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立教女学院中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2019年度「立教女学院中学校の算数」
攻略のための学習方法

[正確さとスピード]

45分の時間の中で、中程度レベル以上の問いを20問はこなさなければならない。また、本年度のように突然分量が増え、25問になることもある
しかも、60%程度、年度によっては70%の正答率が要求される。つまり、スピードも正確さも要求されるというわけだ
かつてはテスト時間が40分で同量をこなしていたわけだから、それに比べればいくぶん楽になったが、相変わらず厳しいと言える。
しかも、前半の得点源、一行問題がいわゆる「典型的な問題」に見えないことが多い。
解いてみれば「いつもの問題」であっても、一見その姿がわかりにくくなっている。それを試験会場で解きほぐしていかなければならないわけだから、よほどの準備が必要であることが分かる。
正しく解くことは当たり前という前提のもと、ここでは解くスピードについてまとめた。
問題を解く速さを先天的なものと思ってはいないだろうか?性格がせっかちだから急いで解こうとする、おだやかなのでのんびり解いてしまう、というような。
これは違う。
解くスピードは各自が作り上げていけるものであり、作り上げなくてはいけないものなのだ。
つまり、自覚的に、問題を解く時間をコントロールして欲しいということだ
また、速さと正確さは相反しない。算数が得意な生徒は、速く、しかも正確だ。

[解き方のムダをなくす]

さて、2分で1問をこなしていくにはどうすればよいか。
ある問題を解く場合、解き方が複数あったとしよう。そのとき、できるだけムダのない解き方を身につけてもらいたい。
例として、「角度の問題」を挙げてみる。内角を1つ1つ求めて答えを出した。正しい答えだった。しかし先生は外角の定理を用いて一行で答えを出した。いや、合っていたんだからいいんじゃないか、では終わらせない。
もう一つ、「表面積を求める問題」。円周率の計算を3つも4つもやって、ようやく答えを出した。所要時間15分。「努力のたまもの!しかも正解!」。しかし、先生は分配法則を使って式をまとめ、円周率の計算を1回だけ使ってさらっと答えを出した。ここも、でも解けたんだからいいじゃないか、では終わらせない。
いつもの勉強の中でムダのない解き方に関心を持ち、それを身につけるための努力をおしまない姿勢が必要なのである
同じ正解であっても、要する時間がそのまま合否に関係してくると言うことを肝に銘じよう。
ただ解いて答えが合っていればよいという段階は早く脱しよう。解き方にこだわりたい。

[スピード練習をする]

教材などの一行問題を「1問1分、10問を10分で解く」と目標を定めて、解く時間を作ろう
はじめのうちは間に合わなくても、だんだんと速さが増してくるものだ。マイペースなどというのんびりムードでは、いつまでたっても速く解くことはできない。
ただし、解き方が雑になったり、正答率が下がってしまっては意味がない。あくまでも全問正解を目指す。

[見直しをしない]

立教女学院の場合、算数のテストにおいては、まず見直しをしている時間はほとんどないと考えておいて良い
つまり、一発で正解を出さないといけない。したがって、スピード練習ともかぶるが、普段から「見直しをしない」練習をする必要がある。
これは、見直しという作業を軽んじてよい、と言っているわけではない。
「あとで見直しをすればいいや」という安直な気持ちが、安直なミスを招きやすいのは確か。したがって、やり直しのきかない状況を普段から作り、その中で解くことになれておくこと、と考えてもらえれば納得いくことと思う。
「今日は、(算数の問題を解く際)時間内に終わっても見直さないでおこう」というように心に決めて取り組んでみよう
公開模試などでも、「今日は見直しをしない(回)」を作ってもよいだろう。

[過去問演習]

