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洗足学園中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2017年度「洗足学園中学校の理科」
攻略のための学習方法

理科計算問題

洗足学園の理科では、まず数問必ず存在する計算問題というのがとても気になる。これらの問題をどこまでできるかが合否を分ける一つのポイントとなると思われる。

理科には知識分野と計算分野があるとして、計算問題は難しい感覚があるかもしれない。特に算数が苦手な女子にはありがちな感覚である。しかし、理科の計算問題は算数とは違う。応用力や思考力を問うようなものではなくたいていの問題はこれまでにどこかでやったことのある問題がそのまま出されると考えてよい。

本年度においては、大問1の後半の計算問題のように初出のものもあったものの、ほかの問題はどこかでいつかやったことがある典型的な問題であり、普段の勉強をどこまでしっかりやっているかという力が問われているのだ。

また、入試においてはじめてみるような問題は他の生徒たちもまず出来ないと見てよい。つまり合否の差を分ける問題となる可能性は低いということだ。したがって、そのような問題が出来ないからといってあまり気にせず、まずは典型的な計算問題の解き方に力を注ごう。計算問題の全ての分野を終わらせるのにさほど時間はかからない。1ヵ月も集中してやれば終わってしまうものだ。苦手としている受験生は是非対策をしてほしい。

理科知識問題

計算問題が合否を分けるポイントとしたが、それは理科の知識問題がしっかりと合格基準まで頭に入っていることが前提となっているのだ。
見たところ、洗足学園の理科の知識は半端な暗記量ではとてもかなわないところがある。だからこその難関校なのだが、逆に言えば、努力次第では十分合格ラインに届くということでもある。

理科の知識は、怠ることなくしっかりと追求しておいてほしいのだ。知識量が膨大にある社会のように、理科も憶えておかないといけない、という認識はあるだろうか。
はじめから食わず嫌いはやめて、時間をかけて念入りに覚えていってほしいということだ。
そのように認識してほしい。

まとめ

そして、しっかりと頭に入れた知識の勉強の仕方であるが、受験まで使える一問一答式の問題集を使用してほしい。
繰り返すことがポイントなので、受験まで使えるものが一冊ほしい。それを何度も繰り返して、まさしく100%まで正解できるようにもっていってほしい。
理科の知識は、どこまでという出題範囲はない。そのような問題集に載っている問題は、最低限の知識といってもよいのだ。そこまではできないといけない。

ただ、この一問一答式の問題集は、使用するときには注意が必要だ。
受験生本人にこれを一人でさせると、意味もわからずにやみくもに丸暗記している場合があるのだ。何度も同じ問題集をやっていると条件反射的に答えをくり返すだけである。

天体の問題など、「月がなぜその時間に、その方向に、その形で見えるのか?」などは暗記ではだめだ。理解が必要だ。でないと、別の角度から問われた場合にもう正解が出てこなくなる。洗足学園の場合、特にそういう特徴が顕著で、当たり前のことを当たり前の方角から聞いてこないことが間々ある。だから、答えを見ると「なあんだ」ということでも、その場では答えられなかったりする。これでは合格はおぼつかない。

本年度の問題でいえば、【大問3】(5)などは、問題の意味を捉え、本当の意味で理解をしていないと正しい選択は出来ないだろう。

厳密に言うと、小学生の家での一人での効果的な勉強は期待できない。サポートが必要になる。理解できる誰かがついていないといけない。
一 問一答式の問題集は、答えが言えればいいというものではない。もちろん、セミの鳴き声など覚えれば済むものもあるが、上記のように理解が必要となるものがある。そのようなときは、答えが言えれば終わりではだめだ。逆に、その語句の意味を生徒自身の言葉で説明させたり、なぜその答えになるかを説明できないといけない。でないと入試に耐えうる力とはならないのだ。

まとめると、洗足学園の問題は、知識と計算の力があった上で、オールラウンドな学力を試されるといって言い。それは手ごわいことではあるけれども、成し遂げたときの達成感も半端なものではない。

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2017年度「洗足学園中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

社会とあわせて60分で75点満点、問題を解いている時間は30~35分と考えた場合、大問4、小問30問は、やや分量が多いかなと言う印象を受ける。
ただ本年度の問題は、その多くが基本的な設問で占められていたので、受験勉強を十分に積んできた生徒にとっては時間不足や難易度で悩まされると言うことはなかったと思う。
それどころか8割以上の得点も期待でき、理科で合格への貯金を稼ぐことも可能だったろう。

【大問1】物理分野…光

  • 難度:やや難
  • 時間配分:8分

は3つの異なる設問(答えは4つ)が始まるがどれも基本レベルのもの。

(1)①は入射角がどこの角度を指すかという部分に誤りがなければ角度の問題としては基礎的なもの。あとの2つは取るに足らない。

ところがは本年度で最も難度が高い設問群となっている。
光の速さを実験結果から求める問題は受験勉強の最中にやったことがあるかもしれないがまず自力で解くことは不可能であり、解説を聞いたり模範解答を読んだりして内容については納得済みだとは思うものの、イチから自分で解くとなるとかなり厳しいだろう。

