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学習院女子中等科 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2025年度「学習院女子中等科の国語」
攻略のための学習方法

物語の読解と記述問題

素材文は物語。例年、10~15問の記述問題・数問の言葉の知識の問題・20問の漢字の読み書きで構成されるという、記述問題と漢字に特化した特徴のある試験となっている。

 記述問題は字数の指定がない。解答欄の大きさから考えて40~60字程度でまとめることを想定して作問されているようである。

素材文は受験生の年齢に合わせて、設定や内容が理解しやすいものが使われている。文量は5000~7000字ほど。さほど多くはないが、記述に時間を取られることを考えると、なるべく早く読み終えたい。

これだけ記述問題が多いと気後れしてしまう人もいるかも知れない。素材が論説文であれば本文から適切な部分を抜き出してまとめることで答えになる場合も多いのだが、物語文ではそうもいかない。人物の気持ちは言動に含まれていたり、情景によって暗示されていたりと、直接には書かれていないことが多い。読み手の心情把握の実力が問われる。

ただし、素材文自体や設問の内容自体は、けっして難しすぎるということはない。小学六年生として素直に感じ取れることを、適切な文章力でまとめれば良いのである。

物語の読解

まずは物語や小説をたくさん読んで文学的文章に多く触れることである。比喩や情景描写など、物語でよく用いられるさまざまな技法には特に注意して十分に慣れておこう。

読書経験を通して、読解の訓練を積み重ねよう。まずは場面分け。時間・場所・登場人物の変化などで場面の変わり目をマークする。回想や想像など、過去や未来の場面が含まれる場合などは時系列を整理して混乱しないように注意する。

一番のポイントは人物の言動や情景描写から、その心情を理解すること。物語の読解で訊かれるのは多くはこの部分であろう。人物の性格が異なれば同じ行動でもその意味が異なってくる。どのような気持ち・考えか、その理由は何か、重要点には傍線を引くなどして目立つようにしておこう。

そして全体としての主題は何か。読んだ部分を簡潔にまとめてあらすじをつくり、そこに人物の気持ちを当てはめていくとわかりやすいだろう。

今後も出題傾向に大幅な変更が無いと仮定すれば、物語の読解を徹底して練習しておくことが対策の第一となる

記述力の養成

解答のほぼ全てを記述で答えなければならないのは、やはり大変である。「人物の気持ち」や「情景が何を表しているか」を「説明」しなければならない。文中にあるのは手がかりや素材なので、自分でうまくまとめなければならないのである。

物語の場合は「心情+その理由」というパターンが一番多いだろう。「~という理由・原因で、~という気持ち・考えになった」という2点を常に意識しよう。読んでいる最中に「なぜなのか」と「どんな気持ち・考えなのか」を丁寧に考えるくせをつけたい。

40~60字ほどでまとめる問題が多いので、いろいろな物語を読んで、読んだ部分の人物の心情や情景を、字数で説明する練習をするとよいだろう。頭で考えるだけでなく、実際に書いてみることが大事である。

その際、ひととおり書いて終わりではなく、文法がおかしくないか・内容に破綻がないか・誤字脱字はないかなどセルフチェックできるよう練習して、本番で無理なく実行できるように頭に染み込ませよう

漢字の読み書き

20問の出題は他の学校と比べてもかなり多い。配点で2割を占めているので落とすわけにはいかない。さほど難しい漢字ではないが、読みはやや難しいものも見られるので、少し重点的に練習しておくとよい。全問正解で得点を稼ぎたいところである

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2025年度「学習院女子中等科の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

漢字の読み書き20問・言葉の知識が数問・50~80字ほどの記述問題が9問という例年通りの形式の出題となっている。文量は6500字程度。読みに10~12分・漢字は10分以内に終えるとして、記述1問につき4分弱かけられる計算である。書く分量が多いので「書くスピード」といったものも必要になってくる。

