女子学院中学校の傾向と対策
女子学院中学校の入試傾向をプロ家庭教師の視点で解説します。役立つプロのノウハウをご覧ください。
お手元に過去問をご用意ください。
受験の攻略ポイント
女子御三家。どの科目も、「速読即解」が基本であり、圧倒的スピードでの「処理能力」と、すべての分野において高いレベルの知識が求められている。
算数 | さまざまなジャンルの問題に迅速かつ正確に反応でき、合理的に解を導く「処理能力」が必要。 |
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国語 | 多彩な「解答形式」や「出題内容」から、本文の内容をどれだけ正確に読み取ることができるか問われる。 |
社会 | 限られた時間の中で、難易度を即座に判断し「取れる問題を確実に押さえる」ための、幅広い知識が求められる。 |
理科 | 標準的な問題が多いが、試験時間と設問数から、解答する速度と精度の両方が求められる。 |
社会の攻略ポイント
「地理」「歴史」「公民」「時事」、全ての単元から出題される(2022年度は純粋な「時事」単元は未出)。また、いくつもの単元にまたがる「総合問題」、単元とは直接結びつかない「考察問題」や「一般常識問題」もある(本年度も同)。
大問は3~5題(本年度は昨年度よりひとつ減って3題。最近減少傾向だ)。全解答数は例年50~60弱程度で、本年度は昨年度よりやや減少して46。単元別配点比率は近年、猫の目のように目まぐるしく変わっている(要は全ての単元に精通せよということだ)。本年度は、「歴史」がほぼ4割で、以下、「地理」と「公民」がともに2割弱、「一般常識」が1割半、「考察問題」は1割。解答形式は、「事項等記述」(本年度は極端に少ない。「漢字指定」が原則)、「選択肢」(「不適切」「複数完全解答」「整序」など、次々に転換していく)、「説明記述」(本年度は全て「字数指定なし」で3問)。設問内容としては、「地図」「地形図」「統計資料」「歴史史料」「年表」「図版」などの読み取りが定番(本年度は「地形図」「図版」「年表」)。時間と解答数を考えると、圧倒的な「スピード」と「処理能力の高さ」が求められる。「即断即決」が合否を決することになる。100点満点。試験時間は40分。
2022年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問Ⅰ】「歴史」「地理」(「考察問題」1問が混在) | 標準 | 14分 | |
【大問Ⅱ】「総合」(「公民」「地理」「考察問題」「一般常識」) | 標準 | 14分 | |
【大問Ⅲ】「歴史」(「公民」2問、「一般常識」3問の混在あり) | 標準 | 12分 | ★ |
国語の攻略ポイント
近年、試行錯誤を繰り返し、出題形式が揺れ動いてきた「JGの国語」だったが、ようやく落ち着いたようだ。2022年度は3年続けての大問3題(「随筆」・「論説文」・「漢字問題」)。
本年度の総文字数は例年より減少して、約4400字。「解答数」は近年減少傾向だったが、本年度は昨年度の26から一気に増えて44。「解答形式」は、「選択肢」「抜き出し」「事項記述」「語句(漢字・熟語等)記述」、「説明記述」(本年度は昨年度より減って6問)などだ。「揺れ」に悩まされてきた「JGの国語」だが、「総合的知識問題」を含めた「出題内容」、「簡潔過ぎる問題文」など、難易度の高さは一向に揺らいではいない。また、「女子御三家」の一校にふさわしい「洗練された総合的国語力」が問われることや、試験時間が短く圧倒的なスピードでの「処理能力」が求められていることは言わずもがなだ。志望者には何にも動揺することなく、確(しか)と本校を見据えた確実な準備をしておいてもらいたい。100点満点。試験時間は40分。
2022年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問一】「随筆の読解」(「数字記述」、「説明記述」3問あり | 標準 | 14分 | |
【大問二】「論説文の読解」(「総合的知識問題」が小問の半数) | 標準 | 25分 | ★ |
【大問三】「漢字の書きとり」(全4問) | 標準 | 1分 |
理科の攻略ポイント
物理・化学・生物・地学の4分野からの出題となっている。近年の出題傾向を見ても、4分野から偏りなく出題されることが多い。天体・水溶液・植物など頻出単元もあるが、苦手単元を作らないように知識の習得と演習を積み重ねることが大切である。
