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2018年度「女子学院中学校の算数」
攻略のための学習方法

女子学院が女子校の中でも最難関校の一つであり、また人気の高い学校であることは百も承知のことと思われる。それだけ合格への壁は厳しく、突破は容易ではない。まずは覚悟を決めよう。
これから算数について書いていくわけだが、特に女子学院の場合、算数という1科目のみを単体で考えることは難しい。
4科目の配点がどれも100点満点だと言うこともあり、どの科目についても算数と同じ特色(短い時間)で多くの問題にあたらなければならない。
スピードもかなりのものが要求され、どの科目も高得点が期待される。

学校によっては、「算数はきついけど、理・社は簡単」とか、「国語は記述で大変だが、算数は平易である」というように、どこかに「休息所」があるものだが、この学校にはない。どの科目でも気が抜けずハイスピードで解いていかなくてはならない。設問によってはいじわるなものもある。正解かどうか迷うところも多々存在する。それでも女子学院合格のためには、1問でも多く迅速に解き、正解していかなければならない。

算数においては、決して難易度の高い問題まで追及する必要はない。
男子難関校の算数につき合う時間があるなら、理科や社会の知識をひとつでも多く増やすことの方が合格への賢明な道である。

では、標準的な問題が普通に解ければよいとかというとそういうことはなく、ある水準までの問題は100%正解でき、スピードを上げて問題を処理しても雑にならないという、いわば機械のような精密さを身につけたい。

図形の問題

「図形の問題」では、基礎の基礎、まさに定義を聞かれたりする。
たとえば「平行四辺形とはどういう四角形か?」という問いに対して、必要十分に答えられるだろうか。同じように「長方形とは…?」と問題を変えてもよい。
答えは、「平行四辺形とは、2組の対辺がいずれも平行な四角形である」「長方形とは、4つの角がすべて直角である四辺形である」。正しく答えられただろうか?

算数で初めて「長方形」や「平行四辺形」を習ったときに、図形を見て直感的に形で覚えてしまっていると、意外に出てきにくいものだ。
もちろんそのままの形で問題になるわけではないが、四角形の分類などでは重要な事柄になる。

また、角度の問題では、原点に返って「多角形の内角の和・外角」などを用いて解くことがほとんどで、学年が下の生徒でも解けることがあるだろう。
ただ、解けることがあるだろうではダメで、必ず解けることが必要である。

平成30年度の問題であれば【大問1】の(2)・(5)などは見て分らないという問題ではあるまい。レベルで言えば平易な方だ。しかし、さっと問題に取り組み、よどみなく正確に答えを出せるかどうか?迷うことなく正解にたどり着けるよう演習を積み上げていかなければいけない。

速さの問題

「速さの問題」においては、条件に惑わされずに素早く自分にわかりやすい形にまとめることだ。それは、線分図でもよいしグラフの形でもよい。女子学院の「速さの問題」には、このような問題文自体がわかりにくいことが多い。

イメージと異なりかなり意地の悪い問題を出してくるので、慣れるくらいまで過去問に取り組んでおきたい

特殊算を用いる文章題

特殊算を用いる文章題は年度によって難易度が異なる。平成28年度のようにかなり難しいときもあり、いくら「全問正解せよ」といっても解ききれないレベルだろう。

また平成30年度大問5のようにユニークな差集め算が久々に出されるということもある。水準が安定しない以上、過去問を解くに当ってはすべての問題で正解まで道筋を模範解答などでしっかりとつかんでおきたい。

問題を解くスピード

問題を解くスピードをつけるには、マイペースを引き上げるよう自覚的に努力しなくてはいけない。
4年生の時よりは5年生、5年生よりは6年生と、学年が上がるにつれて理解力だけでなく解くスピードも上がっては来ているはず。今の速さで十分、女子学院の問題に対応できると言う生徒は読み飛ばしても構わない。

そうではない生徒は古い方法ながら、時間を短めに計って一行問題集などで練習するのが一番よい。

上にも書いたが、速く解くだけでも不十分で、解き方が崩れないことが肝心である。「下手な鉄砲数うちゃあたる」ではなく、「百発百中」を目指したい。したがって、手順のムダをなくし、「早くていねいに」と いう究極の腕前を磨いてもらいたい。

最後に。
過去問には十分な時間の余裕を持って取り組むこと。
4科目のトータルで実力を判断すること。
算数においては最後の問題にまで時間が残せるようペース配分をつかむこと。

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2018年度「女子学院中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

40分で大問が7、小問が20数問(求め方も含む)と例年だいたい同じくらいの量が出される。
時間の短さに比べると問題数が多いのはこの学校の特色である。
本年度の問題は考え方自体にひらめきや深みが必要というものではなくて、計算処理に重きが置かれた問題群となった。

