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2017年度「女子学院中学校の算数」
攻略のための学習方法

女子学院が女子校の中でも最難関校の一つであり、また人気の高い学校であることは百も承知のことと思われる。それだけ合格への壁は厳しく、突破は容易ではない。まずは覚悟を決めよう。
これから算数について書いていくわけだが、特に女子学院の場合、算数という1科目のみを単体で考えることは難しい。
4科目の配点がどれも100点満点だと言うこともあり、どの科目についても算数と同じ特色(短い時間)で多くの問題にあたらなければならない。
スピードもかなりのものが要求され、どの科目も高得点が期待される。

学校によっては、「算数はきついけど、理・社は簡単」とか、「国語は記述で大変だが、算数は平易である」というように、どこかに「休息所」があるものだが、この学校にはない。どの科目でも気が抜けずハイスピードで解いていかなくてはならない。設問によってはいじわるなものもある。正解かどうか迷うところも多々存在する。それでも女子学院合格のためには、1問でも多く迅速に解き、正解していかなければならない。

算数においては、決して難易度の高い問題まで追及する必要はない。
男子難関校の算数につき合う時間があるなら、理科や社会の知識をひとつでも多く増やすことの方が合格への賢明な道である。

では、標準的な問題が普通に解ければよいとかというとそういうことはなく、ある水準までの問題は100%正解でき、スピードを上げて問題を処理しても雑にならないという、いわば機械のような精密さを身につけたい。

図形の問題

「図形の問題」では、基礎の基礎、まさに定義を聞かれたりする。
たとえば「平行四辺形とはどういう四角形か?」という問いに対して、必要十分に答えられるだろうか。同じように「長方形とは…?」と問題を変えてもよい。
答えは、「平行四辺形とは、2組の対辺がいずれも平行な四角形である」「長方形とは、4つの角がすべて直角である四辺形である」。正しく答えられただろうか?

算数で初めて「長方形」や「平行四辺形」を習ったときに、図形を見て直感的に形で覚えてしまっていると、意外に出てきにくいものだ。
もちろんそのままの形で問題になるわけではないが、四角形の分類などでは重要な事柄になる。

また、角度の問題では、原点に返って「多角形の内角の和・外角」などを用いて解くことがほとんどで、学年が下の生徒でも解けることがあるだろう。
ただ、解けることがあるだろうではダメで、必ず解けることが必要である。

平成29年度の問題であれば【大問1】の(2)・(3)・(4)・(5)などは見て分らないという問題ではあるまい。レベルで言えば平易な方だ。しかし、さっと問題に取り組み、よどみなく正確に答えを出せるかどうか?迷うことなく正解にたどり着けるよう演習を積み上げていかなければいけない。

速さの問題

「速さの問題」においては、条件に惑わされずに素早く自分にわかりやすい形にまとめることだ。それは、線分図でもよいしグラフの形でもよい。

条件に惑わされる問題として、平成29年度【大問2】をあげる。おなじみ通過算だがいつもと異なる条件つきなので生徒はとまどってしまう。公式だけの通りいっぺんの理解ではこの問題には対応できなかっただろう。

女子学院の「速さの問題」には、このような問題文自体がわかりにくいことが多い。
イメージと異なりかなり意地の悪い問題を出してくるので、慣れるくらいまで過去問に取り組んでおきたい

特殊算を用いる文章題

特殊算を用いる文章題は年度によって難易度が異なる。平成28年度のようにかなり難しいときもあり、いくら「全問正解せよ」といっても解ききれないレベルだろう。
逆に平成29年度は標準的な出題に落ち着いた。水準が安定しない以上、過去問を解くに当ってはすべての問題で正解まで道筋を模範解答などでしっかりとつかんでおきたい。

問題を解くスピード

問題を解くスピードをつけるには、マイペースを引き上げるよう自覚的に努力しなくてはいけない。
4年生の時よりは5年生、5年生よりは6年生と、学年が上がるにつれて理解力だけでなく解くスピードも上がっては来ているはず。今の速さで十分、女子学院の問題に対応できると言う生徒は読み飛ばしても構わない。そうではない生徒は古い方法ながら、時間を短めに計って一行問題集などで練習するのが一番よい。

上にも書いたが、速く解くだけでも不十分で、解き方が崩れないことが肝心である。「下手な鉄砲数うちゃあたる」ではなく、「百発百中」を目指したい。したがって、手順のムダをなくし、「早くていねいに」と いう究極の腕前を磨いてもらいたい。

