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洗足学園中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2016年度「洗足学園中学校の理科」
攻略のための学習方法

[理科計算問題]
洗足学園の理科では、まず数問必ず存在する計算問題というのがとても気になる。これらの問題をどこまでできるかが合否を分ける一つのポイントとなると思われる。
理科には知識分野と計算分野があるとして、計算問題は難しい感覚があるかもしれない。特に算数が苦手な女子にはありがちな感覚である。しかし、理科の計算問題は算数とは違う。応用力や思考力を問うようなものではなくたいていの問題はこれまでにどこかでやったことのある問題がそのまま出されると考えてよい。本年度においては、大問1の後半の計算問題のように初出のものもあったものの、ほかの問題はどこかでいつかやったことがある典型的な問題であり、普段の勉強をどこまでしっかりやっているかという力が問われているのだ。
また、入試においてはじめてみるような問題は他の生徒たちもまず出来ないと見てよい。つまり合否の差を分ける問題となる可能性は低いということだ。したがって、そのような問題が出来ないからといってあまり気にせず、まずは典型的な計算問題の解き方に力を注ごう。計算問題の全ての分野を終わらせるのにさほど時間はかからない。1ヵ月も集中してやれば終わってしまうものだ。苦手としている受験生は是非対策をしてほしい。

[理科知識問題]
計算問題が合否を分けるポイントとしたが、それは理科の知識問題がしっかりと合格基準まで頭に入っていることが前提となっているのだ。
見たところ、洗足学園の理科の知識は半端な暗記量ではとてもかなわないところがある。だからこその難関校なのだが、逆に言えば、努力次第では十分合格ラインに届くということでもある。
理科の知識は、怠ることなくしっかりと追求しておいてほしいのだ。知識量が膨大にある社会のように、理科も憶えておかないといけない、という認識はあるだろうか。
はじめから食わず嫌いはやめて、時間をかけて念入りに覚えていってほしいということだ。
そのように認識してほしい。

[まとめ]
そして、しっかりと頭に入れた知識の勉強の仕方であるが、受験まで使える一問一答式の問題集を使用してほしい。
繰り返すことがポイントなので、受験まで使えるものが一冊ほしい。それを何度も繰り返して、まさしく100%まで正解できるようにもっていってほしい。
理科の知識は、どこまでという出題範囲はない。そのような問題集に載っている問題は、最低限の知識といってもよいのだ。そこまではできないといけない。
ただ、この一問一答式の問題集は、使用するときには注意が必要だ。
受験生本人にこれを一人でさせると、意味もわからずにやみくもに丸暗記している場合があるのだ。何度も同じ問題集をやっていると条件反射的に答えをくり返すだけである。
天体の問題など、「月がなぜその時間に、その方向に、その形で見えるのか?」などは暗記ではだめだ。理解が必要だ。でないと、別の角度から問われた場合にもう正解が出てこなくなる。洗足学園の場合、特にそういう特徴が顕著で、当たり前のことを当たり前の方角から聞いてこないことが間々ある。だから、答えを見ると「なあんだ」ということでも、その場では答えられなかったりする。これでは合格はおぼつかない。
本年度の問題でいえば、【大問3】(5)などは、問題の意味を捉え、本当の意味で理解をしていないと正しい選択は出来ないだろう。
厳密に言うと、小学生の家での一人での効果的な勉強は期待できない。サポートが必要になる。理解できる誰かがついていないといけない。
一 問一答式の問題集は、答えが言えればいいというものではない。もちろん、セミの鳴き声など覚えれば済むものもあるが、上記のように理解が必要となるものがある。そのようなときは、答えが言えれば終わりではだめだ。逆に、その語句の意味を生徒自身の言葉で説明させたり、なぜその答えになるかを説明できないといけない。でないと入試に耐えうる力とはならないのだ。
 まとめると、洗足学園の問題は、知識と計算の力があった上で、オールラウンドな学力を試されるといって言い。それは手ごわいことではあるけれども、成し遂げたときの達成感も半端なものではない。

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2016年度「洗足学園中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

社会とあわせて60分、正味30分台前半と考えると、大問4、小問は30問台と、時間に対してかなり多めの分量になっている。しかも前述のようにレベルの高い計算問題が複数含まれていて「知識量」「スピード」「計算力」のどれも問われるという難易度の高いテストになっている。後に述べるように合格点も高いので、受験生は十分な準備をして入試に臨まなくてはいけない。

