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筑波大学附属駒場中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2020年度「筑波大学附属駒場中学校の国語」
攻略のための学習方法

第1(出題形式について・・・前述と同様)

 出題形式は、ほぼ一貫している。年度による難易度の変化も(難易度が高いという意味で)、目立って異なることはないようにみられる。もっとも、算数で易化した年があることから、思い込みは厳禁である。各設問の難易度も(これもまた難易度が高いレベルで)平均しているので、各設問について50%程度の得点を(採点基準にまんべんなく触れ、0点の設問がないように)得ることを目標に学習し、いずれかの設問で加点をねらうべきである。

 詩・短歌・俳句がほぼ例年出題されるので、この分野の学習も怠りなくする必要がある。

 漢字については、ここでの失点は避けなければならない。日々の(毎週行われる小テスト)漢字学習を怠りなく消化するように心がけるべきである。

第2(記述式問題について)

 記述式問題については、その採点基準、すなわち出題趣旨を把握することが重要になり、これさえできれば合格点以上の点数を得ることが可能になる。

もっとも、筑駒については、この設問の入り口の部分のハードルが(極めて)高いという特徴がある。すなわち、設問が(不親切なくらい)シンプルなため、過去問を通じて筑駒の問題検討を入念に行わない場合、出題趣旨および出題意図が捉えられず、「何について」「どの程度」「どうやって書けばよいのか」が全く分からずに、あさっての答案を書いてしまう事態になってしまう可能性が高い。

これは、受験生のレベルが(極めて)高いため、他の中学校の記述問題にみられるような丁寧な誘導をしてしまうと、ほとんどの受験生が容易に解答をしてしまう可能性が高く、その結果、出題趣旨・意図の把握も、問題の中に織り込んで出題しているからだと思われる。

 さらに筑駒の国語の問題の難しさは、字数制限の厳しさにもある。すなわち、解答欄が小さい、すなわち書くことが許されている字数が少ないということである。麻布中学や武蔵中学のように大きな解答欄を与えてくれれば、出題趣旨・意図が正確にとらえきれない場合、採点基準に関係ありそうな事項を網羅的に数多く(言い方は悪いが、数を撃てば当たる式の考え方)書けば、その中のどれかが採点基準に引っかかることを期待できる。

しかし字数が制限されると、その方法は使えない。なぜなら、採点基準に含まれない事項を書けば、必然的に採点基準に該当する内容が書けなくなるからである。

したがって、筑駒を目指すのであれば、短い字数で解答できるように、具体的には、文章中の言葉の継ぎはぎではなく、文章中の内容を、自分の言葉でわかりやすく説明するトレーニングをすることが必要になる。

 以上をまとめると、極めて当たり前のことになるが、過去問を教材に、シンプルな設問からその出題趣旨・意図を的確に把握し、その内容を文章中の語句の継ぎはぎではなく、自分の言葉でわかりやすく説明する学習をできるだけ早い段階からすべきといういことになる。

第3(詩・俳句・短歌の出題)

冒頭にも述べたように、筑駒は、詩・俳句・短歌からの出題がなされる。この点、多くの受験生はこのジャンルの出題を苦手とする傾向があるが、その大きな理由は、学習分量の少なさにあると考えられる。

実際、このジャンルの問題は(筑駒といえども)一定程度限定された設問にならざるを得ない。その意味では知識問題に近いともいえるので、より多くの問題を研究して、いわゆる解答の枠を身に着けてもらいたい。

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2020年度「筑波大学附属駒場中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問は「論説文」、出典は「飛ぶ教室」第58号(2019年夏)所収の伊藤亜紗「ゼロとお寿司」(文字数約2000字)。