過去問に取りかかるのは、上記の心構えのもと、秋頃からでよい。
1回目は、時間との戦いになる。まず間に合わないのが普通であり、がっかりすることはない。問題が持つ質・量を身を以て浴び、覚えること。2回目は、多少余裕が持てているはず。時間配分に注意しながらスマートな答案を心がけること。
3回目は、受験直前に解いてみて、合格できる力を確認してから本番に臨もう。
以上、立教女学院に合格するための学習法をまとめると、
・過去問を解きながら本校の時間配分をしっかりと把握し、時間内に合格点がとれるよう準備する
・苦手な範囲は作らず、どの内容においても中レベルの問題までは対応できるよう仕上げる
・タフな精神力を持って最後まで合格を目指す
となる。

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2019年度「立教女学院中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

45分で大問が4、解答らんが27。ここ2年間続いた難度の高いテストから本年度は一転、ここ5年間では(最も合格者平均点が高かった)2016年度以上に平均点が高く、問題が全般に平易な年になった。ここ3年間の合格者平均点の推移は「61.8→50.6→71.1」(90点満点)と一目瞭然だ。よって、本年度に限れば問題は標準的なものがほとんどで、時間にも余裕を持って取り組めたことと思われる。しかしそれはテストが終わってからわかることであり、例年通りの難易度を持つテストの場合、ある程度のスピードを持って中レベルの問題をそつなくこなしていけなければ時間不足に陥ることもある。「時間配分目安」を参考にその時間内で解けるようにスピードアップを図ろう

【大問1】計算と小問

  • 難度:標準
  • 時間配分:20分
  • ★必答問題

本年度もまた水準の高い計算・一行問題が並ぶものと思いきや、いざ問題に取り組んでみると意外と簡単に解ける問題が多かった。ざっくりした印象で言うと「見た目は強面(こわもて)だが中身はやさしい人」的な問題がほとんどで、20分という時間内で全問正解または1問失点程度にとどめたい。
(1)・(2)は整数・小数・分数の混合四則計算問題だが解説を要するところはあるまい。
(3)は「来た!」と瞬間思ってしまう強面(こわもて)ぶりだが、はじめにある(142857×7)をしっかり計算できればあまり工夫は要らずに解けてしまうもの。中身はやさしい。
(4)は「集合算」の基本問題で、間違える理由は見当たらない。
(5)の食塩水の問題もかなり基本的なもので、「次に~」からの展開では混ぜたあとの濃さが①の2分の1になるのでは面積図も要らない。
(6)の内容には割合と比は、こみいった条件が並べ立てられているので「ついに来たか!」と構えてしまうも何も来ない。基礎的な比例配分(「200人を2:1:1に分けるだけ」&「5人が3:4の比の差1にあたる」)だけで解けてしまう。

(7)は本年度【大問1】の中で唯一標準レベルを上回る設問と言える。それでも、例年の【大問1】に組み込まれれば霞んで見えなくなってしまうレベル。定価を①とおいて式を立てて解くのが一般的なやりかたで、商品の個数の逆比を使って解くという方法もある。ここはチェックしたい問題だ。

(8)は「見た目は整数問題、実は単なる和差算」という本年度【大問1】を代表するような設問で、みかんとりんごの個数はそれぞれに和差算をしかければ求まるようになっている。
(9)はこれは読んですぐ「ニュートン算」とわかる問題で中身もニュートン算ではあるものの、その中ではいわゆる基礎的なもの。わからない数値は「受付する人数」だけでそれもすぐに求まってしまう。②の答えは計算していくと割り切れない数値にはなるものの仕事算関係にはよくあること。すぐさま切り上げた整数値を答えに出来るだろう。

 

