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浦和明の星女子中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2016年度「浦和明の星女子中学校の理科」
攻略のための学習方法

[理科知識の重要性と実験観察・データの読み取り問題]
理科は一応理系科目であるが、中学受験理科の決め手は理科知識である。計算問題で出題されるのは9割方いつかどこかでやった典型問題だ。しっかりやっている受験生の中では差がつきにくい。それに対して理科知識はまず、どこまでということがないので、出来うるだけ頭に詰めていかないといけない。よって、また、対策には時間がかかるということだ。ここは心してほしい。暗記だから直前に、などといっているレベルではない。

対策としては一問一答式の問題集を使用してほしい。できればそれを数年かけて何回も繰り返したいところだ。勉強の基本は繰り返し、成績上位生も意外と理科知識は基本問題でもおろそかにしている受験生は多い。逆にいえば、知識の完成度を上げることで十分成績は上がりうるということだ。これはあまり受験生には浸透していないようだ。理科は知識だといっていいくらい、社会くらいに憶えることに重点を置いてもいいくらいだと思っている。

しかし、この一問一答式の問題集を使っての知識の勉強は、気をつけてほしいことが一つある。決して丸暗記してほしくないのである。もちろん、植物や星座の名前など、丸暗記するしかないものもある。しかし、小学生に暗記させると意味も全く考えずに本当の意味で丸暗記してしまっている受験生が結構いるのである。例えば今年の問題だと、大問1の問5の浮沈子の浮き沈みの原理であるが、密度や浮力の一般的な問題の解法の丸暗記では難しいであろう。浮くということがどういうことが理解していないといけないのである。

よって、一問一答式の問題集で暗記だから、小学生一人でやらせているのはとても危険なのである。必ず、大人が、その語句の意味、答えの理由を受験生に説明させてほしいのである。答えが言えればOKでは、入試に耐えうる知識にはなっていないのである。受験生自身の言葉で、その語句なり、答えの理由を説明できて初めて入試に耐えうる知識になるのである。

[理科の計算問題は全て典型問題]
確かに全てが典型問題と言うのはいいすぎであることは間違いないのであるが、理科の計算問題の勉強はそのスタンスで臨んでほしいのである。受験が近づいてきたからといって、難しい問題を解こうとはしないでほしいのである。基本的には6年の前半まででやった計算問題できているかどうかが合否の分かれ道である。入試問題の難しい、あまり見たことのない問題を解いても悪くはないのであるが、それができるように一生懸命何度も繰り返すようなことはしてほしくないのである。そこは差がつかない。差がつくのはあくまでもいつかどこかでやったことがある、さらに言うと何度もやったことのある典型問題なのである。受験が近づくと難しい問題をやりたくもなるのであるが、そこは注意してほしい。
そうなので、理科の計算問題は対策が非常に立てやすいのである。もし、苦手感を持っているようであれば、計算問題を集中して計画立てて、1ヵ月くらいで大きく伸びるはずなのである。

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2016年度「浦和明の星女子中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

社会と理科あわせて50分で大問が4、小問が20程度。
明の星を志望校に選ぶ生徒ならば基本的な力はあるはずだし、問題を解くスピードもある程度ついていると思うが、そんな生徒たちもこの問題文の分量-解かせる問題の量ではなくて各大問の問題文自体の長さである-には驚くに違いない。社会をそそくさと解き終わったとして理科にあてられる時間は30分弱。それを考えるとじっくりと問題文を読んでいる時間はまずないだろう。どこかで割り切って問題文を斜め読みしないととてもではないが時間が足りない。しかし本年度でいえば大問1はまだしも大問3の問題文はある程度読みこなさなくてはならず、時間不足を誘いやすくなっている。しかもそのあとの大問4がもっともやさしいのだからなかなか意地悪なつくりだ。過去問への対応力が十分に求められる。

【大問1】ものの運動

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分

ずいぶんと長い実験内容と実験の結果が図や表で与えられ、解く設問の数は3つだけ。実験の内容は見たことのあるものだと思うので、さらっと問題文を読んで設問に取り掛かろう。正直、問1と問2に関しては問題文を読んでいなくても解ける可能性はある。問題自体は大仰なのだが聞いていることは本当に基本的なことだ。
問3についても、表の中から必要な数値を読み取るだけで正解は得られる。
持ち時間に不安があれば大問2や大問4から先に取り掛かるという手もあるだろう。

