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暁星中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2018年度「暁星中学校の算数」
攻略のための学習方法

暁星中学は、2月3日に入試を限定し、以前から多くの受験生を集めてきた都心部にある名門校であり、受験機会を複数に増やす学校が多い中、1日御三家などとともに孤高を保っている中学受験の老舗校である。

算数の問題もまた、少ない分量ながら高い質を持ち、第一志望とする受験生たちに3日目にして高い壁を築いてきた。今もなおその存在は顕在だ。
公開模試のような、「計算問題→一行問題→標準問題→応用問題」という形式になっている入試問題は多く存在し、むしろ主流となっている。受験生もまた安心してはじめの問題から解いていき、応用問題で限界に達したときにはじめに戻って復習していけばよい。
これが暁星中学では通用しない。
当校の場合は「応用問題」のみの構成になっているからだ。
こういう形式をした入試問題は受験生にとっては恐怖である。なぜなら、1問も解けないのではないかという心配がつきまとうからだ。
実際、初めて暁星中の問題に触れたときは「なんだ、これ?」と思ったことだろう。いつものように、計算問題でウォーミングアップも出来なければ、懐かしささえ漂う典型題だらけの一行問題もない。割合や規則性・平面図形の応用問題が「どうぞ解いてみて下さい」と意地悪な顔をして待っているだけだ。
まずは、この構成に慣れていきたい。
いつものようにあせって問題にかかる必要はない。1問あたり10分程度の時間は与えられている。また、7割も8割も解ける必要もない。5割程度あてられれば十分勝負になる(平成29・30年度)。まずは楽観的に。
そのように前向きに考えて、テスト問題を呑んでかかれるようになろう。
精神的に余裕が持てれば、一寸見には解けそうもない問題の中にも、解けそうな設問も発見していけるはずだ。また、自分には解けそうもないなと判断できる時間もある。解ける問題だけを解いていけばよい。

さてここからのポイントは、解ける問題が半数程度あるかどうかだ。
いわゆる難問の壁を越えるのは容易なことではない。
公開模試によって差異はあるが、偏差値60くらいまでの生徒は難問を解いてその偏差値を維持しているのではなくて、標準問題をそつなく解いての結果である。
算数の偏差値が70を超えて初めて難問が解けていると言えよう。
しかし現実にはそこまでの得点は取れるものではない。
ではどのように対処すればよいか。
手元にある問題集などで、例題としてあるいは問題として出されている中の難問と書かれている問題に注目したい
暁星中の問題は、難問ではあるが独創的なものではない。どちらかというと、テキストや問題集などで触れながらも、難しくてできない−結局模範解答を見て答え合わせだけをした、というレベルの問題から出されている。本年度の【大問】1・2・3などが典型的な例だ。
まずそういった問題をもう一度点検し、復習して、自分のものにするところから始めてみよう。また、公開模試などで、後半、時間が足りなくて手が出せなかった問題も多くあるだろう。それらの問題もまた、この機会に点検→復習→定着を心がけてみよう。必ずそれらの問題の中から出題されると念じながら…

算数のテクニックをいくつか挙げておく。
図形に関しては、補助線を引いて求める問題への対応ができるように、与えられた図から別の図(展開図から見取り図、投影図から見取り図など)が書けるようにしておこう

文章題に関しては、線分図・面積図だけではなくて、分らないものを①と置いて、式を立てて解けるようにしておくことも必要である。倍数算や年令算・比の応用問題でよく用いられる解き方だ。また、式を立てた後、ちゃんと式の展開が出来るように計算力もつけておかなければならない。小学生の場合、式は立てられても、式を展開する段階で間違えることがよくある。ここもしっかりとフォローしておこう。

後は難問への耐性だ。問題を見た瞬間、パニックになってしまってもいい。もう一度読み直して文意をよく理解し、自分が取り得る最善の解き方を用いてていねいに問題を解いていこう。ねばり強く。
過去問も手に入るものはすべてこなしておき、暁星の問題レベルによくなれること。最後は…算数の力次第だ。
基本の上に応用力を積み重ね、十分な対策がなされれば、翌年の暁星中学入試において、よい結果がもたらされるに違いない。

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2018年度「暁星中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

50分で大問が5、小問が12。すべての問題に計算欄がある,いわゆる「記述」形式だ。
時間に対して分量は適切なものであり,式や計算式を書いても時間不足になることはないだろう。
本年度の特徴としては、大問によって難易の差が大きかったことがある。平易な大問を短時間でこなすことによって、難度の高い大問には十分に時間をかけられたはずだ。

