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浦和明の星女子中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2025年度「浦和明の星女子中学校の国語」
攻略のための学習方法

問題構成

例年、2つの大問に説明的文章1題・文学的文章1題の計2問が割り当てられている。ここに5~6問の漢字の読み書きと知識問題が数問、加わる。また、2018年度のように詩の問題が含まれる場合もある。総解答数は30問~35問ほど。

設問形式は記号選択・書き抜き・適語補充・記述などがバランスよく見られ、オーソドックスな形である。

記述問題は30字ほどのものや字数指定のないものなどがあるが、極端に難しい問題にはなっていない。合格者平均点は毎年70~80点にも達し、高得点での争いになる覚悟が必要である。

長文読解と試験の特徴

特筆すべきは素材文の長さである。例年、10000字を超える文量であったが、2025年度では14000字ほどであった。さらに、長文問題に詩の問題が含まれるときもあり(2018年度)、選択肢問題の文字数も多く、字数が増している。中学入試全体を見てもこの文量は最多クラスであり、読むスピードを付けることは本校の対策として最重要課題である。

一方、各年度の合格者平均点は70~80点にもなり、受験者平均点も高いことから、その長さと比べて問題自体は答えやすい難易度であるとも考えられる。しかしそれも本校を志望する受験生の実力の高さ故でもあり、けっして簡単な試験だと思わないでいただきたい。
基本は長文読解の技術を磨くことである。長い文章を短くする。つまり、重要点をうまく拾い上げ、解答の際にすぐに探し出せるようにしておくことが、速く読むことと同時に求められる

・段落の整理 形式段落を意味段落でまとめ、小見出しをつけておく。
・要点 各段落の最初と最後に特に注目し、傍線などで要点をマークする。慣れないと傍線だらけになってしまうが、基本的には一番大事な1文を選べるように練習する。
・要約・要旨 要点をまとめて要旨を把握する。日頃から、全体を要約する練習をしておくことは実力アップにもつながり、記述問題対策にもなる。字数を決めて書いてみるとなお良い。
・場面分け 時間・場所・人物の移動などで場面の変わり目をマークしておく。
・心情把握 人物の言動や情景から、気持ちを読み取る。特に気持ちに変化があった場面は問題になりやすい。
・主題 全体として、誰のどんな気持ちを描いた話なのかを考える。

全体を読み返す時間は無いと思われるので、一度の読みで手際よく重要点に目星をつけなければならない

先にも述べたように、問題自体は特別な難問ではないので、手をつけられれば得点出来る可能性は高まる。そのためにも、時間内に全体に目を通せるスピードが必要になるのである。
平均点が高いので、わずかなミスでも差がついてしまう。過去問を十分に活用して、速く読み正確に答える訓練を積んでおかれたい。

毎年ではないが、詩の読解も出題されている。出された時に慌てないように準備しておきたい。

漢字・知識問題

漢字の読み書きが5~6問、接続詞・四字熟語・慣用句・漢字の知識(画数・部首)などの言語事項が数問、出題される。かつては、文学史の問題も見られた。
幅広い分野を、学習しておきたい。

記述問題 

2022年度では最後に短文の記述問題が追加された。与えられた文章を利用して答えられる問題であったが、今後も続く傾向なのか注意しておこう。

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2025年度「浦和明の星女子中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

論説文・物語文で計14000字ほどにもなる長文を、まずは読み通さなくてはならない。分速700字として20分ほどで目を通すことができれば、総解答数40問の問題に30分かけられる。かなりの速さだが、ひととおりすべての問題に手をつけるためにも、この速さを会得したい。設問も字数が多いのでここでも時間がかかる。

【大問一】論説文の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:21分
  • ★必答問題

女性自身の心の中に自立を阻む内的要因があることを指摘し、そうした状況から脱却するためには外部からの改革と共に、女性の内側からの意志が必要であることを説いている。

問1 a. ひそ(んで)  b. 入植

問2 ア. 自ら自立を望まず「反感」をもたない心理状態がシンデレラ・コンプレックスである。

問3 「じっと待っていても」「王子様が助けに来てくれ」て自分は何もしないのだから、「受動」的解決である。

問4 B. 前段落の内容をいったん肯定して「もちろん」。
         C. 前文に対して「~も重要だが、それに劣らず重要なのは」と反論しているので、「しかし」。
         D. 直前までの「もうひとつのストーリー」の説明を要約しているので、「つまり」。

問5 シンデレラ・コンプレックスの表象たるプリンセス・ストーリーが「文化遺産のなかで存続しているかぎり、それは人々の心のなかに浸透するはずだ」という現実から傍線②のように考えている。

問6 命名することによって「無意識の状態から解き放つということ」になるのだから、意識に浮かぶ、つまり「認識」することになるわけである。
〔注目!――本校の特色として上記の問6が挙げられる。書き抜きの指定範囲を段落の冒頭部分で指摘する形である。以下、問10で詳述する

問7 ア. 男性の認識については論じられていない。
         エ. 全てを解決する万能薬ではなく、むしろ一部の女性への蔑視などを生む可能性も指摘している。

