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芝中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2025年度「芝中学校の国語」
攻略のための学習方法

〇出題傾向と特色

ここ数年は漢字・語句の問題が2題、読解問題が2題という構成が定型となっている。素材文は文学的文章と説明的文章が1題ずつ、文量は計7000~8000字、2025年度は約10000字であった。
文学的文章は、受験生と世代の近い登場人物が悩みや葛藤を乗り越えて成長していく話が多い。説明的文章は科学・自然・哲学など、扱われる題材が幅広い。年齢的にあまり馴染みの無い分野だと、内容も難しく感じられる。説明的文章については、やや難しい文章にも触れて見慣れておきたい。

〇読解問題・記述問題

2015年度より、読解問題の設問はすべて記述式となった。昨年・今年とも設問数は大問二つにそれぞれ四題ずつ、計八題。
記述問題で求められる総字数は2025年度では540字で、20~110字で書く形になっている。記述問題に特化した形式に気後れしてしまう人もいるかもしれない。直近の5年間では合格者平均点が5~6割ほどと以前よりは難しくなっているが、記述問題で6割の部分点を得られればよいのだという考え方もできる。
「自分で考えて書きなさい」・「自分の意見を答えなさい」といった論述タイプの記述ではない。特に説明的文章の問題では、本文から適切な部分を抽出し、まとめることで解答をつくることができる場合が多い。文学的文章も年齢や舞台の設定が受験生にも馴染みやすいものが多いので、登場人物の心情も理解しやすい。読解力が適切についていればそれほど難しくは感じないはずである。
まずは説明的文章・文学的文章の読解の技術をしっかり身に着けよう
説明的文章なら形式段落と意味段落の整理、各段落の要点と細部の見分け、全体の要約と要旨など。文学的文章なら登場人物の整理、時間・場所・人物の入退場による場面分け、人物の言動や情景などから心情の読み取り、物語のテーマなど。
基本的な読解力をつけた上で、記述に慣れておく。説明的文章では要点をそのまま記述に使える場合が多いだろう。文学的文章では人物の気持ちや行動の理由が訊かれることが多い。それぞれの文章を多く読んで、一定の字数でまとめる練習を積んでおこう。
最初から最後まで記述が続く試験なので、書く事への抵抗感があるようだと辛い。完璧な解答を目指さなくて良いので、部分点は取れるようにまずは一定の字数を書き込めるよう、過去問を多くこなしてまとめ方のコツをつかみたい。

〇漢字・語句

漢字も毎年10問ほど出題されている。読みを明らかにせず文脈から当てはまる漢字を考えさせるような問題もある。難しい問題も見られるが、普段からの語彙を増やす努力がモノを言う分野でもあるので、漢字テキストと同様、読書などからも漢字を吸収するよう心がけてほしい。

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2025年度「芝中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

漢字+言葉の知識の問題が10問、読解問題の記述が8問という記述問題に特化した構成である。漢字・言語事項は4~5分で済ませて、残りは読解と記述に充てることになる。
素材文の字数は計10000字ほど。重要箇所を傍線・印などでマークしながら読み終え、ひととおりすべての記述の必要字数を満たして最後まで書けるスピードが欲しい。完璧な解答を目指して時間が足りなくなる事態は避けたい。

【大問一】漢字の書き取り

  • 難度:標準
  • 時間配分:大問二と合わせて5分
  • ★必答問題

 (計)量   人(脈)   (年)賀(状)   (復)旧  ⑤ (運)賃

【大問二】漢字・慣用句

  • 難度:標準
  • 時間配分:大問一と合わせて5分
  • ★必答問題

 切り札――ゲームや競争で勝つために持っている秘密の武器や特別な手段。

 猫の額――狭いことのたとえ。

 潮

 一糸乱れぬ――乱れやずれがなく整然としているさま。

 梅

                      <時間配分目安:【大問一】【大問二】合わせて5分>

【大問三】論説的随筆文の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:18分
  • ★必答問題

AI時代を迎えた人類に必要な資質は、心理的安全性が確保された環境で発想力・対話力・それを支える自己肯定感を持つことであると述べている。

問一 「心理的安全性」とは「なんでもないちょっとしたことを無邪気にしゃべれる安心感」「オチも結論も対策もない話が抵抗なくできること」だと述べられている。これを具体的に表現したのが、「脳裏に浮かんだことを素直に口にしたとき、頭ごなしに否定したり、くだらないと決めつけたり、皮肉を言ったり、無視したりする人がチームにいないこと」の部分であるから、ここを字数内でまとめればよい。

