横浜雙葉中学校、理科の満点は８０点（算数・国語は１００点）、合格者平均点は例年７割程度である。
標準的な問題が多く、問題の形式としては、問題文・図・実験や観察のデータ等を読み取った上で各設問に答える問題が中心である。計算問題も含まれており、ろ過の実験の進め方を示す図を描く問題も見られた。試験時間は４０分、問題量に対して十分な時間は用意されているので、慌てる必要は全くない。問題文や図・表の読み取りにしっかり時間をかけて、落ち着いて取り組んで欲しい。各分野の学習法は次の通り。

<分野毎の学習法>

生物分野

　本年度は植物の生育に関する出題であった。記述問題や計算問題も含まれていたが、基本知識を問う問題が中心であった。近年では、人のからだのはたらき、植物のつくりと働き等の出題が見られた。この分野の学習法としては、人のからだの働き、植物の分類・つくり・はたらき、昆虫や動物に関する基本知識を確実に覚えることが第一である。人のだ液のはたらき、光合成や蒸散作用などの植物のはたらき等については、それを確認するための実験の進め方についても、覚えておきたい。

地学分野

　本年度は気象の観測に関する出題であり、計算問題・記述問題も含まれていた。ここ何年かでは、月の満ち欠け等の天体、地層等の出題が見られた。この分野の学習としては、まずは地層・岩石・地震と火山・気象そして天体に関する基本知識を確実に固めることが第一である。月の満ち欠け・星の動きなどに関してはその理屈を理解した上で確実に定着させておきたい。火山や地震については、主な火山の場所や近年起こった地震など時事的な内容も含めて学習しておきたい。気象に関しては、日本の四季の天気の特徴・低気圧と高気圧・台風・大雨・フェーン現象・気象の観測などに関して理解をしておきたい。

物理分野

　本年は磁石に関する出題で、永久磁石と電磁石の性質に関する内容であった。。ここ数年では、電気回路、てこのつり合い、光の性質、音、物の運動、浮力などについての出題がみられた。この分野の学習法として、まずは最も出題される可能性の高い力のつり合いに関してしっかり演習を行って欲しい。ばね、てこ、滑車、輪軸、浮力、振り子などについて、塾のテキストや問題集を使って計算問題の練習に時間をかけて欲しい。電気、光、音、そして今回出題された磁石についても基本を身につけておいて欲しい。

化学分野

　今年度は混合物の分離についての出題であった。近年では、水溶液の性質、水の三態変化、中和等について出題されている。この分野の学習法としては、まず、水溶液の性質、気体の性質・ろうそくの燃焼などの基本知識をしっかりと固めて頂きたい。さらに、溶解度、中和、金属と水溶液の反応、燃焼などに関しては、計算問題の練習をしっかり行って欲しい。

実験器具

　今年度はろ過の方法と気体検知管、昨年度は、顕微鏡の使い方、蒸発皿や試験管を使った実験の進め方が出題された。今後も同様の傾向が予想されるので、各分野での実験の進め方や実験器具の使い方についてもしっかり押さえておきたい。

模試や過去問はまだ仕上がっていない単元や苦手な単元をあぶりだす絶好のチャンスである。単に得点だけを気にするのではなく、失点の多かった単元については、塾のテキストに戻るなどして、もう一度基本の確認を行うことが必要であろう。なお、苦手分野の分析やその対策については、プロの家庭教師へ是非相談して頂きたい。