浦和明の星女子中学校 入試対策
2025年度「浦和明の星女子中学校の社会」
攻略のための学習方法
分析
2017度に問題の形が変わって2018度に元に戻ってと、変化がある。設問の内容や難易度は変わらないので、焦る必要はない。過去問でどちらの形の問題もよく見ておこう。選択肢問題が多いが極端な難問や意地悪な選択肢ではないので、使用しているテキストをしっかり抜けが無いように学習すれば心配ないだろう。
合格者平均点は7割5分~8割近くにもなるので、ミス無く、取れる問題は確実に取れるように、類似の選択式問題で練習しよう。
直近の時事問題の出題もあるので、社会の出来事によく目を向けておこう。
地理分野
日本地理全般から幅広く出題されているが、ひとつの地域について詳しく訊く問題も見られる。各地の地名・地勢・産業など、内容は基本的なもので、難問はみられない。
地形図の問題がよく出されているが、年度により出されない年もある。資料を使う問題もよく出されているので、資料集を活用して重要事項を確実におさえるようにする。
その他、世界地理の出題も見られるので、基礎的なことは覚えておく。
歴史分野
広い範囲からまんべんなく出題される。
年表を使って、分野ごとの大きな流れを把握しておくと良い。
例年は、「文化史」や「宗教史」について、資料集からの図版が多用されていたが、2017年~最新年度では使われていない。来年度がどうなるかは判然としないので、資料集を活用し、写真や図画をよく見て見分けられるように準備はしておきたい。
基本事項を問われる問題がほとんどだが、中には少し難しい問題もあるので、答えられれば他と差が付く。
政治分野
「日本国憲法」と「政治の仕組み」を中心に、基本事項をしっかり覚える。
国際連合など、国外世界の情勢も一通り見ておきたい。
この分野では、「時事問題」が絡んで出題される場合が多いので、国内外の大きな話題について重大ニュース集などで調べておきたい。
注意事項
1月入試校の中でも、難易度はトップグループに属する本校であるが、社会の問題を見てみると、どの分野でも問われているのは中学入試の基本的事項である。極端に難しい問題や細かすぎるマニアックな質問は無い。
まずは、テキスト・問題集で重要事項についてしっかり学習する。
出題範囲も広いので、不得意分野をつくらないよう、苦手な分野でも面倒がらずに補助教材などで補強しておく。
地図の読み取りが出題される年度が多い。全ての分野で隙の無い、確実な実力をつけることが肝要である。
そして、テストを受ける際の実務的な注意事項として、不注意なミスは犯さないことである。
どんな試験でも当たり前のことではあるが、特に浦和明の星の場合、高い偏差値の割に問題は難しくないので、合格者平均点がほぼ8割にも達するという高得点での勝負になっているのである。25分と時間が少ないので、のんびり選択肢を選んでいる余裕は無いが、問題の読み間違いや設問の選び間違い、語句の見間違いや漢字の書き間違いなど、とにかくミスはしないように慌てずに問題に取り組みたい。
また、男子の難関校のような字数の多い本文が出されることはないが、いくつかの本文を合わせると文章量が多くなる年度もあり、さらに本文の文意が正解を選ぶヒントになっている問題なども過去に出題されている。
少ない時間で全ての問題に目を通すためにも、文章を速く的確に読み通せる国語力があれば大きなアドバンテージになるし、上記のようなミスを減らすことにもつながる。
特別に変わった対策は必要ない。しっかり手を抜かず学習し、落ち着いて試験に臨む。速さと正確さを両立できるように意識して、日々の学習に取り組んで欲しい。
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2025年度「浦和明の星女子中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
3つの大問に総解答数が38問。解答数は例年と比べて大きな増減は無い。
試験時間は実質25分なので選択に悩みそうな問題は後回しで、とにかく一通り最後まで目を通そう。
理科との兼ね合いで、得点を稼げそうな方に時間を多く配分するという作戦もあるだろう。
【大問1】歴史分野
- 難度:標準
- 時間配分:9分
- ★必答問題
問1 (イ) 弥生時代は稲作が広く行われた時代として覚えられるが、北海道地方では広まらず縄文時代と同じような生活が続いていた。
問2 旧石器時代は氷河期も含まれる寒冷な気候で、ナウマンゾウなどの大型の動物を狩っていた。縄文時代には気候が温暖になり、海面が上昇し地形や環境にも大きな変化があって木の実などを採集するようになった。
問3 平城京が造られたのは現在の奈良県。イは現在の大阪府、ウは京都府、エは韓国での出来事である。
問4 (ア)は平安時代の藤原氏による摂関政治、(ウ)も平安時代の平清盛による日宋貿易、(エ)の前半は織田信長のことで後半には誤りがある。
問5 (ウ) 鎌倉時代には月3回・室町時代には月6回の定期市が開かれた。
問6 (ウ) 日本による韓国併合は1910年のことであり、日清戦争(1894~95年)より後のことである。
問7 (エ) 日蓮はもともと日本にいた人物であり来日したわけではない。
問8 朝倉氏は越前(福井県)・大友氏は豊後(大分県)・島津氏は薩摩(鹿児島県)を治めた人物であり、間違いとわかる。
問9 徳川吉宗の享保の改革(1716~45年)の時期を手掛かりに、同時代の人物を考える。林羅山はこれより前、シーボルトと大塩平八郎は1800年代前半に活躍した人物である。
