中学受験専門プロ家庭教師が語る

学習院女子中等科 国語入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2019年度「学習院女子中等科の国語」攻略のための学習方法

【物語の読解と記述問題】

素材文は物語。例年、12~15問の記述問題・数問の言葉の知識の問題・20問の漢字の読み書きで構成されるという、記述問題と漢字に特化した特徴のある試験となっている。

記述問題は字数の指定がない。解答欄の大きさから考えて40~60字程度でまとめることを想定して作問されているようである。

素材文は受験生の年齢に合わせて、設定や内容が理解しやすいものが使われている。文量は5000~6000字ほど。さほど多くはないが、記述に時間を取られることを考えると、なるべく早く読み終えたい。

これだけ記述問題が多いと気後れしてしまう人もいるかも知れない。素材が論説文であれば本文から適切な部分を抜き出してまとめることで答えになる場合も多いのだが、物語文ではそうもいかない。人物の気持ちは言動に含まれていたり、情景によって暗示されていたりと、直接には書かれていないことが多い。読み手の心情把握の実力が問われる。

ただし、素材文自体や設問の内容自体は、けっして難しすぎるということはない。小学六年生として素直に感じ取れることを、適切な文章力でまとめれば良いのである。

 

物語の読解

まずは物語や小説をたくさん読んで文学的文章に多く触れることである。比喩や情景描写など、物語でよく用いられるさまざまな技法には特に注意して十分に慣れておこう。

読書経験を通して、読解の訓練を積み重ねよう。まずは場面分け。時間・場所・登場人物の変化などで場面の変わり目をマークする。回想や想像など、過去や未来の場面が含まれる場合などは時系列を整理して混乱しないように注意する。

一番のポイントは人物の言動や情景描写から、その心情を理解すること。物語の読解で訊かれるのは多くはこの部分であろう。人物の性格が異なれば同じ行動でもその意味が異なってくる。どのような気持ち・考えか、その理由は何か、重要点には傍線を引くなどして目立つようにしておこう。

そして全体としての主題は何か。読んだ部分を簡潔にまとめてあらすじをつくり、そこに人物の気持ちを当てはめていくとわかりやすいだろう。

今後も出題傾向に大幅な変更が無いと仮定すれば、物語の読解を徹底して練習しておくことが対策の第一となる。

 

記述力の養成

解答のほぼ全てを記述で答えなければならないのは、やはり大変である。「人物の気持ち」や「情景が何を表しているか」を「説明」しなければならない。文中にあるのは手がかりや素材なので、自分でうまくまとめなければならないのである。

物語の場合は「心情+その理由」というパターンが一番多いだろう。「~という理由・原因で、~という気持ち・考えになった」という2点を常に意識しよう。読んでいる最中に「なぜなのか」と「どんな気持ち・考えなのか」を丁寧に考えるくせをつけたい。

40~60字ほどでまとめる問題が多いので、いろいろな物語を読んで、読んだ部分の人物の心情や情景を、字数で説明する練習をするとよいだろう。頭で考えるだけでなく、実際に書いてみることが大事である。

その際、ひととおり書いて終わりではなく、文法がおかしくないか・内容に破綻がないか・誤字脱字はないかなどセルフチェックできるよう練習して、本番で無理なく実行できるように頭に染み込ませよう。

 

漢字の読み書き

20問の出題は他の学校と比べてもかなり多い。配点で40点も占めている点も珍しい。さほど難しい漢字ではないが、読みはやや難しいものも見られるので、少し重点的に練習しておくとよい。全問正解で得点を稼ぎたいところである。

2019年度「学習院女子中等科の国語」特徴と時間配分と攻略ポイント

分野・単元 難度 時間配分 必答問題
【大問1】小説の読解 43分
【大問2】漢字の読み書き 標準 7分

特徴と時間配分

漢字の読み書き20問・言葉の知識が数問・40~60字ほどの記述問題が11問という例年通りの形式の出題となっている。

文量は7000字程度。読みに10~12分・漢字は5~7分ほどで終えるとして、記述1問につき3分程度かけられる計算である。書く分量が多いので「書くスピード」といったものも必要になってくる。