問8 「あらぬ方向へ引っ張られる呪縛」になるのは「自分を客観的に見ることができない」ときであるから選択肢を、また「意志の強さだけで決まる」とも書かれていないので選択肢エを選ぶことができる、選択肢については「男性との比較」という論点が示されていないので、そもそも「あらぬ方向」に含まれていない。

問9 ア. 「そもそも文学には、子ども向け・大人向けという境目はないはずだ」というのが筆者の考えであるから、×。
         イ.  「童話に限らず、しばしば大人の文学のなかにも形を変えて潜んでいる」と述べられているので、合わない。
         エ. 「女性に特有」とも「男性には無縁」とも書かれていない。

問10 (1) 女性の権利を拡張する要求を「フェミニズム」と呼んでいる。
    (2) フェミニズムが盛んに唱えられる現状が、「女性にはいまだに~逆に示している」のだと筆者は指摘しているので、この文の冒頭「この状況は」を抜き出す。
    (3) A. 無意識
                   B. 文中に「(幸せに)してくれる」があるが、字数が合わないので「(幸せに)してもらえる」など、「依存・ひとまかせ」から外れない言い方に変えてしまえばよい。
                   C. 「他人になんとかしてもらおうというシンデレラ意識」という表現があるのでここが使える。
                   D. 自分を内側から変えていくという「内発的意志」が必要であると述べられている。
〔注目!――書き抜き自体は難問と言うわけではないのだが、「段落の冒頭」を探すのに手間取ると時間のロスになる。問6・問10は他の問題(大問2も含む)を終えて残った時間で考えるようにしよう

【大問二】小説の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:29分
  • ★必答問題

難病で長く入院したまま小学校を終えようとしている主人公。病院で知り合った瑠偉や輝とチェスを指すうちに、もっと強くなることに希望を見出す。

問1 a. きんもつ  b. ほっさ

問2 エ. 「きっと治るよ」という瑠偉の言葉を最初はありきたりな励ましの言葉だと思っていたが、周囲の人たちの思いを無駄にしてはいけないという意味が込められていることを知り、考えの深さに感銘を受けた。

問3 瑠偉の言葉に共感を覚え、自分も他の人に同じ気持ちを込めて言葉を掛けたいと思ったのである。

問4 傍線では「くやしさ」の一方でその強さに「感心」もした。傍線では予想を超える実績に「びっくり」すると同時に自分が負けるのも当然だという「ほっとする気持ち」
も覚えている。
問5 醍醐味――美味の最上のもの。ほんとうの面白さ。

問6 変なことを考えるやつはチェスでも「人の思いつかない」手を思いつくから強くなる
と瑠偉が評価している部分が手掛かりになる。

問7 二人が同じことを思いついたようすであるから「以心伝心」が思い浮かぶ。

問8 五分五分――二つの物事に優劣がないこと。

問9 自分の体調がもどったら瑠偉が調子を崩してしまった。チェスを指せないのが残念だった主人公は、治療のタイミングを合わせれば瑠偉ともっとチェスを指せると思ったのであろう。

問10 イ. 「小学生がまだ使ってはいけない言葉だ」と思っている様子はない。ただ意味を知らない言葉だったことを表している。

問11 自分の気を紛らせようとしてくれるのは「うれしい」が、自分の病気のせいで親や学校に手間をかけさせていることが「悲しい」のである。

問12 直後の一文がヒントになる。「体」は思うように動かなくても「(チェス)の駒」は動く、という言葉から「体」は強くなるかわからないが「チェス」は強くなりたいという決意が感じられる。

問13 (1) 「ゲームを重ねるうちに相手との距離を縮めていける」と同じ意味の一文として、「かわすことばは少ないのに、一局ごとに仲良くなれる気がした」を抜き出せる。
    (2) 将棋やオセロと異なるチェス特有のルールとして「駒は生き返らない」ことが挙げられている。
    (3) 「駒が生き返らない」ことを亡くなるかもしれない・亡くなった仲間たちと重ねている。「その分ね、駒が背負うものが大きくなると思うんだ」とまだ生きている者にとっての使命のようなものを感じている。
          (4) 瑠偉が体調のいい時に「受験」勉強に励んでいることが物語中で示されている。
          (5) 例: A. 使命  B. 真剣  C. 積極
〔注目!――大問1と同様に、大問2問6・問12・問13もとりあえず保留で最後に考える。時間を取り過ぎて他の問題に影響が出るのはうまくない。本校は文章量も多く合格者平均点も高い。全体としてスピードが必要な試験であることを意識して過去問に取り組もう

攻略のポイント

文量も多く、平均点も高い大変な試験であるが、極端な難問にはなっていないし、選択肢問題などは得点しやすいものも多い。時間切れで手をつけられない問題が残っては大いに不利である。
過去問を多くこなし、ひととおり最後まで終えるペース配分をつかむこと
捨て問題を作るほどの余裕は無いと思ったほうが良い。数問のミスで明暗が分かれる試験でもあるので、50分間集中を切らさない持久力をつけたい
また、詩の読解が出る可能性は常にあるので、油断せずに取り組んでおくこと。

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