最後に。
過去問には十分な時間の余裕を持って取り組むこと。
4科目のトータルで実力を判断すること。
算数においては最後の問題にまで時間が残せるようペース配分をつかむこと。

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2017年度「女子学院中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

40分で大問が6、小問が20数問(求め方も含む)と例年だいたい同じくらいの量が出される。
時間の短さに比べると問題数が多いのはこの学校の特色である。

本年度の問題は、一昨年・昨年度に比べるといくぶんレベルが低かったように思える。後半の大問が比較的典型題だったのでむしろ新傾向の中盤でどれだけ時間を費やしたかが合否のカギを握った。

【大問1】計算問題・小問集

  • 難度:標準
  • 時間配分:12分
  • ★必答問題

(1)分数と小数の混合四則計算からスタートするのはいつものパターン。

(2)は円の求積問題で、超基本。

(3)正六角形の分割問題で少し時間がかかりそう。アの中を小さい三角形に分けていくか延長して正三角形を作る。両方とも正解したい。

(4)面積比の典型的問題。解き方も熟知しているものと思われる。

(5)例年通りの角度の問題だが意外とウが難しく、「こんなはずでは」と立ち止まった受験生もいたのではないか。

(6)ここはあまり解いたことがない類の問題なので一瞬たじろぐかも。解いてみればそんなに難しくない。

昨年度よりは手がかかったと思う。

【大問2】通過算

  • 難度:やや難
  • 時間配分:6分

問題を見ればすぐに通過算だと判断がつくものの、何度も手掛けてきた列車どうしのすれちがいやトンネル・鉄橋通過ではなく、列車に乗っている人目線の問題。解いたことがあるといっても一度あるかないか。

(1)が解けなければ(2)も解けない、また列車の速さ(秒速)が分数になるなどなかなか意地悪な問題である。解ければ大きなアドバンテージとなったことだろう。

【大問3】和差算

  • 難度:
  • 時間配分:3分
  • ★必答問題

はじ2つの重なる目もりの和が一定であることが分かればあっさり解けてしまう。

【大問4】時計算

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分

一風変わった文字盤を使った時計の問題。「図1の時計は、午後6時10分を指しています」という例から問題の内容を把握しておこう。

(1)では、一周(6時間)まわって5時40分だから、6+5=11時とわかる。

(2)では、午後1時の長針と短針の角度の大きさは60度、長針と短針の動く角度がそれぞれ6度と1度とわかれば公式が使えるだろう。

【大問5】売買損益の問題(つるかめ算)

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

ここで塾や家庭で何度も何度もお目にかかったであろう売買損益の典型題に遭遇するとは。まさに天の助けであるので落ち着いて両設問ともきっちり正解しよう。

(2)ではつるかめ算が使われるのは周知の事実。数字が細かくなるが整数計算なのでなんということはない。

【大問6】水槽グラフ

  • 難度:やや難
  • 時間配分:7分

最後の大問も大問5ほどではないにせよ、解いた記憶のある問題だろう。

グラフと照らし合わせて(1)は簡単に求められると思う。問題は(2)だ。
入れた水の量とブロックの高さから、底面積の比が出せるかどうか…また、底面積や水の量の数値が大きくなるので、計算は工夫して行いたい。

攻略のポイント

テスト時間は40分で100点満点。
合格点は発表されていないものの、本年度は超難問は見当たらず平均点・合格点は高かったのではないかと予想される。後半の大問が解きやすかったのが特徴だ。過去問では常時80パーセントの得点が取れるように力をつけておきたい。
女子学院の場合、算数だけで合否が決まるとは思えないが、とりあえず下のようなことは言える。

さまざまなジャンルの問題に迅速かつ正確に反応でき、合理的に解を導く処理能力が必要である。
誰もが「出来る」と思った問題は間違いなく解けるようにしておく。

女子学院が最難関校のひとつであることは誰もが認めるところである。しかし、算数において合格点を取ろうとするならば、それは難問を解ける力を必要とすることではない。基本的な問題または標準的な出題を、いかにそつなくこなすことが出来るかにかかっている。
難問の克服には時間と…そして特殊な能力が必要になることがある。
しかし女子学院の算数は、日常の学習の中で算数と真摯に向き合ってきたという積み重ねによって克服できるものである。
努力によって合格を勝ち得るものなのだ。傾向と対策をしっかりと読んで、女子学院合格の礎として欲しい。

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