小問は全4問(解答数4)。「説明記述」(「字数指定なし」4問)のみ。問題文は2分半ほどで読み、設問を14~15分で解きたい。

大問は「小説」、朝倉かすみ「ぼくは朝日」(文字数約2400字)。

小問は全4問(解答数4)。「説明記述」(「字数指定なし」4問)のみ。問題文は3分程度で読み、設問を13分程度で解きたい。

大問は「詩」、出典は蜂飼耳「栞(しおり)」(文字数約190字)。

小問は全2問(解答数3)。「説明記述」(「字数指定なし」3問)のみ。7分弱で解きたい。

 

【大問一】「論説文の読解」(「説明記述」のみ4問)

  • 難度:標準
  • 時間配分:17分
  • ★必答問題

児童文学の総合雑誌の「しっぱいがいっぱい」という特集に掲載されたエッセイ風の論述。アメリカに移住した筆者が自分の体験に基づき、「しっぱい」は「当たり前」を相対化するチャンスであると論じている。平易に論じられているので内容は難なく理解できる。「内容説明記述」「理由説明記述」「換言説明記述」が混在している。本校としては「標準レベル」の大問だ。以下、2問を確認する。

 

[問一] 「理由説明記述」(「字数指定」なし、「60字ほど」の解答欄)。傍線部①「別の観点からすれば『せいこう』だ」について、「なぜ『せいこう』なのか」を説明する。
傍線部だけでは何も分からないので、「傍線部(空所部)一文一部の法則」(「傍線部(空所部)が一文の一部分だった場合、傍線部以外が重要」という「重要解法」)で「手がかり」を求める。直前に「ある観点からすれば『しっぱい』でも」とある。つまり、「『しっぱい』が『せいこう』になる」わけだ。
では、どのような『しっぱい』なのか? 「同一意味段落」を確認する(「論説文」「説明文」では「同一意味段落」に「根拠・手がかり」がある)。すると、「柱にぶつかる」という「しっぱい」だと分かる。さらに、「目の見える側」からすると、「柱にぶつかる」というのは「あぶないこと」で「しっぱい」だが、「目の見えない人」にとっては、「ああ、ここに柱があるのね」という「知覚方法の一種」なので「悪いことではない」(一種の「せいこう」)と説明されている。要は、「柱にぶつかる」という「知覚方法」によって、「そこに柱がある」という情報を得ることができるので、「しっぱい」ではなく「せいこう」だということだ。
あとは、内容を整理して「過不足なく」まとめていけばいい。たとえば、「柱にぶつかるというのは、失敗を通じての一種の知覚方法であって、柱がそこにあるという新たな情報を得ることができるから。」(58字)といった「答え」だ。「理由説明」では、必ず「直接的理由」を「文末」とすること

<時間配分目安:3分>

 

[問四] 「換言説明記述」(「字数指定」なし、「60字ほど」の解答欄)。傍線部④「自分をひろげること」について、「どういうことか」を説明する。
「自分」の何を、どのように「ひろげる」のかを読み解いていきたい。「傍線部(空所部)一文一部の法則」で確認すると、直前から「自分のしっぱいを通して相手を知ること、そして相手のしっぱいを通して」「自分をひろげること」だと分かる。そして、「自分のしっぱいを経由しないダイバーシティ(=性別・人種などの違いを受け入れ、尊重すること)」は「単なる傲慢(ごうまん)」であって、「しっぱいを通して、人は初めて自分にとっての『当たり前』を相対化できる」と述べられている。要は、「自分と相手のしっぱいを通して、初めて自分自身の『当たり前』を相対化でき、ダイバーシティも可能になる」といったことだ。
以上の要素を「換言説明」を意識して、的確にまとめていく。たとえば、「自分自身の『当たり前』を、しっぱいを通して相対化することで、ダイバーシティが可能になるような多角的なとらえ方にすること。」(60字)といった「答え」になる。 尚、「換言説明」では、「原意絶対優位の原則」(「設問」「傍線部」等の「原意」、要は「本来の意味」を最優先に考えること)に則して、傍線部を適切に言い換えることが肝要だ。

<時間配分目安:3分>

【大問二】「小説の読解」(「説明記述」のみ4問)

