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暁星中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2021年度「暁星中学校の算数」
攻略のための学習方法

暁星中学は、以前から多くの受験生を集めてきた都心部にある名門校であり、2月3日に入試日を置き、1日御三家などとともに孤高を保っている中学受験の老舗校であった。その暁星が2月2日・3日と試験日を増やしてきたことで、今後どのような変化がもたらされることになるのか、楽しみなところである。

算数の問題もまた、少ない分量ながら高い質を持ち、第一志望とする受験生たちに高い壁を築いてきた。今もなおその存在は顕在だ。
公開模試のような、「計算問題→一行問題→標準問題→応用問題」という形式になっている入試問題は多く存在し、むしろ主流となっている。受験生もまた安心してはじめの問題から解いていき、応用問題で限界に達したときにはじめに戻って復習していけばよい。
これが暁星中学では通用しない。
当校の場合は「応用問題」のみの構成になっているからだ。
こういう形式をした入試問題は受験生にとっては恐怖である。なぜなら、1問も解けないのではないかという心配がつきまとうからだ。
実際、初めて暁星中の問題に触れたときは「なんだ、これ?」と思ったことだろう。いつものように、計算問題でウォーミングアップも出来なければ、懐かしささえ漂う典型題だらけの一行問題もない。割合や規則性・平面図形の応用問題が「どうぞ解いてみて下さい」と意地悪な顔をして待っているだけだ。
まずは、この構成に慣れていきたい。
いつものようにあせって問題にかかる必要はない。1問あたり10分程度の時間は与えられている。また、7割も8割も解ける必要もない。5割程度あてられれば十分勝負になる(平成29・30年度)。ただし、本年度第1回(2021年)では受験者平均が76点、合格者平均は89点と空前の高さになったように平均点同様問題の難度は安定しない。そのように前向きに考えて、テスト問題を呑んでかかれるようになろう。
精神的に余裕が持てれば、一寸見には解けそうもない問題の中にも、解けそうな設問も発見していけるはずだ。また、自分には解けそうもないなと判断できる時間もある。解ける問題だけを解いていけばよい。

さてここからのポイントは、解ける問題が半数程度あるかどうかだ。
いわゆる難問の壁を越えるのは容易なことではない。
公開模試によって差異はあるが、偏差値60くらいまでの生徒は難問を解いてその偏差値を維持しているのではなくて、標準問題をそつなく解いての結果である。
算数の偏差値が70を超えて初めて難問が解けていると言えよう。
しかし現実にはそこまでの得点は取れるものではない。
ではどのように対処すればよいか。
手元にある問題集などで、例題としてあるいは問題として出されている中の難問と書かれている問題に注目したい。
暁星中の問題は、難問ではあるが独創的なものではない。どちらかというと、テキストや問題集などで触れながらも、難しくてできない−結局模範解答を見て答え合わせだけをした、というレベルの問題から出されている。昨年度(2019年)の【大問1】(1)・【大問4】(1)・【大問5】(1)などが典型的な例だ。
まずそういった問題をもう一度点検し、復習して、自分のものにするところから始めてみよう。また、公開模試などで、後半、時間が足りなくて手が出せなかった問題も多くあるだろう。それらの問題もまた、この機会に点検→復習→定着を心がけてみよう。必ずそれらの問題の中から出題されると念じながら…

算数のテクニックをいくつか挙げておく。
図形に関しては、補助線を引いて求める問題への対応ができるように、与えられた図から別の図(展開図から見取り図、投影図から見取り図など)が書けるようにしておこう。
文章題に関しては、線分図・面積図だけではなくて、分らないものを①と置いて、式を立てて解けるようにしておくことも必要である。倍数算や年令算・比の応用問題でよく用いられる解き方だ。また、式を立てた後、ちゃんと式の展開が出来るように計算力もつけておかなければならない。小学生の場合、式は立てられても、式を展開する段階で間違えることがよくある。ここもしっかりとフォローしておこう。
後は難問への耐性だ。問題を見た瞬間、パニックになってしまってもいい。もう一度読み直して文意をよく理解し、自分が取り得る最善の解き方を用いてていねいに問題を解いていこう。ねばり強く。
過去問も手に入るものはすべてこなしておき、暁星の問題レベルによくなれること。最後は…算数の力次第だ。
基本の上に応用力を積み重ね、十分な対策がなされれば、翌年の暁星中学入試において、よい結果がもたらされるに違いない。

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2021年度「暁星中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

