浦和明の星女子中学校 入試対策
2026年度「浦和明の星女子中学校の国語」
攻略のための学習方法
問題構成
例年、2つの大問に説明的文章1題・文学的文章1題の計2問が割り当てられている。ここに5~6問の漢字の読み書きと知識問題が数問、加わる。また、2018年度や2026年度のように詩の問題が含まれる場合もある。総解答数は30問~35問ほど。
設問形式は記号選択・書き抜き・適語補充・記述などがバランスよく見られ、オーソドックスな形である。記述問題は30字ほどのものや字数指定のないものなどがあるが、極端に難しい問題にはなっていない。合格者平均点は毎年70~80点にも達し、高得点での争いになる覚悟が必要である。
長文読解と試験の特徴
特筆すべきは素材文の長さである。例年、10000字を超える文量であったが、2026年度では15000字ほどであった。さらに、長文問題に詩の問題が含まれるときもあり(2018年度・2026年度)、選択肢問題の文字数も多く、字数が増している。中学入試全体を見てもこの文量は最多クラスであり、読むスピードを付けることは本校の対策として最重要課題である。
一方、各年度の合格者平均点は70~80点にもなり、受験者平均点も高いことから、その長さと比べて問題自体は答えやすい難易度であるとも考えられる。しかしそれも本校を志望する受験生の実力の高さ故でもあり、けっして簡単な試験だと思わないでいただきたい。
基本は長文読解の技術を磨くことである。長い文章を短くする。つまり、重要点をうまく拾い上げ、解答の際にすぐに探し出せるようにしておくことが、速く読むことと同時に求められる。
・段落の整理 形式段落を意味段落でまとめ、小見出しをつけておく。
・要点 各段落の最初と最後に特に注目し、傍線などで要点をマークする。慣れないと傍線だらけになってしまうが、基本的には一番大事な1文を選べるように練習する。
・要約・要旨 要点をまとめて要旨を把握する。日頃から、全体を要約する練習をしておくことは実力アップにもつながり、記述問題対策にもなる。字数を決めて書いてみるとなお良い。
・場面分け 時間・場所・人物の移動などで場面の変わり目をマークしておく。
・心情把握 人物の言動や情景から、気持ちを読み取る。特に気持ちに変化があった場面は問題になりやすい。
・主題 全体として、誰のどんな気持ちを描いた話なのかを考える。
全体を読み返す時間は無いと思われるので、一度の読みで手際よく重要点に目星をつけなければならない。
先にも述べたように、問題自体は特別な難問ではないので、手をつけられれば得点出来る可能性は高まる。そのためにも、時間内に全体に目を通せるスピードが必要になるのである。
平均点が高いので、わずかなミスでも差がついてしまう。過去問を十分に活用して、速く読み正確に答える訓練を積んでおかれたい。
詩
毎年ではないが、詩の読解も出題されている。出された時に慌てないように準備しておきたい。
漢字・知識問題
漢字の読み書きが5~6問、接続詞・四字熟語・慣用句・漢字の知識(画数・部首)などの言語事項が数問、出題される。かつては、文学史の問題も見られた。
幅広い分野を、学習しておきたい。
記述問題
2022年度では最後に短文の記述問題が追加された。与えられた文章を利用して答えられる問題であったが、今後も続く傾向なのか注意しておこう。
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2026年度「浦和明の星女子中学校の国語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
論説文・物語文で計15000字ほどにもなる長文を、まずは読み通さなくてはならない。分速700字として20分ほどで目を通すことができれば、総解答数37問の問題に30分かけられる。かなりの速さだが、ひととおりすべての問題に手をつけるためにも、この速さを会得したい。設問も字数が多いのでここでも時間がかかる。
【大問一】論説文の読解
- 時間配分:20分
嘘をつかないような生き方について、正直であることの意義を考察し、それが誠実さを目標として自分自身を大切にすることにもつながると述べている。
問1 いつわ(り)
問2 傍線部①は端的に「率直」と言い替えられ、「内面を隠すことを知らない状態」であることから、「ガラス張りの状態になること」と「ガラス」で例えられている。
問3 馬鹿(正直)――あまりに正直すぎて融通が利かない・愚かなほど正直である
問4 直後で具体的に書かれている「内面を隠したり、他人を騙す意図をもったりする」ような能力ということであろう→選択肢ア
問5 子どものように「率直」であることを指していると思われるので、子どもについて述べた「他人に対する不信を知らず、内面を隠すことを知らない状態(二十七字)」が抜き出せる。
問6 自分自身に対して自由な態度をもつということは、「さまざまな思い込みや恐れにとらわれずに、自分に素直に、自分らしくあろうとすること」であると述べられている→選択肢イ
