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暁星中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2023年度「暁星中学校の理科」
攻略のための学習方法

暁星中学校理科の満点は75点、今年度の合格者平均点は51点で、昨年と同程度の難易度であった。幅広い知識を必要とする問題、思考力や計算力が求められる問題も含まれる。問題の形式としては、長めのリード文・図・表・グラフなどを読み取った上で答える問題が中心である。

合格に向けての学習法としては、まずは各分野の基本知識をまんべんなく身につけることが必須である。その上で、過去問を中心にレベルの高い問題を含めた問題演習をしっかり行うことが求められる

各分野における学習法は以下の通りである。

<分野毎の学習法>

生物分野

本年度は食物連鎖に関する出題で、アニサキスをテーマとしたユニークな内容の出題も含まれていた。ここ数年では、有酸素運動と無酸素運動、動物の大きさとつくり、植物の生殖、植物の補償点、人のからだの働きなどに関する出題が見られる。幅広い単元から出題されており、しっかりとした知識が求められる問題や問題・表・グラフの読み取りが重要な意味を持つ出題が見られる。学習法としては、植物・動物・人のからだの働き・食物連鎖など各単元の知識を早い段階で固め、観察結果や長めの問題文を読み取って解くタイプの問題演習にも時間をかけたい

地学分野

本年度は天体および大雨と自然災害に関する出題で、基本知識を問う問題が中心であった。近年では、気象、岩石、天体、プレートと地震等についについての出題が見られる。中でも、天体に関する出題頻度がやや高い。この分野を学習する上では、月・太陽・星の動きなど天体についての学習には特に力を入れて欲しい。「なぜそのように動いて見えるのか?」の理屈を理解した上で覚えて頂きたい。気象については、低気圧・高気圧・台風・風の吹き方・雲と雨・四季の天気の特徴など幅広く知識を身につけること。岩石や地震・火山についての基本的な知識も固めておきたい。

物理分野

本年は金属の性質・力のつり合い・電気回路・音と幅広い単元からの出題であった。ここ数年を見ると、力のつり合い(振り子・ばね・滑車など)と電気回路に関する出題が多く、光(凸レンズによる像など)・音に関する出題も見られる。他校ではあまり見られない凸レンズによる像に関する出題が過去複数回見られることには注意が必要で、本校受験者は対策が必要である。最も出題される可能性の高い力のつり合い(ふり子・滑車・輪軸・浮力・ばねなど)については、基本的な計算をしっかり練習して欲しい。電気・音などについても基本的性質を理解した上で問題演習を行って頂きたい。単なる頭の中だけでの丸覚えだけでなく、実際の演習や計算をしっかり行うことが大切である。

化学分野

本年度はこの分野からは出題されなかった。ここ数年では尿素の結晶、水溶液の性質、水の沸騰、ろうそくの燃焼などに関する出題が見られた。この分野の学習としては、気体や水溶液の性質、燃焼、物質の三態変化など基本知識を固めることが第一である。複雑な計算問題の出題はあまり出題されていないが、基本的な計算問題の演習はしっかり行って欲しい。

秋以降に実施される模試は、合格可能性の判定だけに注目するのではなく、苦手単元を見極めるチャンスとして考えて頂きたい。特に間違えの多かった単元においては、その問題だけの解きなおしではなく、これまで使ってきたテキストや問題集を活用して「基本」の洗い直しをすることも必要である。模試の結果の分析やその後の対策については、家庭教師を有効に活用して頂きたい。

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2023年度「暁星中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問数は5、小問数は30程度で75点満点、試験時間は40分であった。出題形式は、適語を答える問題、記号選択問題の他に、計算問題、記述問題も含まれている。

問題数がやや多く、問題文の読み取りや記述・計算にかかる時間を考えると、40分という試験時間は長くはない。できる問題から解答欄をてきぱきと埋めていく姿勢が求められる。

【大問1】生物 食物連鎖・アニサキスについて

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分

(1) 「光合成」と「食物連鎖」について書かれた文章への適語補充問題。

(2) アマガエルがモンシロチョウの幼虫を食べ、シマヘビはアマガエルを食べる。

(3) 顕微鏡の使い方について、操作を順番に並べる問題。

(4) 図の中の矢印を見ると、オキアミはアニサキスを食べている。

(5) 寄生の関係を選択する問題。ヤドリギはブナに寄生する。

(6) アニサキスの調理方法についての選択問題で、問題文に書かれてある内容が大きなヒントになる。「かつては・・・・冷凍して運んでいた」より、冷凍すること食中毒予防の1つであることがわかる。また、「アニサキスは胃酸などにも耐え」より、酢でしめて食べることは食中毒予防になっていない。

(7) 記述問題。問題中の図が大きなヒントになる。クジラの個体数が増えると、クジラのフンと一緒に排出されるアニサキスの卵も増える。

 

前半は食物連鎖および顕微鏡の使い方についての出題。後半は食物連鎖に関連したアニサキスについての出題。食中毒予防の調理法などユニークな内容の問いも見られるが、問題文や図の理解が大きなポイントになる。