いくら頭に冴えが見られてもまたは高度な技術を持っていても短時間で手際よく計算を処理できない者は敗れる。

【大問1】計算問題・小問集

  • 難度:
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

(1)今年もまた分数と小数の混合四則計算からスタートするのはいつものパターン。苦手な生徒は後に回すのも得策だ。

(2)は正五角形の中にある角度を求めるもの。本年度はすんなりと求まるものばかりだった。

(3)典型的な売買損益の問題で、受験生全員に解いた経験があったろう。しかし与えられた数値があまりきれいではないので、計算に意外と時間がかかったと思われる。

(4)流水算と和差算をミックスさせた問題でレベルは標準的。しかしまたも答えが半端な数になり思ったほどは早く解けない。

(5)工夫して平面図形の面積を求める問題。JG過去問にはしばしば現れる形なので左右の三角形の高さを150mとしてまとめて求め、そこから高さ70mの三角形をひけば良い。図2はおまけ。
本年度は全問正解を課したい。

【大問2】立体図形(つるかめ算・表面積)

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

立体図形の体積につるかめ算の考え方をミックスさせた面白い問題。円柱・直方体ともそれぞれ高さ1cmぶんの体積を求め、高さの和が9cm、体積が全部で935.75cm3としてつるかめ算の考え方を用いるとそれぞれの高さが求まる。
(2)はそれを使って表面積を工夫して(底面積をうまくまとめる)求めるだけ。問題のツボは(1)にあった。

【大問3】仕事算

  • 難度:標準
  • 時間配分:4分

Aの1日の仕事量を1としてBの仕事の量の最大と最小を求め、あとは日数なので整数で範囲を処理する。ここまででは一番やりにくい問題といえる。

【大問4】数の性質(素数・約数)

  • 難度:
  • 時間配分:5分
  • ★必答問題

残念ながら平凡な問題に終始した。(1)から(4)まで、受験に費やした日々を後悔したくなるような基礎問題。

しかしながら(2)で「41」を抜かして答えるなどミスを犯すかもしれないがそれは算数の力を問うものとはいえない。

【大問5】文章題(差集め算)

  • 難度:
  • 時間配分:6分

本年度最も面白く、難易度が高かったのはこちらの差集め算である。
JGではこれに類した過去問が出されており、勉強を積み上げてきた生徒はそれを思い出したに違いないが、あのときは「補助席」を、今回は「先生の席」をうまく使っている。

それぞれのバスに添乗する先生の数2人を省いていわゆる差集め算の形に持って行かなくてはいけない。あとは生徒の過不足からバスの台数を求め、さらに生徒の数を求める。バスの台数がわかれば生徒数は楽勝で求まるのでここを2つとも当てた生徒はこのテストにおいて大きなアドバンテージを得たに違いない。

【大問6】数の性質(あまりの問題)

  • 難度:
  • 時間配分:3分
  • ★必答問題

これはまた泣きたくなるような典型題中の典型題。【大問4】と並んでもう少し工夫してほしかった。さっさと解いて、先に行きたい。もちろん、正解するのは当然の所為である。

【大問7】食塩水

  • 難度:やや難
  • 時間配分:6分

最後の大問は食塩水の応用問題となったが、別に真新しい傾向の問題ではなく、易しくはないものの時間さえあれば解き方もわかるし答えも求まろう。そう、時間さえあれば…

(1)は面積図・てんびん何を使うにしても典型的な問題だ。ただし、食塩水の濃さが細かい。

(2)は食塩水に水を加えたり蒸発させたりした後、他の食塩水と混ぜるという手はかかるものの「食塩の重さ」と「食塩水の重さ」をしっかり追求していけば解ける問題だ。
問題は、ここまでに6分以上の猶予がもてるかどうか、それにつきる。

攻略のポイント

テスト時間は40分で100点満点。

本年度はとりたてて難問は見当たらず、時間をうまくやりくりすれば80点以上
は確実にとれるはずで、それにともない平均点・合格点は高かったと思われる。
解くに大問4・6・7など後半の大問が解きやすかったのが特徴だ。難しいと言うよりは、処理が面倒なテストになってしまっているところが少し残念で、来年の良問に期待したい。
女子学院の場合、算数だけで合否が決まるとは思えないが、とりあえず下のようなことは言える。

・さまざまなジャンルの問題に迅速かつ正確に反応でき、合理的に解を導く処理能力が必要である。

・誰もが「出来る」と思った問題は間違いなく解けるようにしておく。
女子学院が最難関校のひとつであることは誰もが認めるところである。しかし、算数において合格点を取ろうとするならば、それは難問を解ける力を必要とすることではない。基本的な問題または標準的な出題を、いかにそつなくこなすことが出来るかにかかっている。

難問の克服には時間と…そして特殊な能力が必要になることがある。
しかし女子学院の算数は、日常の学習の中で算数と真摯に向き合ってきたという積み重ねによって克服できるものである。

努力によって合格を勝ち得るものなのだ。傾向と対策をしっかりと読んで、女子学院合格の礎として欲しい。

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