問7 辻褄が合う――合うべきところがきちんと合う・「むじゅん(矛盾)」しない
問8 「自分らしくないという感覚をもつこと・周りに合わせているだけという疑問」が逆説となるような前提は「個性的である」ということだろう。大人が子供に「個性的であれ」と言う一方で、社会化され世の中に順応していくことが成長することでもあるという矛盾である。
問9 社会に順応するため嘘をつくことも求められるとき、内面で「自分のあり方に悩み、自分らしさを求めるその心の働き(二十五字)」を持つのが大人としての成長であり、その実践により誠実さを目標として生きることができるのである。
問10 (1) ア. 率直 イ. 誘惑 ウ. 葛藤 エ. 誠実
(2) 正直であろうとする誠実さを目標とすることは、自分らしくあることを切望し、「自分自身を大 切にする(十字)」ことでもあるのである。
問11 (1) 「もしくちがきけたら」と、人間と同じように「言葉・言語」を扱う能力があれば犬だってうそ をつくだろうと考えている。
(2) 選択肢1は相手を思いやるうそであやまらなくてもいいうそである→A
選択肢2・3・4は自分の都合でついたうそで、良いことではないがあやまれば済むような内容 で ある→B
(3) エ
〔ワンポイント!――本校の特徴として、このように詩の鑑賞を組み込んでくる場合がある。正解できれば差が付く分野でもあるので、なるべく多くの詩に触れて、特有の表現や鑑賞のしかたに慣れておけば心強い〕
【大問二】小説の読解
- 時間配分:30分
学校でのいじめっ子である綾子・家庭で威圧的に暴言を吐く父親などの存在が主人公目線で語られ、ニワトリのエピソードを例示しながら自分がいじめられてしまうかもしれないという予感を抱く主人公の心情が描かれる。
問1 八…眉を八の字にする(顔をしかめた表情)a
問2 いつも組んでいる由美が休むと綾子は佐紀とペアを組みたがり、そうすると主人公が佐紀と組めなくなるので、そのことを気にかけているのである→選択肢イ
問3 (1) じいちゃんが補聴器の電源のオン・オフで耳から入る情報をコントロールしていると知り、老人 の機転に感心したのである。
(2) 家族そろっての食事の場面で、一家の中で父親が威圧的な言動を取る存在であることが示唆され ており、じいちゃんがそんな父親の言葉を意に介していないようす(「じいちゃんも、毎晩~ぐい ぐいと飲む」)なので、補聴器を切って聞いていないのであろうと主人公は先の話を思い出してい るのである。
問4 いじめっ子ではあるが、綾子は綾子でバレー強豪高出身の母親から心的圧力(プレッシャー)を受けており、そのことが「……綾子の表情は~切羽つまっているようにムツには見えた」の文に表れているので、その段落を答えとする。
問5 由美に対する綾子のからかいに他の子も合わせるように行動しているのは、クラスのリーダー格である綾子の「同調圧力」に他の子も従っているからであろう。
〔ワンポイント!――大問1を利用した問題。この時点で再び大問1の素材文を見返す余裕が無ければ、諦めるのも手である。〕
問6 由美を助けたことで、今度はいじめの矛先(ほこさき)が自分に向けられるであろうことが予測されたからである。
問7 ア
問8 一(触)即(発)
問9 支配的・威圧的な言動が家族に向けられないように、自ら不用意な発言を行って父親の「のろいの言葉」の矛先を自分だけに向けさせて他の家族を守ろうとするじいちゃんの作戦であり、そのことに主人公も気づいている→「毎晩父さんを~かけられないで済む」
問10 (1) ア. 代わりに仲間からつつき殺されてしまった
イ. ひんやりとした
ウ. 振り子のような
エ. 死んだにわとりのことを考えていた
(2) いじめられる
問11 1羽を助けても別の1羽がいじめられるだけで、結果としてそれはいじめられる他の1羽のために元の1羽を「選んでただけ」の行為だと、じいちゃんはニワトリの飼い主に言われてしまったのである。
問12 ア. 全体を通して主人公の視点で語られており、「さまざまな登場人物の視点から」ではない。
オ. 由美の状態が良くないので、代わりに主人公に綾子の相手をさせようという単なるその場しのぎで あり、「生徒思いの先生」とは言えない。
〔ワンポイント!――大問1でも見られたように、感想文やまとめ文の穴埋め問題がよく出される。本文が理解できていれば得点源にできる部分なので、なるべく答えられるように読解のスピードを養っておこう。〕
攻略のポイント
文量も多く、平均点も高い大変な試験であるが、極端な難問にはなっていないし、選択肢問題などは得点しやすいものも多い。時間切れで手をつけられない問題が残っては大いに不利である。過去問を多くこなし、ひととおり最後まで終えるペース配分をつかむこと。
捨て問題を作るほどの余裕は無いと思ったほうが良い。数問のミスで明暗が分かれる試験でもあるので、50分間集中を切らさない持久力をつけたい。
また、詩の読解が出る可能性は常にあるので、油断せずに取り組んでおくこと。
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