伝わるが、演技会場のような狭い範囲内であれば、目立った差は生じない。

問3 コップ内の水が多くなるとコップ内の空気が振動やすくなり、音は高くなる。コップが振動するのではなく、空気が振動することに注意。

問4 鏡(カーブミラー)による反射で見える像についての問題。奥にあるものは手前に、手前にあるものは奥に映って見える。

問5 双眼鏡内の光の経路について、図を描く問題。2つのプリズムでそれぞれ2回反射する。その際の入射角と反射角はいずれも45度になる。

音と光に関する出題。問2~問5は難問とは言えないが、間違いやすい問題が並んでいる。鏡での反射は入試頻出。特に問4・問5で間違えた時は、鏡での反射に関する問題の演習で力をつけて欲しい。

【大問3】化学 中和反応

  • 難度:
  • 時間配分:10分

問1 こまごめピペットの使用方法についての選択肢問題。水で洗ってしまうと、吸い上げた水溶液が薄まってしまう可能性がある。

問2 ビーカーはまだ中和していないと考えられる。酸性ではBTB液は黄色に変化する。

問3 の間で中和していることがポイント。中和する前は水酸化ナトリウム水溶液を1㎤加えると、固体の重さは0.03g増える。また中和した後は水酸化ナトリウム水溶液を1㎤加えると0.02g増える。もしで中和したとすると、残った固体は1.8gになったはずであるが、1.76gしかなかった。

(1.8-1.76)÷(0.03-0.02)=4 より、60㎤よりも4㎤少ない56㎤で中和したとわかる。

問4 問3より、完全中和でできた食塩は1.5+0.03×6 より、1.68g

問5 ビーカーとビーカーに残っているのは、中和でできた食塩とあまった水酸化ナトリウムである。これを溶かして塩酸を加えて酸性になったので、あまっていた水酸化ナトリウムも中和して食塩になったことになる。したがって、ビーカーE・Fの水酸化ナトリウム水溶液150㎤がすべて中和したときの食塩の重さを計算すればよい。

1.68÷56×150 より、4.5g となる。

問6 ビーカーの水溶液11㎤には、水酸化ナトリウム水溶液4㎤とうすい塩酸7㎤が含まれており、ビーカーの水溶液15㎤には、水酸化ナトリウム水溶液8㎤とうすい塩酸7㎤が含まれている。合計すると、水酸化ナトリウム水溶液12㎤と塩酸14㎤が含まれている。水酸化ナトリウム水溶液と塩酸は4:5で中和するので、塩酸があと1㎤あればよい。ビーカーの水溶液110㎤の中に中和せずにあまった塩酸が20㎤あるので、110÷20 より、ビーカーの水溶液が5.5㎤あればよい。

中和に関する出題で、計算問題が中心。表に示されたデータ以外の数値で中和していることにより、難度が増している。早稲田中受験者であれば、このレベルの化学計算が出題されることを想定して学習して欲しい。

【大問4】地学 地層

  • 難度:やや難
  • 時間配分:8分

問1 問題文中の「層から見つかった化石のほうが、層で見つかった化石より、新しい時代に栄えた生物の化石」より、」断面を見ると下から層、層、層の順になる。

問2 地質図より、層と層の境界は東にいくほど低くなっていることに着目すること。

問3 同じ層の中で見ると、砂の粒は下にいくほど大きくなる。また、カニの巣穴は下に向かってできる。

問4 地点の標高は60m。標高60mで層と層の境目がある2点を結んだ線は、から西に20m掘り進んだ場所になる。

問5 断層の東側の地層と地層の境界と、断層の西側の地層と地層の境界を比較すると、東側の方が30m隆起していることがわかる。

地層に関する出題。問4問5の地質図の読み取り問題は難度が高い。問3まで確実に正答したい。

攻略のポイント

早稲田中学の理科のここ数年の問題を見ると、知識・思考力・計算力いずれも標準もしくはそれ以上のレベルが要求される問題が並んでいる。特に、今年度は大問2~大問4の難度が高く、30分という試験時間を考えると、非常に厳しい試験であった。合格者平均点は昨年度よりも10点ほど下がっている。

本校の理科を攻略するため対策としては、まずは各分野の知識を確実に固めることが必要不可欠である。テキスト・資料集・図鑑などを利用し、知らないことが出てきたら調べ覚えるという姿勢が大切である。夏休みを目標に、早い段階で各分野の基本をしっかり固めたい。その上で、秋以降はリード文や実験結果の図、表、グラフを基に考えるタイプの問題や、計算問題の練習を十分に行いたい。難度が高い問題を想定して問題演習に力を入れて欲しい。

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