問二 いくつか使えそうな部分がある。「歯車人間」とは、「お行儀よく、成績がよく、目上の人に逆らわず、タフな実行力にあふれている」「上の言うことを疑わず、死ぬまで走り続けることができる、がむしゃらな」人で、組織に入って「こうしろと言われたことを、疑わずに遮二無二邁進することに喜びを感じる」人である。以上のような内容から、重複しないように組み合わせて字数内に収めればいいだろう。

問三 波線部近くには適当な箇所が無い。実は、もっと前の文章中盤辺りにそのまま答えにできる部分があった。「AI時代に突入し、人類に必要な資質は、発想力と対話力、そしてそれを支える自己肯定感」であると述べている部分である。読解途中で大事な部分として目印をつけてあれば容易に見つけられたはずである。

問四 20世紀には、上司の言うことを疑わず、がむしゃらに実行する歯車のような人間=一般的な理想像に合う人間が求められた。しかし、AI時代に突入した21世紀に必要なのは、心理的安全性が確保された環境で、発想力・対話力・それを支える自己肯定感を子どもたちに育むことだと筆者は述べている。

〔ワンポイント!――記述問題に特化した本校の試験だが、「自分の考えを述べよ」といった論説タイプではない。読解がしっかりできていれば書ける記述なので、論説文であれば各段落の要点・論点の変更など、大事な部分に傍線などを引いて見つけやすいようにしておこう。〕

                                   <時間配分目安:18分>

【大問四】小説の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:27分
  • ★必答問題

車いすユーザーの六花が学級委員に立候補するも担任の誘導であきらめざるを得なかった。六花に味方した主人公は、その後二人で話した際に障がい者としての六花の気持ちを理解し、自分もその気持ちを尊重して行動すると約束した。

問一 主人公は、六花が学級委員に立候補した時に、おそらく障がい者であるという理由で六花に諦めさせようとする担任に対して「(六花が)学級委員になっても大丈夫なようにいろいろ言って」説得しようとした。そのことを「あれ」と言っている。

問二 理由は「ごめんね」の発言の後で語られている。「最初に会ったとき~荒谷くんのこと、もっと血も涙もない人だと思ってた」が、本当は人の気持ちに配慮できる心遣いの細やかな人だとわかったので、謝ったのである。

問三 障がい者はそれぞれに負い目ややりきれなさを抱えて、それでも折り合いをつけて現実を生きている。それを「障がいは個性」などという耳障りの言い言葉でひとまとめにされてしまうと、そのひとつひとつの苦しみや辛さが見えにくくなってしまう……と六花は告げている。その言葉を受けて主人公が、障がいというジャンルでくくるのではなく、その人がどう思っているか、聞いて、話して、よく考える……と、個人としてしっかり向き合うと答えている。この二人の会話に、六花の望むことが示されている。

問四 問三を参照のこと。六花の想いをしっかり理解してくれて、自分もそのように行動すると主人公が約束してくれたことが嬉しかったのである。

〔ワンポイント!――小説の記述問題は登場人物の心情の読み取りが中心となる。人物の言動とその理由・気持ちの変化とそのきっかけ・作者がテーマとした事柄など、記述の手がかりになりそうな部分に注意して、人物の心の中を想像しながら読み進めよう。〕

                                   <時間配分目安:27分>

攻略のポイント

記述問題には必ず手をつけて規定の字数(9割)を埋めて、部分点を得る。無理に綺麗な答案を書こうとしなくて良い。適切な読解力があれば、合格点に到達できるように作られている。思った答えをテキパキ書き進めよう。
とは言え、100字もの記述をまとめるのには経験が必要なので、過去問や類似問題で十分に練習しておくこと。
合格者平均点と受験者平均点の差が小さい、差がつきにくい試験なので、2割の配点がある漢字もミスしたくない。丁寧に学習しておこう。

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