【大問2】地学 天体

  • 難度:
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

(1) 「夏」の大三角はわし座の「アルタイル」、こと座の「ベガ」、白鳥座の「デネブ」。

(2) 地球の自転により星の日周運動が、公転により年周運動が起こる。

(3) 惑星に関する表より、火星より外側の木星・土星・天王星・海王星は地球より大きい。「1つまたは2つ」の選択問題だが、選択するのは1つのみ。

(4) 記述問題。水星・金星・地球・火星の地球型惑星は岩石でできている。一方木星・土星・天王星・海王星の木星型惑星は主に気体でできている。密度を比較すると、地球型惑星は5g/㎤程度、木星型惑星は1g/㎤程度である。

 

天体についての出題。(3)までは基本的な知識問題で確実に正答したい。(4)の記述問題は知識問題でもあるが、表を読み取ることで解答可能。

【大問3】地学大雨と自然災害

  • 難度:標準
  • 時間配分:4分
  • ★必答問題

(1) 海水が「蒸発」し上昇すると上空で水滴や氷の粒である「雲」となる。また、地球温暖化が進むと、大雨となる可能性は「高」くなると考えられる。

(2) 自然災害に関する選択問題で、正しくないものを選ぶことに注意が必要。関東平野関東ローム層と言われる堆積岩の層でできており流紋岩層ではない。

東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)は太平洋プレートと北アメリカプレートの境界で起こった。

 

大雨と自然災害についての出題で、いずれも知識問題。プレートの名称とその位置関係は資料集等で確認すること。

【大問4】物理 金属の性質

  • 難度:標準
  • 時間配分:10
  • ★必答問題

(1) 銀色以外の色の金属を選択する問題。銅と金が該当する。

(2) 五円硬貨、十円硬貨共通の材質は「銅」。

(3) 塩酸にも水酸化ナトリウム水溶液にも溶けることから「アルミニウム」。

(4) 鎌倉・奈良の大仏の材料は「銅」。

(5) 常温で液体の金属は「水銀」。以前は体温計に使われていた。

(6) 身近にある合金の例を挙げる問題。「ステンレス」「はんだ」など。

(7) 鉄道のレールは「鉄」でできている。

(8) 記述問題。線路のつなぎ目にある程度のすき間を作り、気温による伸縮対策を行っている。

(9) 記述問題。見た目が似ているので本物の金と間違われたと考えられる。

(10) 計算問題で考え方の記述問題。銅の密度が9.0g/㎤、鉛の密度が11.4g/㎤、合金の密度が10.8g/㎤なので、10.8-9.0:11.4-10.8=3:1より逆比を取って、銅と鉛の比は1:3。

 

金属についての出題。知識問題が中心だが、やや細かい知識を要求する問題も見られる。(9)の記述問題は当たり前の解答だがやや迷う。(10)はいくつかの解法が考えられるが、面積図やてんびん図を描いて比で処理するのが最も簡単であろう。

【大問5】物理 力のつり合い・電気回路・音

  • 難度:やや難
  • 時間配分:12分

(1) グラフより、ばねの自然長は20cm。

(2) ばねの「伸び」は「おもりの重さ」と比例している。ばねの「長さ」ではないことに注意。

(3) (100+20)÷2の60gがばねにかかる。グラフより、このばねは50gで10cm、5gで1cm伸びるので、60gでは12cm伸びる。20+12 より32cm。

(4) 豆電球の明るさに関する問題で、レベル難。乾電池を直列に増やすと回路に流れる電流が増えて豆電球Bは明るくなる。乾電池を並列に増やしても豆電球Cを回路から外すと、豆電球Bにも電気は流れなくなる。

豆電球Bに流れる電流を調べると、電池1個に豆電球1個をつないだときに流れる電流を1とすると、豆電球Dをソケットから外すと1/3、豆電球Dに直列に豆電球1個を増やすと1/4、豆電球Dに並列に豆電球を1個増やすと1/7となる。

(5) ハンマーが弦を強く叩くと、弦の振幅が大きくなり、音の大きさは大きくなる。

(6) ダンバーペダルを踏んでいると弦がダンバーから離れているので、音が長く続く。

(7) 最も細い弦で最も短くなるように指で押さえると、一番高い音になる。

 

(1)(3)はばねの伸びを中心とした力のつり合いの計算問題。滑車の重さを考慮する点ではややレベルの高い内容。(4)は豆電球の明るさに関する問題で難問。(5)(6)はピアノとギターの仕組みをテーマとしたユニークな内容で音に関する出題。

攻略のポイント

物理分野から2題、地学分野から2題、生物分野から1題の出題で、化学分野からの出題はなかった。本校の理科の出題では毎年ユニークな内容をテーマにした出題が見られる。今年も「アニサキス」や「楽器の仕組み」をテーマにした出題が見られた。

知識だけで解ける問題も意外と多く、思考力や計算を必要とすると問題がバランスよく配分されている。また、問題の中にヒントが隠されている問題も見られ、問題文や図の読み取りが大切になる。テスト時間は40分と十分あるので、問題の読み取り・理解をしっかり行うことを意識して欲しい

学習を進める上では、基本知識の習得を夏休みまでを目途に行い、秋以降は過去問またはそれと同傾向の問題演習をしっかり行って欲しい。演習に使う問題の選択については、家庭教師などに相談して欲しい。

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