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立教女学院中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2020年度「立教女学院中学校の算数」
攻略のための学習方法

[正確さとスピード]

45分の時間の中で、中程度レベル以上の問いを20問はこなさなければならない。また、本年度のように突然分量が増え、25問になることもある
しかも、60%程度、年度によっては70%の正答率が要求される。つまり、スピードも正確さも要求されるというわけだ
かつてはテスト時間が40分で同量をこなしていたわけだから、それに比べればいくぶん楽になったが、相変わらず厳しいと言える。
しかも、前半の得点源、一行問題がいわゆる「典型的な問題」に見えないことが多い。
解いてみれば「いつもの問題」であっても、一見その姿がわかりにくくなっている。それを試験会場で解きほぐしていかなければならないわけだから、よほどの準備が必要であることが分かる。
正しく解くことは当たり前という前提のもと、ここでは解くスピードについてまとめた。
問題を解く速さを先天的なものと思ってはいないだろうか?性格がせっかちだから急いで解こうとする、おだやかなのでのんびり解いてしまう、というような。
これは違う。
解くスピードは各自が作り上げていけるものであり、作り上げなくてはいけないものなのだ。
つまり、自覚的に、問題を解く時間をコントロールして欲しいということだ
また、速さと正確さは相反しない。算数が得意な生徒は、速く、しかも正確だ。

[解き方のムダをなくす]

さて、2分で1問をこなしていくにはどうすればよいか。
ある問題を解く場合、解き方が複数あったとしよう。そのとき、できるだけムダのない解き方を身につけてもらいたい。
例として、「角度の問題」を挙げてみる。内角を1つ1つ求めて答えを出した。正しい答えだった。しかし先生は外角の定理を用いて一行で答えを出した。いや、合っていたんだからいいんじゃないか、では終わらせない。
もう一つ、「表面積を求める問題」。円周率の計算を3つも4つもやって、ようやく答えを出した。所要時間15分。「努力のたまもの!しかも正解!」。しかし、先生は分配法則を使って式をまとめ、円周率の計算を1回だけ使ってさらっと答えを出した。ここも、でも解けたんだからいいじゃないか、では終わらせない。
いつもの勉強の中でムダのない解き方に関心を持ち、それを身につけるための努力をおしまない姿勢が必要なのである
同じ正解であっても、要する時間がそのまま合否に関係してくると言うことを肝に銘じよう。
ただ解いて答えが合っていればよいという段階は早く脱しよう。解き方にこだわりたい。

[スピード練習をする]

教材などの一行問題を「1問1分、10問を10分で解く」と目標を定めて、解く時間を作ろう
はじめのうちは間に合わなくても、だんだんと速さが増してくるものだ。マイペースなどというのんびりムードでは、いつまでたっても速く解くことはできない。
ただし、解き方が雑になったり、正答率が下がってしまっては意味がない。あくまでも全問正解を目指す。

[見直しをしない]

立教女学院の場合、算数のテストにおいては、まず見直しをしている時間はほとんどないと考えておいて良い
つまり、一発で正解を出さないといけない。したがって、スピード練習ともかぶるが、普段から「見直しをしない」練習をする必要がある。
これは、見直しという作業を軽んじてよい、と言っているわけではない。
「あとで見直しをすればいいや」という安直な気持ちが、安直なミスを招きやすいのは確か。したがって、やり直しのきかない状況を普段から作り、その中で解くことになれておくこと、と考えてもらえれば納得いくことと思う。
「今日は、(算数の問題を解く際)時間内に終わっても見直さないでおこう」というように心に決めて取り組んでみよう
公開模試などでも、「今日は見直しをしない(回)」を作ってもよいだろう。

[過去問演習]

過去問に取りかかるのは、上記の心構えのもと、秋頃からでよい。
1回目は、時間との戦いになる。まず間に合わないのが普通であり、がっかりすることはない。問題が持つ質・量を身を以て浴び、覚えること。2回目は、多少余裕が持てているはず。時間配分に注意しながらスマートな答案を心がけること。
3回目は、受験直前に解いてみて、合格できる力を確認してから本番に臨もう。
以上、立教女学院に合格するための学習法をまとめると、
・過去問を解きながら本校の時間配分をしっかりと把握し、時間内に合格点がとれるよう準備する
・苦手な範囲は作らず、どの内容においても中レベルの問題までは対応できるよう仕上げる
・タフな精神力を持って最後まで合格を目指す
となる。

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2020年度「立教女学院中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

45分で大問が4,解答欄が27。昨年度に引き続き、本年度もまた受験者平均点が高い、問題の水準が全般に平易な年になった。よって、本年度もまた多くの設問は標準レベルの域を出ず、時間にも余裕を持って取り組めたことと思われる。ただ当校の場合、テスト問題のレベルが安定していないことでも知られるのでこのまま標準モードが存続されるかどうかは疑問である。