【大問1】物理分野…ものの運動

  • 難度:やや難
  • 時間配分:8分

Ⅰは基本的な問い。3つとも正解できるだろう。

Ⅱからは早くも計算問題が始まる。
(2)(3)は表1を読んで、「ばねの縮みがA倍になると、最高点の高さはA×A倍になる」という関係を見つけられれば解ける。しかし、ふだんあまりお目にかからない内容なので、ふりこの問題のように考えられるかどうか。
(4)は床の一部に摩擦が生じる区間があって難易度が増している。①については表2は表1と比べて1cmずつ値が小さくなっていることがわかれば求まる、が見つけられるかどうか…②③は早くも捨て問レベルで、深追いはすまい。

【大問2】】化学分野…水への溶け方による分類

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

Ⅰの(1)(2)(3)は知識を問う設問。ただ今まで解いてきた問題に比べると少しだけ問われ方が異なるので慎重に全問正解しておきたい。(4)は記述問題。「水素は水に溶けにくく、アンモニアは溶けやすい」という性質を使ってうまく文章にまとめよう。

Ⅱは溶解度の表を与えられた計算問題。しかし難易度は大問1ほどではなく、比較的解きやすいレベルである。ここは正解しておきたい。

【大問3】生物分野…酵母菌の実験(顕微鏡の使い方など)

  • 難度:
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

冒頭の実験はあまり聞きなれないものではあるが、設問の内容はいずれも基本的なものであり、本年度ではもっとも解きやすい大問になっている。

(1)(2)は植物に関する知識で、(2)の問われ方がユニーク。正解できたかどうか。
(3)(4)は顕微鏡の使い方に関する設問だが、ここは間違えまい。ミスった生徒は基礎に立ち返ろう。
(5)は「ハテ?」と選択肢で迷いそう。プランクトンであるミジンコを選んでしまいそうだがれっきとした甲殻類なので×。タニシを貝だと知らないと選びそう。答えは「ジャガイモ」。それはそうだろうけどこういう聞かれ方をしたことはないはずなので失点はまぬかれないだろう。意地悪な質問だ。
(6)ははじめの本文にヒントがあるので解けるはず。文末だけ読んで、イを選ばないように。

【大問4】地学分野…気象に関する総合問題

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分

中心となる内容は「台風」に関する問いで、後半は珍しい設問も飛び出す。

(2)の理由をしっかり答えられただろうか。今年のように台風の当たり年で、来年も他校も含め出題される可能性大だ。台風のエネルギー源を把握していれば解答できただろう。「雨をたくさん降らせたから」のような幼稚な言葉遣いではなく、「台風のエネルギー源である水蒸気の供給が上陸するととまるから」くらいには書いておきたい。
(3)は天気予報などを見ていると答えやすかったかもしれない。受験勉強では「暴風警戒域」とか「予報円」と言う言葉は習わないからだ。台風では進路の右側のほうが風が強くなるというのは基礎知識で出来たことと思う。
(4)の偏西風の影響も常識範囲内。
(5)では、台風の被害が大きくなるものの一つである高潮について書かれたあと、その原因となる「大潮」(その反対の「小潮」)のことを問われている。知識問題としてはマイナーな類であり、参考書などには掲載はあるもののここまで覚えているだろうか。「太陽・地球・月」の位置関係で言うと、「新月と満月」のときは「大潮」、「上弦と下弦」のときは「小潮」が引き起こされる。③で「小潮」の回数を聞かれているのは、「大潮」だと答えが2回か3回かわかりにくいからだ。
(6)の②も常識問題だが、机にばかりしがみついて勉強していると意外と盲点になっているかもしれない。

攻略ポイント

テスト時間は社会理科あわせて60分で理科の配点は75点。
受験者平均点は「46.4点」と高め、合格者平均はさらにその10点程度上だと予想される。合格ラインは50点代前半(70%)と考えられる。
この分量で、この質でということを考えるとこれはなかなか厳しい数値であり、克服するのは容易ではなかろう。さすがに近年合格偏差値を上げてきている学校だけあって、入試全体の傾向に反して、問題の難易度も上がっている。受験生は心してかからなければならない。
本校に関して対策を述べておくと、まずは理科の基本的知識を身につけ、誰でも解けそうな問題は絶対に落とさないこと。その上で細かい知識まで手を伸ばし、たくさんの問題に触れることで経験値を上げ、角度の変わった問われ方をされてもうろたえることなく正しい答えを選択すること。
さらに男子校ばりの計算問題が出題されることも視野に入れて普段の勉強の質を決めていこう。その上で過去問を通して洗足学園の問題に対する免疫をつけておくこと。男子進学校や豊島岡の問題(ここも高難度)などにも時間があれば触れておきたい。

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