50分で大問が5、小問が11すべての問題に計算欄がある,いわゆる「記述」形式だ。
時間に対して分量は適切なものであり,式や計算式を書いても時間不足になることはないだろう。
本年度の特徴としては、【大問1】から【大問5】まで問題傾向に沿った出題はされたもののこの6年間では最も取り組みやすい水準であり、時間にもかなりの余裕が持てたと考えられる。後半になっても大問の難易度は上がらない傾向は2年間続いている。来年度は反動で問題の難度が若干上がるものと予測される(第1回入試)。

【大問1】平面図形(円とおうぎ形の面積)

  • 難度:
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

例年1問目には平面図形の大問が登場することが多く、昨年度同様本年度もその傾向通り円またはおうぎ形に内接する正方形を使っての面積に関する問題が出された。ただし、その中では最も平易なレベルのものであった。

(1)は何度も解いたことのあるだろう典型的な出題で、共通する面積を加えることで「2つの部分の面積の差」を求めやすくするもの。
(2)はさらに既視感のある問題で、やはり共通する面積を加えて四分円と台形の面積が等しくなることを使って解く問題。
正解必須。
さすがにこのあたりがこのジャンルの問題の「底」だと思われるが…

【大問2】平均算

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

面積図などを用いて解く平均算の問題であることと、問題文を最後までしっかり読むことで最初のアプローチを誤らないようにする、ということで「標準」レベルの問題としたが、そこさえ引っかからなければこれもまた「易」レベルの難易度と言ってもおかしくはない。

(1)を解くためには問題文の後半にある数値を使う。補習を受けた生徒とそうでない生徒の数はすべわかるので、平均の面積図から逆比をとり、基準点を求めれば良い。
(2)では(1)で求めた基準点を使い、今度は男女の比を平面の面積図から再度逆比を用いて求めれば良い。
もう少しレベルを上げても受験生たちは解けると思われるが。

【大問3】仕事算

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

ここのところ3年連続して【大問3】にはニュートン算が登場した。本年度は分野は同じである仕事算だがこちらもまた限りなく「易」に近い「標準」。(2)であることを思いつけるかだけがポイント。

(1)ではA+B+C、A+Bの仕事量の比を逆比からいともたやすく求められるのでC1人の仕事量もいともたやすく求めることが出来る。
(2)は、すわ「つるかめ算」?と思いかけるが、Aはずっと仕事をやっているもののCは10分遅れて仕事を始めることから、全体の仕事量からCの仕事量をひくことでAの仕事量が求められ…という流れ。答えがハンパになるところだけが生徒を惑わせるか?

【大問4】速さのグラフ

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分

【大問4】に「速さのグラフ」というのも定番である。昨年度もそうだった。(1)などは「易」の最たるもの、(3)の存在感のみから「標準」と認定された。
問題自体は旅人算にダイヤグラムをかけ合わせたものなので、いくらでもレベルを上げられそうではあるが二人の速さなども容易に求まるし、グラフを読み間違えなければ複雑なところはまるでない。

(1)は夢のように易しい問いかけである。
(2)では、A君がバッグの中を調べている途中でお父さんがA君を追いかけ始めていることが分かれば答えまでたどりつける。500mからお父さん2分ぶんの距離を引き算して、あとはその距離を速さの和で割るという典型的な旅人算の考え方。
(3)だけは注意したいところだ。お父さんと出会った位置、そこから学校までかかる時間・速さなどを慎重に使って家から学校までの距離をていねいに求めたい。本年度のテストでは、この(3)が最も難易度の高い設問だった。

【大問5】場合の数

  • 難度:
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

最後の大問は調べて求める問題で、受験生の苦手とする分野かと思われるが、作業がシンプル過ぎて「易」判定に…

(1)は理由を答える問題で記述式なので答え方が不十分だと減点されるおそれがある。
(2)(1)を発展させた問題だが3と5の最小公倍数あたりまで調べていけば良いのでラストの設問としては物足りない。

攻略のポイント

テスト時間は50分で100点満点
本年度の合格者平均点は「89点」(昨年度69点)とあまり見かけないような高い平均点であり、満点の生徒も多数出たのではないかと思われる。平成27・28年度の水準(合格者平均点が70点台)に戻ったようである。ただし2回目(2月3日実施)の受験者平均点は39点と低いので、試験日によって問題難度の差異は見られるようである。
合格偏差値はあまり変化がないのに、これだけ問題の難度が大幅にアップ・ダウンするという学校は珍しい。
本年度はすべて易~標準問題レベルの出題であったので算数において満点も可能だったと思われる。ただ学校対策を考えた場合には、一昨年度までの難易度の高い問題への対応も十分に心がけておかなくてはならない。重要な分野は前に挙げてあるので総力を持って取り組むことを望みたい。

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