〔注目!――江戸時代は期間も長く人物・出来事も多く覚えなければならない。年号を覚
えてしまうのが確実だが、対策のひとつとして大きな出来事に即して同時期の人物・出来
事を並列でまとめておくとよい。三大(五大)改革のそれぞれの時期の人物・出来事の前後
など、また元禄文化・化政文化などとも関連付けて覚えておけばそれぞれが他の問題の手
がかりになる〕
問10 (エ) 吉野川という地名が大きなヒントになる。
問11 (ア) 広島県の厳島神社。(ウ) 福岡県の太宰府天満宮。(エ) 長野県の諏訪大社。
問12 幕末から明治維新にかけて活躍した山形有朋・伊藤博文・桂太郎の三人は山口県(長州藩)の出身である。
問13 国際連盟の設立は第一次世界大戦(1914~18年)後なので、日露戦争(1904~05年)より後である。
問14 鉄腕アトムの放送(1963年)・東京オリンピックの開催(1964年)・環境庁の設立(1971年)
【大問2】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:9分
- ★必答問題
問1 (エ) インドでは大部分の人がヒンズー教徒である。
問2 (1) イ. 長く伸びた砂州をさかさまに見ると天にかかった橋のように見えることから「天橋立」の呼び名がある。
(2) ウ. カキの養殖は1位広島県・2位宮城県となっている。
(3) 世界地図で見るとウクライナは大部分が北海道より高緯度にあり、38度の緯線は通らない。
〔注目!――日本の位置と世界の国や地域の位置を比べる問題。各大陸の主要都市や大きな事件が起こった場所、ウクライナのような近年ニュースでよく報道される地域の位置などは世界地図で確認しておこう。日本の目印になる地点(大潟村・明石市など)も大事である〕
(4) Aは特徴的な形から佐渡島、Cは細長く中央が細かくくびれた特徴から対馬、Bは種子島である。
(5) エ. 武蔵野地域は台地が多く急峻な地形ではなく、ヒノキ林業も盛んではない。
問3 唐招提寺の建立(奈良時代)→中尊寺金色堂の造営(平安時代)→琉球王国の成立(室町時代)→佐渡金山の整備(江戸時代)
問4 (1) 日本海側の気候の特徴として、冬に大陸から吹く冷たい季節風が日本海の湿気を含みながら日本中央の山脈にぶつかって上昇することで雪を降らせるということが挙げられる。
(2) セメントの原料となる石灰石は山口県西部や埼玉県秩父周辺などで多く産出される(B)。半導体工場は日本のシリコンバレーとも呼ばれる九州や幹線道路周辺に多い(A)。製紙工場は神奈川県富士川周辺や北海道苫小牧などに見られる(C)。
(3) アとイはスキー場・海水浴場の有無からそれぞれ鹿児島県・長野県とわかる。
エは各施設の多さが面積の広さを示していると考えられるので北海道、残るウが長野県である。
問5 (エ) 立山黒部ジオパークは富山県に位置する。
問6 (エ) 富山県富山市や栃木県宇都宮市でLRT導入の事例があるが、現在京都市では導入されていない。
問7 A・Bではヨーロッパでブドウの生産が盛んなのでB、C・Dでは山梨県や長野が含まれるのでDである。
問8 エコツーリズムは環境への負荷を意識しながら、地域の文化・環境などを楽しもうという考え方である。
〔注目!――世界情勢や人々の暮らしぶりの変化に伴い、新しい用語が社会科においても増えている。新語は問題にも出やすいので、1~2行で説明できるくらいの内容は頭に入れておきたい〕
【大問3】現代社会分野
- 難度:標準
- 時間配分:7分
- ★必答問題
政治のしくみや世界との関係など。
問1 (ア) ウクライナとロシアの戦争は、ロシアがウクライナを一方的に併合しようと侵略をはじめたことが発端である。
問2 ア. 国連憲章が採択されたのは1945年のサンフランシスコにおける会議においてである。
イ. 総会の議決は原則は過半数、重要議題は3分の2の賛成で決する。
ウ. ジュネーブにあるのは国連本部で、国際司法裁判所はオランダのハーグにある。
問3 (エ) 全国民ではなく、有権者による有効投票の過半数である。
問4 日本初のPKO活動は1992年のカンボジアへの派遣である。
〔注目!――PKO活動はその名の通り、世界の紛争地域と日本の関わりを示す要素となる。どの程度の関わり方なのか、日米安全保障条約や日本国憲法ともからめて理解しておこう〕
問5 アとウはそれぞれ北部訓練場・嘉手納基地の位置である。現在宜野湾市(エ)にある飛行場が辺野古(イ)に移転される予定だが、住民の反対も根強く工事はあまり進んでいない。
問6 (ウ) 国会議員は選挙で選ばれるのであって、総理大臣が選定できるのは国務大臣である。
問7 安全保障理事会
問8 円安が進んだ局面であり、輸入品が高くなる。
問9 エ. 後期高齢者医療制度の説明として正しい。
問10 公務員は団体行動権が認められていない。
攻略のポイント
年度により問題形式が変化する場合があるが、設問の内容や難易度は変わらないので、焦る必要はない。過去問でどちらの形の問題もよく見ておこう。
選択肢問題が多いが極端な難問や意地悪な選択肢ではないので、使用しているテキストをしっかり抜けが無いように学習すれば心配ないだろう。
高得点での勝負になるので、ミスを減らし、取れる問題は落とさないように。大半を占める選択式問題にも十分に慣れておこう。
前年など直近の出来事についても訊かれるので、時事問題集などでよく見ておくこと。
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