【大問2】ものの溶け方

  • 難度:やや難
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

ホウ酸や食塩水を水に溶かせて、水温を変化させたり水量を変えたりして溶け残る固体やその濃度などを求めさせるという典型的な問題。本年度のものの中では大問4と並んでとっつきやすい内容になっている。
しかしすべての設問に計算が必要になるのでここでは問題文は長くなくても作業に時間を費やすことになりそうだ。

問1はビーカー5つのうち、a~cの3つだけ調べれば正解が得られる。d・eはすべて溶けてしまうからだ。答えは小数で割り切れるが「小数第2位を四捨五入して」という指示を忘れないようにしたい。

問2・問3はBとCのビーカーをまぜて水温を下げ、出てきたホウ酸の量や水溶液の濃さを計算する問題。水量も200mlになるので表の値を2倍して使おう。濃さを求めるときは間違えて(ホウ酸の重さ)÷(水の重さ)×100としないように。(ホウ酸の重さ)÷(ホウ酸の重さ+水の重さ)×100である。どうみても割り切れない計算になるのはわかるので、先に(ホウ酸の重さ)を100倍してから全体の重さで割ったほうが四捨五入の位置を間違いにくい。ここまではしっかりと正解しておきたい。

問4は少しレベルが上がるので計算が苦手な生徒はスルーしたほうがよさそうだ。
水を40℃まで冷やした時に溶ける重さは、それぞれの表からホウ酸が8.9g、食塩が36.3gとわかる。このうち、出てきたホウ酸の重さ13.7gとこの8.9gを加えれば、実験3の水溶液に溶けていたホウ酸の重さが分かる(22.6g)。ここから10gをひき(12.6g)、ホウ酸と食塩を50gにまぜたものからひくと食塩の重さが求まる。また、(ⅱ)については(ⅰ)の数値が変わらなくても表の値だけで求めることができる。

【大問3】ミツバチの習性

  • 難度:やや難
  • 時間配分:8分

本年度、もっとも手を焼くのがこの大問3である。問題文は延々と長いし、今回は斜め読みして解ける設問がない。しかも設問数も少なくないのでやらないわけにはいかない。速読即解の力を発揮する時が来たようだ。また、実験の結果からどういう習性が分かるかをすばやくしぼるという能力も必要となる。ミツバチの習性(八の字ダンス)については他校の入試問題や塾の教材などで実験結果を知っていると解きやすかったかもしれない。

【大問4】太陽や月の動き

  • 難度:
  • 時間配分:5分
  • ★必答問題

最後の問題がこれほど超基本的とは…時間配分を誤って大問4の解答欄を空白にした生徒などは顔面蒼白になったのではないか。問1から問3までの各設問はなんの解説もいらないほどの基礎的知識問題。ここは全部正解が最低のノルマ。
問4も既視感ありありの計算問題だが、地球が1日あたり1°ずつ回っているのを見逃すとアウトに。これもまた知識として答えの数字が頭に入っている生徒が多かったと思われる。

攻略のポイント

本文中にも書いたように、問題のレベルは平易なものが多く、浦和明の星志望者のレベルに合っていないくらい基本的な問いが多い。それよりも与えられた時間の中でこの長い問題文を読みこなし、処理できるかのほうが大きな課題である。
算数や国語も問題文の長さが「売り」なようなので、この学校の対策はいきおい大長文問題対策にかかっているといえよう。
大問1のように問題文自体をスルーしても解ける問題は良いが大問3はそうもいかず、やはり過去問をやりこなして、50分という時間をうまく使えるよう鍛えるしかあるまい。
ただ合格点は30点/50点程度なので、大問3が半分くらいしか手がつかなくても十分に届く数値である。
問題の傾向ではなくて、問題文の分量対策に時間を割くというのはユニークな学校対策ではあるが、学校サイドが要求している、問題を素早く解いていく力-処理能力の高さを身につけて、合格を勝ち取ってもらいたい。

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