【大問1】計算と小問

  • 難度:標準
  • 時間配分:20分
  • ★必答問題

はじめに3問並ぶ計算問題をはじめ、全般に平易な印象を受ける【大問1】であった。昨年度の【大問1】に関しては「見た目は強面(こわもて)だが中身はやさしい人」的な問題と評したが、本年度は「見た目も中身もやさしいおじさん」と言う感じだ。
(1)~(3)とも「易」レベルの計算問題であり解説は不要である。(3)もケタごとに処理を考えずとも出来てしまうだろう。
(4)は「時計算」の基本問題で、間違える理由は見当たらない。
(5)も「相当算」の問題でかなり基本的なもの。分数など割合が条件に入っている問題では線分図に数値をまとめるのが鉄則だ。
(6)の「ダイヤグラム」は、本年度の【大問1】の中では唯一難しいか、と感じられる問題でここをクリアできれば全問正解も可能になる。グラフの縦軸が「距離の差」を表す問題も今では珍しくもないが途中で姉が2分間休憩しているところで類型からは逸脱している。姉の速さはグラフのはじめの部分から求まるので、2分間休んだところをうまく処理できれば正解できるだろう。

(7)もありがちな平面図形の問題でそれぞれ影のつけた部分をおうぎ形に変形すれば面積は容易に求められる。この程度の変形はもはや「基本」レベルと言えよう。
(8)は3種類の「つるかめ算」で、商品AとBを1つのものにまとめられれば良い(平均化する)。その値は小数に形計算は少し面倒だが解き方を思いつけば正解まで行き着くだろう。
(9)は中級クラスの食塩水の問題で、答えは②の方から求まる。容器AとBの食塩水をすべて混ぜてしまえば②の答えは出るので、あとは容器AまたはBの食塩水を使って「面積図」による解法が使えれば良い。

【大問2】点の動ける範囲

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分

本年度の【大問2】には「速さ」ではなくて「点の移動」が選ばれた。その内容は典型的なものであり多くを語ることはない。点とは言っても、イヌとアリであるが…
(1)は「立教女学院」の問題とは思えないレベルで、瞬殺したい設問。
(2)はロープの長さが長くなったことでイヌの行動範囲が広がり、半径・中心角ともことなる複数のおうぎ形が図示されるものの当校受験生にとっては取るに足らないレベルだろう。
(3)は立方体の表面をアリが動き回るというもの。面白い問題になる予感があるもののひも長さが4cmなのが残念。これが5cmなどだと一気に難問化するのだが、4cmでは面を乗り越えていけないので標準レベルを超えることもない。ただし、本年度のテストの中では難しい部類の設問になっている。

【大問3】約束記号

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

分類としては「約束記号」の問題としているが、使うものは約数であり、数の性質に問題となっている。(4)まであるおかげで本年度では最もユニークな問題となっている。

(1)は初歩的な質問であり、(2)は素数の確認である。
(3)では、《N》=12のうち、最小の整数には約数の個数が一番多いもの、最大の整数には約数の個数が一番少ないものを選べば良い。面白い問いだが《N》の値が小さいので見当はつけやすくなる。
(4)は差が開きそうな設問であり、受験勉強の真価が問われる。《N》=N+8をN+1+7と分解して約数が「1,7,N」の整数を求め、さらにN=N+8をN=N+1+2+5。として、約数が「1,2,5,N」の整数を求めれば良い。
少なくとも(3)までは正解しておきたい。

【大問4】速さ(動く歩道)

  • 難度:標準
  • 時間配分:9分

ラストを飾る「速さ」の問題、しかも「動く歩道」の問題は流水算の応用型として難問必至の様相を呈しているものの少なくとも(1)~(3)は「易」レベルの設問で気が抜ける。昨年度の【大問4】も前半の設問は平易なものであった。もう少し骨があっても良いと思う。ただしこの内容に関しては苦手意識を持つ生徒もいると思うので、この問題でしっかりと基本の勉強をしておきたい。
(4)では、姉と妹それぞれの速さに動く歩道の速さを加えて比を作り直し、逆比にして時間の比を作れば正解に到達できる。そしてその値を用いれば(5)の動くほどの速さも求められることになっている。
それでも(4)以降は本年度最難関の設問であった。正解した生徒には拍手を送りたい。

攻略のポイント

テスト時間45分で90点満点,合格者平均点は71.5点(79%)ということで,目標点を75点とすればよい。

本年度の問題では【大問3】(3)、【大問4】(4)(5)が少し難しいかな、と思われるくらいなので、この3問以外はすべて正解できるように腕を磨きたい。昨年度よりさらに問題の難易度は低下したことは確かである。しかし、これからもこの易しさを維持するとは断定できないので、2015年度・2018年度のように「超難」の年の問題や、2017年度のような「難」の年、そして2016年度・2019年度・本年度のような「標準」の年それぞれのレベルに対応できるよう対策を十分に施しておこう。
最後に例年通りではあるが、立教女学院の算数を攻略するためのポイントとして
・過去問に多く触れ,立教女学院独特のスピードを要求される問題に慣れる。

・そのかたわら典型的標準問題の解法を1問でも多く身につける。

・前半に時間を要する問いが出るときがあるので,時間配分に気をつけてテストの終わりまで手が届くよう心がける。

・時には合格ラインに直接結びつくことはない難易度の高い問題にあたって免疫をつけておく。

をあげておきたい。

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