【大問一】小説の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:42分
  • ★必答問題

クラスの華やかなグループに属し、自分をごまかしながら当たり障りなく学校生活を送っている主人公。ボクシング仲間のこはくは不登校になっているが、ボクシングを己の道と定め、迷いなく生きている。こはくが自分のせいで不登校になったと考えている藤森は、何度断られてもこはくに登校してもらいたいと説得を続けている。そんな二人と自分とを比べて、主人公は学校へ行く意味とは何だろうと自問する。

問1 本来、杏が率いるような華やかなグループに属するタイプではない主人公は、周囲から不思議がられながらも排斥されることもなく、序列としては一番下ではあるがグループに属し続けている。「末席」という表現は、決してグループ内での序列が高くないことを示しているのであろう。

問2 杏のグループが辻さんを「ディスって」面白がっていることについて、主人公は内心では嫌がっているが、自分は直接悪口には加わっていないものの相槌を打っている。そんな自分は、辻さんから見たら杏と同じグループにいる以上、杏たちと一緒に悪口を言う仲間で同類に見えているのだろうと、主人公は考えている。

問3 それまで辻さんをディスっていた杏だったが、こはくのことを噂に聞いたらしく、矛先を変えて今度は主人公とかかわりがあるらしいこはくをディスって笑いものにしようと企んでいる。これはある意味、主人公に対する悪意も含まれているとも言える。

問4 よく知りもしないこはくのことをディスって楽しんでいる杏たちも、場の空気を読んで作り笑顔で答える自分も、杏たちと自分の関係もすべてウソと悪意に満ちており、そんな学校生活の現状に主人公は嫌気がさしているということを表現していると考えられる。

問5 重森はこれまで何度も学校に来るようにこはくを説得してきたが、なかなか言うことを聞いてもらえず、こはくと仲の良い主人公の話なら聞いてくれるかもしれないと考え、主人公にこはくの説得を頼もうとしている。自分のせいで不登校になったと考えている重森としては、自分の不始末を主人公にも分担してもらうようで、気は引けるもののぜひとも頼みたいという気持ちなのであろう。

問6 父親からも重森からも登校することを促されたこはくであったが、自分の進む道はボクシングであると定め、邪魔するものとは全力で戦うと決意している身としては、学校に行く意味がわからず、説得してくる周囲の人の気持ちも理解はしているが、自分との考えの違いは埋められそうもないと、「こまったように笑う」しかなかったのである。

問7 
 (1) 重森:(例) なかなか説得に応じてもらえないが、学校だって居場所のひとつになり得るということをこはくに伝え続けようという決意。こはく:(例) ボクシングを自分の道と定め、その居場所を奪おうとする存在とは全力で戦うという決意。
 (2) こはくと重森は自分の思うところに正直に生きているのに対し、自分は本心をごまかして人を傷つけて笑っている杏たちとのウソの関係を続けている。こはくと重森のウソのない誠実な生き方が、主人公の心に重い衝撃を与えているのである。

〔ワンポイント!――「説明しなさい」という設問の記述問題だが、素材文が小説・物語なので、書くことはおおむね「人物の言動・表情・情景」とそれらが示している「気持ちや理由」ということになる。後者については文中にはっきり書かれていないことも多いので、自分で読み取って記述しなければならない。語彙を増やし、文章に多く触れ、過去問なども利用して、読解力と記述力を高めよう。〕

                                   <時間配分目安:42分>

【大問二】漢字の読み書き

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

 誤差   保留   領収   犯人   展覧  
 隊列   倉庫  ⑧ 諸国   看板   古巣  
 毒    梨   肥(やす)   兵器  ⑮ 美徳  
 ひほう  ⑰ わりやす   にゅうばい   まいきょ   こ

                                    <時間配分目安:8分>

攻略のポイント

とにかく記述の分量が多いので、書く事に抵抗を感じないように十分な経験を積んで慣れておくことが大事である。50~80字程度でまとめられるように感覚をつかんでおこう。
素材が物語文なので、普段から小説や物語を多く読む習慣がある人は当然有利であろう。年齢相応の話でよいので、なるべく多くの本に触れておこう
漢字に重点が置かれている点も考慮して、しっかり練習しておくこと。ここで大きく失点するレベルでは合格はおぼつかない。

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