(3)は「10秒間で126回転する」を真に受けて10を126で割れば分数で表されるがこれを使って(4)~(6)の設問に答えるのは至難の業だと思う。もちろんできるに越したことはないが、他の設問または【大問2】以降をそつなく答えられれば合格点には十分である。

(4)では、歯車が720あれば歯車と歯車の間の数も720あるので、歯車を全部で1440等分していることになる。したがって、あるすきまととなりの歯車の間の角は、360度を1440等分したものと言うことになる。

(5)では、(3)の答え(1回転するのにかかった時間)を1440でわればよい。

(6)は、光は(5)の時間の間に8633mを往復するので8633×2を(5)の答えで割る。光の秒速はおよそ30万キロメートルという知識があると、四捨五入した後の答えに自信が持てるだろう。

理科で満点を取りたい生徒のために用意された設問であり、理科で8割を目指す生徒は深追いせずこれからもひたすらに知識の拡充を目指そう。

【大問2】】化学分野…いろいろな固体と水溶液の反応

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

7種類の固体と3種類の水溶液を使って実験し、その反応からそれぞれの固体名や水溶液の種類を答えるというもの。何度も理科の勉強でやってきた問題だ。固体や水溶液もなじみのものばかり。計算がからまない(1)から(7)までは完璧に当てること。

(8)もさして難しい計算問題ではない。①はすぐにわかるし、②ではできあがった水溶液の重さを表2にある水100gと固体Bとの割合に分けるだけのもの。【大問1】の光の速さとは比較にならない。ただ、計算が細かいのであせって計算ミスをしないことである。

【大問3】生物分野…「バナナ」と植物に関する総合問題

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

文頭に「バナナが食べられなくなる日がくる」とか「バナナは草である」といったショッキングな内容が含まれているがそのショックを乗り越えさえすれば設問はほとんどが基本的なものばかりである。

(1)は簡単な実験結果を踏まえて答えればよいだけのもの。

(2)は維管束に関する基本的な問い。

(3)もまた虫媒花を選ぶだけ。

(4)は遺伝子などという言葉が出てきて多少戸惑うところ。②が正確に答えられた生徒は考察力があると言ってよい。

(5)はバナナを食べておいしいと感じるのは人だけではない、とわかれば答えられると思う。

【大問4】地学分野…「月」に関する問題

  • 難度:
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

最後に天体の大問が来たりすると、たいていはびびるものであるが本年度の「月」に関する大問はおだやかな設問ばかりで生徒の心は大変に凪(な)いだことであろう。
逆にこの大問で2つも3つも間違えているような生徒は「月」の復習が必須!!今日すぐとりかかろう。

(1)は「月の出」の時刻からグラフを選ぶ問題。グラフが途中で途切れているものを選ぶので注意が必要だ。

(2)~(4)は「月」の本当に基礎的なことを聞いている。

(5)(6)は「月の傾き」が季節によって異なるという面白い提示をしているもののヒントが多すぎて簡単。

(7)は③を答えさせるためだけに存在していると言ってよい。①②の結果を踏まえて③で正解を選べただろうか。言うほど難しい選択肢ではないが…

攻略ポイント

テスト時間は社会理科あわせて60分で理科の配点は75点。
受験者平均点は「40.0点」と昨年度・一昨年度よりも低め、合格者平均はさらにその10点程度上で、合格ラインは50点(67%)と予想される。

「この分量で、この質でということを考えれるとこれはなかなか厳しい数値であり、克服するのは容易ではなかろう」と昨年の問題は感じたものの、本年度の印象はその正反対であり、これはかなり容易なラインではあるまいか。むしろ、50点くらいしかとれないのでは理科の学力が心配である。悪くても55~60点はとっておきたいものだ。間違えても仕方ないと思えるのは【大問1】の後半くらい。
ただ、入試問題全体に対する心構えは変わらない。

本校に関して対策を述べておくと、まずは理科の基本的知識を身につけ、誰でも解けそうな問題は絶対に落とさないこと。その上で細かい知識まで手を伸ばし、たくさんの問題に触れることで経験値を上げ、角度の変わった問われ方をされてもうろたえることなく正しい答えを選択すること。

また、解けなくても合否に大きく関わってはこないものの、男子校ばりの計算問題が出題されることは事実なのでそれも視野に入れて普段の勉強の質を高めること。その上で過去問を通して洗足学園の問題に対する免疫をつけておくこと。男子進学校や豊島岡の問題(ここも高難度)などにも時間があれば触れておきたい。

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