【大問1】小説の読解

両親の別居・弟との別離・母親の死。辛い出来事の後、再び弟と暮らすことになった主人公の心の内が描かれている。

問1 母親がおばあちゃんの家に居た・来たことを感じさせるようなもの。使ったであろう食器や日用品・もっと直接に母親の持ち物だったものなどが考えられる。

問2 おばあちゃんがこれまでの人生で多くの家族を失ってきたことが述べられている。そして今、娘(主人公と圭の母親)を亡くしている。肉体的には問題がなく仕事も続けているので表面的には「元気」ではあるのだが、心情的・内面的には「元気」ではない自分の状態を、「元気」と言っていいのか疑問に思っているのである。

問3 「背をむけてかしこまって」から圭の気持ちを感じ取る。圭がしているのは、亡くなった母親の携帯電話に残された写真を見るという行為である。皆に背を向けていることから、それが自分だけの特別な行為・時間であること、かしこまっている様子から圭のその行為に対する厳粛な気持ちが読み取れる。

問4 傍線⑤にも強調されているが、携帯電話に残された写真が撮られた期間には、圭と母親は一緒にいたが主人公は一緒にはいない。当然、画面には主人公の知らない光景ばかりが映し出され、そのことが母親と離れて暮らしていた時間をあらためて主人公に突き付けてきたため、悲しみがより深くなったのだと考えられる。

問5 傍線⑥がある段落で主人公も推察しているが、圭がおばあちゃんの家にたびたび来ていた理由が傍線⑤だったわけである。主人公・父親と一緒に暮らすようにはなったが、母親を亡くした悲しみをいまだに抱えていて、残された写真を見ることで心を落ち着かせようとしていた。そのことを主人公に伝えて、母親への追慕を共有したかったのだと思われ、伝えたことでほっとしたのだろうとも考えられる。

問6 問5とも合わせて考えたい。両親が別居し母親と暮らす→母親が亡くなり父親・主人公と暮らすという、小学2年生には重い環境の変化である。そうした変化に堪えながら、しかし母親の思い出があるおばあちゃんの家もずっといられる場所ではなく、自転車で走り回っている。本当に安心できる場所がないという、本人にしか実感できない圭の孤独感を思い、年長者からみた幼い「弟」の辛さを考えているのである。

問7 両親の別居や母親の死といった不測の出来事は小学校にあがったばかりの圭にとっては考えの及ばない事態だったはずであり、受けた不安は大きかったであろう。ストーリーがすっかりわかっている漫画は安心して読めるので、現実の不安を紛らわせてくれるのだろうと、主人公は考えている。

問8 以前のまま暮らしていたら知りえなかったであろう母親の姿を、死後に母親の友人から聞いた場面である。亡くなってしまったからこそ知れる事実が、いやおうなく母の死を主人公に突き付けてしまうので、知ることに対する恐れがある。

問9 問8も参照。野元さんの話をきっかけに、自分が知らなかった母親の姿が強く意識された。知りたい気持ちもあるが、知ればそれは母の死を実感することにもなる。二つの「ばらばら」な気持ちの間で、混乱している。

問10 圭と離れて暮らして連絡も取らなかった時期の主人公の気持ちを例えている部分である。距離感・心がかけ離れているという表現となっている。「私のそばでもなく、お母さんのそばでもなく、わたしからは見えないものを見ているような」という部分から、圭の気持ちを量ることができない隔たりが感じられる。

問11 母親・弟と離れて暮らしていた間に、二人との隔たりができてしまっていた。特に母親はもう亡くなってしまったので、自分の知らない姿を知ることにも怖れを感じてしまっている。そんな状況・気持ちを「闇」に例えている。そのせいで「自分がばらばらになってしまいそうだ」と感じていたが、この場面では落ち着いてきている。植物が闇の中に溶け込んでひっそり生きているように、自分も「闇」を抱えながらも、「闇」とともに生きるしかないという、静かな覚悟のようなものが感じられる場面である。

【大問2】漢字の読み書き

① 腹心――深く信頼できること・そのような人。

⑤ 徒労――無駄な苦労。

⑧ 劇薬――極めて強い作用で量を間違えると危険な薬品。

⑭ 誤植――印刷物における文字・記号などの間違い。ミスプリント。

⑯ うわぜい――「背」の読み方に注意。

攻略のポイント

とにかく記述の分量が多いので、書く事に抵抗を感じないように十分な経験を積んで慣れておくことが大事である。40~60字程度でまとめられるように感覚をつかんでおこう。

素材が物語文なので、普段から小説や物語を多く読む習慣がある人は当然有利であろう。年齢相応の話でよいので、なるべく多くの本に触れておこう。

漢字に重点が置かれている点も考慮して、しっかり練習しておくこと。ここで大きく失点するレベルでは合格はおぼつかない。

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