  • 難度:標準
  • 時間配分:16分

小学4年生の「朝日」を中心に、マイペースな「父」、母代わりのしっかり者の「姉」、愛猫の「くろちゃん」、そして、家族を取り巻く個性豊かな人々……ともに笑い、泣き、怒りながら家族の絆は強くなっていく――北海道の小樽市を舞台にした昭和の風情漂う家族の物語。本文では、「朝日」が学校から帰ってきて、ランドセルを思いきり放り投げるところから始まる、ある日のできごとが描かれている。分かりやすい文章で内容も理解しやすい。「小説」にしては珍しく「心情説明」はなく、「意味の推測」といった風変わりな小問がある。ややユニークな大問だ。以下、2問だけ検討したい。

 

[問二] 「意味の推測説明記述」(「字数指定」なし、「30字ほど」の解答欄)。傍線部②の「肝(きも)焼ける」とは「方言の一つ」だが、「話の流れから推測すると、どのような意味か」を説明する。
「意味」を「推測」するために、「同一場面」から状況を読み取りたい(「小説」「随筆」では「同一場面」に「手がかり・ヒント」がある)。傍線部前後から、「お姉ちゃん」が「お父さん」の友だちである「島田さん」のことを「肝焼ける」と思っていることが分かる。そして、「お姉ちゃん」は「なーんか焦(じ)れ焦れすんだよね、あのひと(島田さん)見てると」とも言っている。では、何に対して「焦れ焦れ」しているのか? それは「島田さん」の何につけても「パッとしない」ところだと読み取れるはずだ。こうした内容を「根拠」にして「推測」すればいい。たとえば、「何をしてもパッとしないところにいらいらし、じれったいという意味。」(32字)といった「答え」だ。「小説」では、「同一場面」から的確に状況を読み取ることが重要だ。

<時間配分目安:2分強>

 

[問三] 「比喩換言説明記述」(「字数指定」なし、「60字ほど」の解答欄)。傍線部③「一年生の背負うランドセルみたいだ、というようなことをつづけて思った」について、「朝日はお姉ちゃんをどんな性格と考えているか」を説明する。
「ランドセルみたいだ」となっているので無論、「比喩」だ。この「比喩表現」の「原意」を捉(とら)えていきたい。傍線部の直後に「もしお姉ちゃんをランドセルにたとえたら、六年生になっても……新品みたいな状態ではないか。革(かわ)が硬くて、縫い目もほつれてないやつ。よほど丁寧(ていねい)に扱わないとそうはならない」とある。また、「お姉ちゃんは朝日がランドセルを手荒く扱うのが我慢できないようすだ」と続いている。こうした部分から「性格」を読み取ることができるはずだ。たとえば、「いつでも何をするにもきちょうめんで、他の人もふくめて全てのことに対していねいで、きっちりとしていないと気がすまない性格。」(60字)といった「答え」になる。「比喩換言」では、「比喩表現」の「原意」にこだわることを忘れてはいけない。

<時間配分目安:3分>

【大問三】「詩の読解」(「説明記述」のみ3問)

  • 難度:やや難
  • 時間配分:7分

「引っ越した子との思い出を大切にしながらも、だんだんとふたりの心が離れてしまうことへの不安やさびしさ」を「栞」に託して綴(つづ)った「詩」からの出題。本校必出の「韻文」では、一語一語に込めた作者のこだわりを「表記」(カタカナ・ひらがな・漢字……)を含めて捉え、さらに、「韻文」特有の「リズム感」をも感得しなくてはいけない。さらに、この「詩」には言語による「表現技法」だけではなく、「行の配置」といった「視覚的」な大きな特徴がある。もちろん、そのことが問われているので、その問題を考えてみる。

 