【大問1】平面図形(角度)

  • 難度:
  • 時間配分:3分
  • ★必答問題

例年1問目には平面図形の大問が登場することが多いが、今回は実に平易な出題だった。

(1)は言うまでもないことことだが、(2)も補助線による図形の分割によって正解がすんなりと導けたことだろう。

【大問2】速さのグラフ

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分

問題文は長く、条件は細かく、グラフも複雑である。【大問1】とのギャップの差が大きいが、そもそも暁星の算数と言えばこちらの問題を指すのが適切だろう。ダイヤグラムと言うだけでなく、最後に「通過算」のエキスも混入されており、解きがいのある問題に仕上がっている。

(1)では、グラフを読み解いていく。と、はじめの2分で普通列車はB駅に着き0.5分停車、次に急行列車との距離が5000mになったところで急行列車と向かい合う形となり、両車の距離が0になるところで普通列車はC駅に着き(与えられた条件より)0.5分停車。この0.5分停車に注目!この0.5分間は普通列車は止まっているが急行列車は単独で走っている。その距離は700m。このことから、急行列車は0.5分で700m走る速さであることがわかる。

(2)B駅までの距離1800mを2分で走る普通列車の速さと遅くなった速さを求めた上で、両列車の距離が5000mになったときの時間・0mになったときの時間を求めることによって、(2)の問いに答えを与えることが出来る。ここまで解けていれば合格点を上げられる。

(3)は思わずだまされてしまう設問で、問題文に書いてある「列車の長さ」のことが初めて生かされることになる。急行列車はD駅からA駅までを6分(なぜ6分になるかは(2)まで解けるとわかる)で走るので(1)の答えをかけるとなぜかグラフの数値(8300)と合わない。これはつまり、グラフの8300というのはAD間の距離ではなくて、A・D駅に止まっている両列車の距離なのだ。したがって、列車の長さ分を加味しないと実際の駅間は求まらない。そして普通列車も実際の駅間を走るのであるから、正しい距離を求めておいた速さで割って答えを求めることになる。

大変に面白い設問であり大問としての評価は高いものの、生徒には(2)までの正解を義務づけておきたい。

【大問3】ニュートン算

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

今度は一転してニュートン算だが、問題のスタイルは典型題に近く、よほどニュートン算を苦手としていない限り正解は出せたのではあるまいか。

(2)の「つるかめ算」にしても、珍しい出題ではあるまい。
ここは【大問1】同様、きっちり正解を出して次の問題に進みたい

【大問4】速さと比

  • 難度:やや難
  • 時間配分:8分

2つめの「速さ」の問題はダイヤグラムではなくて比を使って解く問題になっている。
問題文の解釈が複数考えられ腑に落ちないところはあるもののA・Bなどの生徒間の距離を1とおいて、(1)は速さの和と差から正解を求め、(2)(1)で求めた数値を使えば答えることが出来るだろう。
問題文をうまく読めないと正解できないので、苦戦もやむを得ないかもしれない。

【大問5】規則性…N進法

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分

ここに至るも時間は十分にあると思うので、「周期算」「N進法」どちらの解き方を使っても(2)までは解いて正解できると考えられる。
合理的なのは「N進法」を用いた解法。数列Aは0から6までの数字を使うので7進法、数列Bは0から8までの数字を使うので9進法とおいて考えると、

(1)は10進数の「52」を7進数にすれば良いので「7×5+1×2」より37、
(2)は10進数の「520」を9進数にすれば良いので「9×9×5+9×2+1×0」より423
となる。
(3)ではN進法の考え方等式を立てて解いていくのだが、ここも(2)まで解けていれば十分に満足できる。

攻略のポイント

テスト時間は50分で100点満点。

本年度の合格点は42~45点とぐんと下がった昨年度よりもさらに5点程度低くなった。
これは平成25・26年度ごろのレベルであり、一時期平易化した算数(平成27・28年度)が数年前、というより本来の「難しい暁星算数」に戻ったかのようだ。しかしこの傾向はまだ2年しか続けおらず、来年度も継続するかはわからない。年度によって難易度の幅が大きくなる点には注意しておこう。

本年度は【大問1】【大問3】が格別に解きやすくここは全問正解、あとは【大問2】(1)(2)【大問5】(1)(2)あたりが標準的な問題になっているのでここで得点を重ねたい。

内容としては、平面図形、割合と比、速さの問題,数の性質など、入試に頻出の内容が大半を占めている。標準的な問題の習得に満足せず、難問にも挑戦して、暁星の算数で合格点が取れるように頑張ろう。

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