フェリス女学院中学校の傾向と対策
本年度:2024年度
本年度 | 昨年度 | 昨年比 | |
---|---|---|---|
サピックス | 53 | 54 | -1 |
日能研 | 62 | 62 | ±0 |
四谷大塚 | 64 | 65 | -1 |
首都圏模試 | 74 | 74 | ±0 |
※サピックス偏差値・日能研偏差値・四谷大塚偏差値・首都圏模試偏差値は各社公表の数値から合格可能性80%を記載。あくまでも比較検討の目安としてお役立てください。
フェリス女学院中学校の入試傾向をプロ家庭教師の視点で解説します。役立つプロのノウハウをご覧ください。
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受験の攻略ポイント
女子御三家。私立女子校の最難関だけあって、深いレベルでの理解を基にした「思考力」と、それらを早く正確に解答する「処理能力」を養っておこう。
算数 | あらゆる分野から出題される。どの分野も単なる問題演習だけでなく、基礎の深い理解と自力で考え抜く力が必要。 |
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国語 | 「180字の長文自由記述問題」は「自由」とはいっても「条件」がある。それを「ヒント」として考える練習が必要。 |
社会 | まず大半を占める「基本的問題」を絶対に落とさないことが重要。「スピード」+「思考力・処理能力の高さ」が必須。 |
理科 | 4分野全てから出題される。小学生の理科単元の基礎知識を通じて、物事をしっかりと考える力が問われる。 |
国語の攻略ポイント
「小説」(あるいは「随筆」。2025年度は「小説」)と、「論説文」(あるいは「説明文」。本年度は「論説文」)、「総合的知識問題」、「漢字の読み書き」の各1題という出題形式が定着していたが、本年度は「総合的知識問題」が大問を外れて大問3題(今後も変更があり得るので要注意)。文章量は例年5000~6000字ほどだったが、近年は増加傾向で本年度は約7400字だった(昨年度は「小説」だけで約8900字もあったので要注意だ)。
設問形式は、「選択肢」(「空所補充」等あり)、「抜き出し」(本年度は未出)、「語句等記述」、「空所補充」、「説明記述」(例年5~7問。本年度は「自由考察論述」を含めて8問)など多種多様。解答数は35程度(本年度も35)。本校ならではの特色としては、何といっても「180~200字ほど」の「長文自由論述問題」の難解さだ(「創作」「感想」「考察」などといった内容。本年度は4年連続の「考察」で「180字以内」)。また、昨年度まで例年単独の大問として出題されていた「総合的知識問題」(「文法問題」を中心にしてあらゆる分野に及ぶ)もなかなか厄介だ(本年度は未出だったが、来年度以降も要配慮)。やはり、「長文自由論述」と「知識問題」(特に「文法」)とに対応するためには、個別の対策が必要となってくる。100点満点。試験時間は50分。
2025年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
---|---|---|---|
【大問一】 | 標準 | 24分 | ★ |
【大問二】 | 標準 | 24分 | ★ |
【大問三】 | やや難 | 2分 | ★ |
理科の攻略ポイント
例年通り、物理・化学・生物・地学4分野からの出題であった。標準レベルの問題が中心であるが、思考力・考察力・計算力が必要な出題も見られる。
また、記述問題が非常に多いのも例年通りであった。苦手単元を作ることなく、基本知識をしっかり固めた上で、その知識を活用するための問題演習や記述問題の演習にも重点を置いて学習して欲しい。
2025年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
---|---|---|---|
【大問1】生物分野 植物 | 易 | 8分 | ★ |
【大問2】物理分野 力のつり合い | 標準 | 7分 | ★ |
【大問3】化学分野 天然ガスについて | 標準 | 8分 | ★ |
【大問4】地学分野 星と星座 | 標準 | 7分 | ★ |
社会の攻略ポイント
「地理」「歴史」「公民」「時事」の全ての単元、そして、「考察問題」が出題される年度もある(本年度も4年連続で「考察問題」あり)。大問は2~4題、本年度は昨年度と同様で3題。
「地理」、「歴史」(「考察問題」の混在あり)、「公民」(「時事問題」の混在あり)。本年度の配点比率は、「歴史」4割半、「地理」4割弱、「公民」が1割半。全解答数は40~45ほど(本年度は42)。解答形式は、「リード文」や「会話文」、「説明文」に関連しての「選択肢」(「不適切」「組み合わせ」「整序」等あり)、「事項・地名等記述」(「漢字指定」などあり)、「説明記述」(かつては10問前後だったが、近年は減少していて、本年度は「考察論述」を含めて7問)などだ。難易度は原則的に「基礎・標準レベル」だが(本年度も同)、中には本校らしい「紛らわしい選択肢問題」などもあるので注意したい。出題内容は年度によって異なるが、「統計資料」は必ず問われる。いずれにしても、「スピード」+「思考力・処理能力の高さ」が必要となる。60点満点。試験時間は30分。
2025年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
---|---|---|---|
【大問1】 | 標準 | 9分 | ★ |
【大問2】 | 標準 | 17分 | ★ |
【大問3】 | 難 | 4分 |
算数の攻略ポイント
本校では、割合と比、速さ、平面図形、場合の数、数の性質に関する問題がよく出題されている。この他にも、立体図形などあらゆる分野から出題されているので、分野を限定した学習は好ましくない。
どの分野も、単なる問題演習だけでなく、基礎の深い理解と自力で考え抜く力が必要である。
2024年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
---|---|---|---|
【大問1】小問集合 | 標準 | 20分 | ★ |
【大問2】数の性質 | やや難 | 9分 | |
【大問3】時計算 | 標準 | 9分 | |
【大問4】立体図形 | やや難 | 10分 |
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学校 | フェリス女学院中学校 |
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偏差値 | 2024予測偏差値64(四谷大塚80%)・53(サピックス80%) |
併願校 |
東洋英和女学院中・慶應中等部・慶應湘南藤沢中・横浜共立中・鷗友学園女子中・洗足学園中・頌栄女子学院中・神奈川大附中が多く見られる。 *入試日程の変更にご注意ください |
合格者 | 合格最低点は非公表となっているが、問題の難易度からすると、事前の過去問対策では65%はクリアしたい。出身塾別で見ると、サピックスが多く、日能研・四谷大塚・早稲田アカデミーが続いている。リーダーズブレインの生徒も同様の塾生が多い。 |
進学実績 | 東大・東工大・一橋大を始めとした国立大に30%、早稲田大・慶應義塾大・上智大に90%以上、MARCHに100%以上が合格している。 |
その他 | 高校での募集を行わない完全中高一貫校。神奈川の女子御三家のひとつ。入試では、問題量・記述量ともに多くなっており、過去問対策が欠かせない。 |
基本情報 |
所在地 〒231-8660 神奈川県横浜市中区山手町178 最寄駅 JR「石川町駅」徒歩7分・みなとみらい線「元町駅」「中華街駅」徒歩10分 連絡先 ℡:045-641-0242 沿革 明治3年開校。 |