また、実験や観察の結果を分析して解答する問題が多いので、過去問や同タイプの問題演習をしっかり行って欲しい。
2022年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問1】地学 星座と星の動き・気象 | 標準 | 10分 | ★ |
【大問2】生物 植物 | やや難 | 10分 | |
【大問3】化学 燃焼 | やや難 | 10分 | |
【大問4】物理 物の運動 | 標準 | 10分 | ★ |
算数の攻略ポイント
「図形(ほぼ全ジャンル)」…図形の出題は必ず複数見られ、難易度はさまざまである。本年度は【大問1】(3)(4)(5)・【大問4】【大問5】と例年通り数多く出題された。
一番手こずったのはおそらく【大問4】で、他の問題はJGの傾向にそった問題なので対策は十分だったはずだ。
「数の性質」…こちらも頻出分野で本年度【大問2】は標準レベルで落とせない問題だった。
「速さ」…【大問1】(6)に出題され、【大問1】の中では最も手こずったはずだ。速さにつるかめ算がブレンドしてあるのも典型的ではあるが要注意。
2022年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
---|---|---|---|
【大問1】計算問題・逆数・角度・面積・速さ | 標準 | 14分 | ★ |
【大問2】約束記号(素数) | 標準 | 3分 | ★ |
【大問3】条件整理 | 標準 | 5分 | ★ |
【大問4】立体図形(正八角柱) | 標準 | 6分 | |
【大問5】立体図形(水そうとグラフ) | 標準 | 6分 | ★ |
【大問6】仕事算 | やや難 | 6分 |
女子学院中学校合格者の声
リーダーズブレインのプロ家庭教師は、お子さまのレベルやご希望にあわせて指導します。プロならではのノウハウでさまざまな課題を解決して志望校合格に導いてきました。
受験校はもちろん、さまざまな学校の過去問を選んで、沢山の文章にふれさせていただきました。
お陰様で数ヶ月後には苦手だった国語が4教科の中で一番いい偏差値になる事もあり、子供も自信がついた様でした。
受験した学校から全て合格をいただけたのも、学びの基本である「読む力」を先生と徹底的に鍛えたお陰だと思います。
本当にありがとうございました。
プロ家庭教師が合格をサポート
中学受験で40年以上の実績をもつリーダーズブレインは、これまで多くの中学受験生を志望校に合格させています。指導にあたる教師陣はすべて指導経験7年以上の中学受験専門プロ家庭教師です。
プロ教師対談インタビュー『中学受験生を伸ばすポイントは?』
豊富な経験から「合格までの最短距離」をプロ教師陣が語り合います。
伸びる受験生はどうしているのか?家庭でのサポートで親が気をつけるべきことは何か?勉強のサポートの仕方から親子の関係性など・・・ぜひ参考にしてください。
学校 | 女子学院中学校 |
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偏差値 | 2021予測偏差値69(四谷大塚80%)・61(サピックス80%) |
併願校 |
1月入試では渋谷教育学園幕張中・浦和明の星中・栄東中・東邦大付属東邦中・市川中、2月は豊島岡女子中・白百合学園中・鷗友学園女子中・渋谷教育学園渋谷中・洗足学園中・筑波大学附属中が多く見られる。 *入試日程の変更にご注意ください |
合格者 | 合格最低点は非公表だが、難易度や受験生のレベルから判断すると、75%はクリアしたい。出身塾別で見ると、サピックスが多く、早稲田アカデミー・四谷大塚・日能研が続いている。リーダーズブレインの生徒も同様の塾生が多い。 |
進学実績 | 東大・筑波大・一橋大を始めとした国立大に40%、早稲田大・慶應義塾大・上智大に170%、MARCHに90%が合格している。また、毎年卒業生の3割弱が上記大学の進学を目指して大学進学浪人を選択している。 |
その他 | 高校での募集を行わない完全中高一貫校。女子御三家のひとつ。制服や細かい校則はなく自由な校風。 |
基本情報 |
所在地 〒102-0082 東京都千代田区一番町22-10 最寄駅 有楽町線「麹町」徒歩3分・半蔵門線「半蔵門」徒歩6分・JR/都営新宿線「市ヶ谷」徒歩8分 連絡先 ℡:03-3263-1711 沿革 明治3年創設。 |