[問二(1)] 「視覚的特徴の説明記述」(「字数指定」なし、「30字ほど」の解答欄)。「この詩の行の配置には、どのような見た目の特徴があるか」を説明する。
単刀直入に「視覚的特徴」が問われている。先ずは「行の配置」の全体をしっかりと見る。何かに気づくはずだ。この「詩」は全部で「17行」あり、真ん中の「9行目」が「一番下」に配置されており、そこから他の行がほぼ「左右対称」に少しずつ「上」に向かって「配置」されている。そして、「9行目」の冒頭には題名である「栞」という単語が記されている(全体で「栞」という言葉はここだけに出てくる)。この「配置」は何を意味しているのか? 「栞」を中心にして行頭が「∨」の形のように「配置」されている。そう、この「行の配置」は、「栞」をはさんだページで「本」を開いた状態を「視覚的」に表しているのだ。したがって、たとえば、「左右対称で、栞のページで本を開いたように見えるという特徴。」(29字)といった「答え」だ。なんともユニークな問題だが、動揺することなく冷静に解き進めることが肝要だ。

<時間配分目安:3分>

 

[問二(2)] 「視覚的特徴の意図説明記述」(「字数指定」なし、「60字ほど」の解答欄)。「前問の特徴は、どのようなことを表していると想像できるか」を説明する。
無論、「詩」の中では「視覚的特徴」の説明などなされていないのだから、「想像」する他はない。だが、突破口は無論、「詩の内容」になる。確認する。「あたし」は「引っ越したあの子」は「どうしているかな」と思っているが、ふたりの心が「すこしずつ離れていく」ので、「ふたりで作ったもの」(思い出)を「いつまで憶(おぼ)えていられるのかな」と不安になっている。しかし、「栞」によって「同じページを何度でも読む」ことができると信じている。こうした内容から、「栞をはさんだページで本を開いたように見えるという特徴」が「表していること」を「想像」できるはずだ。あとは、的確にまとめていきたい。たとえば、「栞のページで本を開いたように見えることで、引っ越したあの子との思い出が何度でもよみがえるという『あたし』の思いを表している。」(62字)といった「答え」になる。「想像」なので自由に発想すればいいが、「手がかり」は絶対に必要になると心得よ。

<時間配分目安:3分半>

攻略のポイント

●「字数指定」がなく、「必要要素」の絞り込みが難しい本校の「説明記述」を如何(いか)に攻略するか? それは、実直に「記述」の「練習」を続けることに尽きる。
先ずは、正否の分かれ目となる「最重要要素」を「文末」として他の「必要要素」を積み上げていく手法を完璧にマスターすること。「内容」から優先順位を特定し積み上げていく。それぞれの「要素」を「20~30字程度」でまとめられるように徹底的に練習することが肝要。本校では「50~100字ほどの解答欄」が多いので、2~5つ程度の「要素」でまとめることに慣れておきたい。「合格ライン」は7割弱(過去12年間の「合格者最低得点率」は67.9%、本年度は68.0%)。1問あたりの配点が高い「説明記述」では、「減点」はともかく「失点」は大きな打撃になると心得よ。

●必出の「韻文」、攻略のためには十分な準備が不可欠だ。
過去問演習などを通じて、「一語」「一音」に徹底的にこだわり、作品の世界観を読み取る練習を繰り返したい。また、「韻文」特有の「リズム感」を感得することにも慣れておきたい。尚、「短歌」「俳句」では、テキストに掲載されているような有名なものは解説も含めてしっかりと読み込んでおくこと。「韻文」は、練習次第によって「差」がつきやすい。確実に「得点源」とすることが肝要だ。

●本年度は未出だが、「漢字の書きとり」では「ことわざ」が定番だ。数多くのものを定着させておく必要がある。無論、「故事成語」「慣用句」などの習得も忘れてはいけない

試験時間は他校より短い40分。時間配分には細心の注意を要する。問題文の文章量は全体で4000字程度(本年度は約4600字)と決して長くはないが、速く正確に読み取れる方が当然、有利だ。分速750字以上を目標に「読む練習」をしておきたい

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