【大問2】速さの問題

  • 難度:やや難
  • 時間配分:8分

2年続けて【大問2】には「旅人算」が選ばれた。両年ともそれほど難易度は高くなく、本年度の問題で言えば、難易度は(1)が「易」、(2)が「易」、(3)が「標準」、(4)が「難」というところで、(3)までは確実に正解しておきたい。なぜ(4)だけ難易度が跳ね上がるのかは後ほど。
(1)(2)は「立教女学院」の「速さ」の問題とは思えないレベルで、瞬殺したい設問。
(3)も「易」に近い難易度で、5000mをCさんが何分かかるか求めれば残りの距離をBさんが歩く時間が出るのでそうまようもこともあるまい。
「問題」は(4)。この場合の「問題」とは「クエスチョン」ではなく「トラブル」に近いもの。受験日当日、受験生たちは大変に困惑したことだろう。
BさんがAさんに追いついた時を基準にしてそこからCさんまで距離を求めると(340+250)×10=5900(m)である。そこから、8400mのうち残った2500m(8400-5900)をAさんとCさんは同じ時間で移動したことになる。したがって、この距離2500mを2人の速さの和で割れば、その時間が求まり、そこからAが移動した距離(=Bが移動した距離)を出してBの速さで割れば…と解法は進んでいくはずなのだが、肝心の「2500÷速さの和」がまるで割り切れないではないか!?「速さの問題」なので分母が3になるような答えはしばしば見られるもののこのあとこの割り切れない時間にAの速さをかけ、さらにBの速さ(340m/分)で割るという作業が待っている。この一連の作業はまったく正しいのだがそこから導かれる正解を見る限りとても正解として解答欄に書く自信はなく、途中で作業を放棄してしまった受験生も少なくなかったのではないか、と想像される。(1)~(3)までの解きやすさから一転してこの複雑怪奇な正解になることから導き出せる予想は「出題者が問題文の中の数値をまちがえたもの」と思うしかない。もちろん、「ちゃんと解き方が正しければ答えがスゴイ分数になっても平気のはずだ」と言われてしまえばその通りなのだが執筆者はこのような逸脱したような数値を答えとすることには感心しない。せめて「答えは小数第一位を四捨五入して答えなさい」といった配慮が必要だったのではないか。解き方が正しいと思いながら答えがへんてこりんなあまり何回も筆算をくり返した生徒がいたとしたら、またもしその作業によって後半の問題に取り組む時間を失ってしまったとしたらそれは不幸である。

【大問3】数の問題

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

(3)よく問題集やテキストで見かけたであろう、「操作」にしたがって設問に答えていくという非常に基本的な問題である。(2)は作業が長くなるものの難しい計算もない。
(3)の、はじめの整数を求める問題もよく設問として準備されるものだがその中では最も簡単な部類に入る。こういった問題では1つ作業をもどすたびに「枝分かれ」式に範囲が広がっていくことがほとんどなのに、ここでは最後に2つにわかれるだけ。つまり、最小と最大の整数しか求まらないので間違えようがなく、設問の内容が問題の特性を活かせていない。

【大問4】和と差の文章題

  • 難度:標準
  • 時間配分:9分

硬貨の両替を使った問題はたびたび見かけるものの、後半の設問が少し考えさせるものになっていて本年度ではもっとも良問となっている。
ただし(1)~(3)①までは平易なレベルであり確実に正解しておきたい。
(3)②③が点差のつく設問になっている。とはいうものの、例年出題される「調べる問題」に比べるとそれほどの難度ではない。

攻略のポイント

テスト時間45分で90点満点、合格者平均点は71.14点(79%)ということで、目標点を75点とすればよい。

本年度の問題では【大問1】(7)【大問2】(4)【大問4】(3)②③しか難問が見当たらず、この4問以外はすべて正解できるように腕を磨きたい。また、問題がこれからも易しいまま移行するとは思えないので、2015年度・2018年度のように「超難」の年の問題や、2017年度のような「難」の年、そして2016年度・本年度のような「標準」の年それぞれのレベルに対応できるよう対策を十分に施しておこう
最後に例年通りではあるが、立女算数を攻略するためのポイントとして
・過去問に多く触れ,立女独特のスピードを要求される問題になれる。

・そのかたわら典型的標準問題の解法を1問でも多く身につける。

・前半に時間を要する問いが出るときがあるので、時間配分に気をつけてテストの終わりまで手が届くよう心がける。

・時には合格ラインに直接結びつくことはない難易度の高い問題にあたって免疫をつけておく。

をあげておきたい。

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